Grammer AG 2009年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2009年
12月期
2008年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 727.4 1,006.9 (27.8) -
EBIT (23.9) 32.0 - -
自動車部品部門
売上高 495.5 637.6 (22.3) -
EBIT (3.9) 3.1 - -
シートシステム部門
売上高 247.1 390.0 (36.6) -
EBIT (9.9) 31.0 - -

事業概況

自動車部品部門
-自動車部品部門では、年間を通して受注量が変動。とくに第1四半期、第2四半期、金融危機の影響が非常に強く及んだ。政府の経済安定化策によって変動が 抑制され、受注は低水準ながら安定的に推移した。第3四半期の半ば以降、開発、注文や新規生産の開始、ドイツの高級自動車メーカーの販売台数増加により好 転した。不況は製品ベースの拡大効果により緩和。第4四半期、売上高は前年同期比で上回り、低水準ではあるが、回復の兆しを見せた。

-もう一つの好転の兆しはアジアへの進出で、中国の天津や長春拠点が計画よりも成長。上海拠点の新設、「General Motors Epsilon II」プラットフォーム用センターコンソールの開発が完了し、量産が続々と開始された。経済状態の好転に加え、製品領域の拡大も回復への動きを強めた。

-金融危機を経て、利益体質強化のため収益性の改善やコスト削減といった追加措置を実施。これにはプロセスや体制の強化策に加え、拠点ネットワークの最適 化も含まれた。チェコや米国での生産拠点閉鎖やセルビアでの工場開設はその事業戦略の一環。同様に労働生産性の向上も計画通り実施され、既に開始した統合 や閉鎖は第4四半期に終了した。

シートシステム部門
-これまで伸び続けてきた事業は、第1四半期に失速、第2四半期、受注状況が急激に悪化した。オフロードやトラック市場で強固な位置を占めているにもかかわらず、経済悪化の影響により36.6%の減少となった。

-金融危機にもかかわらず、南米トラック市場では主導的地位をさらに固めた。ブラジルでは経済状態が良好だったことや強固な市場ポジションにより売上高は良好。対照的に経済状態が悪かった欧州や中東では前年と比べ大幅に落ち込んだ。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
合計 30.0 39.2 50.2

研究開発活動

-Grammer Automotive Polska Sp. z o.o.は、研究開発支援事業「4.2 POIG」の枠組みの一環として、「PREPARATION AND IMPLEMENTATION OF LIGHT FOAMS FORMULA PU IN AUTOMOTIVE INDUSTRY」という研究活動を実施する。これにより、自動車用ヘッドレストに使用する軽量・低排出発泡材を生産することを目指す。このプロジェクト は、EUの欧州地域開発基金から補助金を受ける。(2009年12月8日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
全社 32.7 39.9 34.6
自動車部品部門 22.4 24.9 14.9
シートシステム部門 9.5 13.7 18.1

自動車部品部門
-主に進行中である顧客プロジェクトの為の新しい生産設備や上海、セルビア、ドイツSchmoelln拠点の拡張に投資。これらの拠点は、生産が高度に オートメ化された縫製製品の低コスト生産拠点として、コスト構造の最適化に貢献。更に、統合センターコンソール用の生産設備の建設も開始した。