Goodyear Tire & Rubber Company 2008年度の動向

ハイライト

業績
補修用、OE用を合わせた、各地域での販売数量は下記のとおり。
(単位:百万本) 2008 2007 2006
北米 補修用 51.4 55.7 61.6
OE 19.7 25.6 29.3
欧州/中東/アフリカ 補修用 55.9 58.8 62.4
OE 17.7 20.8 21.1
ラテンアメリカ 補修用 13.9 14.7 14.9
OE 6..1 7.1 6.3
アジア太平洋地域 補修用 12.9 12.7 13.1
OE 6.9 6.3 6.3
合計 補修用 134.1 141.9 152.0
OE 50.4 59.8 63.0
総計 184.5 201.7 215.0

-2008年度の全世界タイヤ販売量は前年度比17.2百万本(8.5%)減少 。このうち、OE向けが9.4百万本(15.7%)、補修用が780万本(5.5%)を占める。OE向け販売量が減少した要因として、主に消費市場での低迷により北米タイヤ事業部門の販売量が減少したことと、景気後退の結果、新車需要の低迷に伴いEMEA事業部門の販売量が減少したことが挙げられる。
-また、補修用タイヤの販売量減少は、北米タイヤ事業部門およびEMEA事業部門での減少が主な要因。 補修用タイヤの販売量は、北米タイヤ事業部門で3.9百万本(7.4%)、EMEA事業部門で2.5百万本(4.6%)それぞれ減少。 補修用タイヤの販売量減少は、米国および欧州における景気後退が要因。


企業買収
-2008年10月、中国におけるタイヤ製造および物流子会社であるGoodyear Dalian Tire Company Ltd.の残り25%の所有持ち分を取得。

合理化
-2008年度の主な合理化策として、Somerton(オーストラリア)のタイヤ製造施設、Tyler(テキサス州)のミキシング工場、米国内の不採算小売店92店舗の閉鎖を計画。また、2008年度のその他の合理化策は、戦略上の全事業体で人員削減を実施して製造、販売、管理、および一般の各経費を削減する計画に関連したもの。

開発動向

研究開発費
(単位:百万米ドル) 2008年度 2007年度 2006年度
合計 366 372 342

研究開発体制
-3ヶ所の研究・開発施設および技術センター並びに3ヶ所のタイヤテストコースを所有・運営する。

設備投資

設備投資額
(単位:百万USドル) 2008年度 2007年度 2006年度
北米 449 281 248
欧州/中東/アフリカ 315 241 199
ラテンアメリカ 150 115 76
アジア太平洋地域
106 74 70
セグメント合計設備投資額 1,020 711 593
その他 29 28 44
合計 1,049 739 637


海外投資

-2008年2月、関連会社のTC Debicaに、同社向けの商用車用タイヤの日産能力を1,700本から5,000本に引き上げるよう要請する意向。同拠点の商用車用タイヤ生産を現行の約3倍に増強することで、欧州市場での高性能かつ高品質な商用車用タイヤへの旺盛な需要に対応する狙い。2億ドル超の投資を行い、生産拡充を図る計画。Goodyearは1995年、ポーランドのトップタイヤメーカーであるTC Debicaの経営権を掌握していた。TC Debicaは現在2,500名の従業員を抱えているが、新たに350-400名の採用が見込まれる。TC Debicaでは生産するタイヤのほとんどを「Goodyear」「Debica」「Dunlop」「Fulda」「Sava」のブランド名でGoodyear及び同グループ企業に納入している。Goodyearは、07年4月、850万ドルを投じ、Debica工場のタイヤ生産能力を拡充すると発表していた。この投資プロジェクトは既にスタートしており、このほど新たに発表された大型投資プロジェクトと並行して継続する。(2008年2月26日付プレスリリースより)

-2008年6月、一連の新規投資計画を公表。グローバル市場における高付加価値タイヤの需要増に対応するとともに、新興国市場での事業拡大、グループ内のサプライチェーンの整備、コスト削減策の強化などに取り組む意向。中国・大連のタイヤ工場施設を移設、拡張することでアジア/太平洋地域での市販用・商用プレミアムタイヤの生産能力を増強。当プロジェクトへの投資額は最大500百万ドル。また、米国4工場に向こう5年で500-700百万ドルを投じて最新設備を導入するほか、最大600百万ドルを投資しブラジル工場とチリ工場の生産能力を拡充。さらには、ドイツ工場とポーランド工場の設備近代化と生産能力増