Key Safety Systems, Inc. 2010年6月期までの動向

ハイライト

近年の動向

提携

-ブラジルのChris Cintos de Seguranca Ltda. (CHRIS)と、戦略的提携に向けた覚書(MOU)を締結。ブラジルをはじめとする南米全域で、エアバッグ、シートベルト、ステアリングホイール、その他自動車用安全部品を供給する目的。CHRISはブラジル最大手のシートベルトメーカーで、50%を上回る国内シェアを保有。(2009年5月4日付プレスリリースより)

受賞

-2010年6月、中国の延鋒百利得(上海)汽車安全系統有限公司 [Yanfeng Key (Shanghai) Automotive Safety Systems Co., Ltd.] (YFKSS)は、上海GMの「Innovation Award」を受賞した。YFKSSは、Key Safety Systems (KSS)と中国の延鋒偉世通汽車飾件系統 [Yanfeng Visteon Automotive Trim Systems]の合弁会社。(2010年6月11日付プレスリリースより)

-2010年5月、KSS-Abhishek Safety Systems Pvt., Ltd.は、Maruti Suzukiの2009-10年度「Vendor Performance Award」を受賞した。今回で2年連続での同賞受賞となる。KSSAはKSSとAbhishek Auto Industries Ltd.(インド)の合弁会社。インフレーター、エアバッグ、シートベルト、ステアリングホイールなどを生産している。(2010年5月25日付プレスリリースより)

-2010年3月、Toyota Motors Europe NV/SAの「Achievement Award」をコストマネジメントで受賞。(2010年3月30日付プレスリリースより)

-2009年7月、インドのAbhishek Auto Industries Ltdとの合弁会社であるKSS-Abhishek Safety Systems Pvt., Ltd. (KSS-Abhishek)は、Maruti Suzukiから「Vendor Performance Award」を受賞。2008-2009年が対象で、「Alto」「Swift」などに供給しているシートベルトの品質・性能が評価された。(2009年7月28日プレスリリースより)

-2009年6月、「Volkswagen Group Award 2009」を受賞。今回受賞したのは同社を含め全18社。KSSは、30以上のVolkswagen車種にエアバッグ、シートベルト、ステアリングホイールを供給している。(2009年6月26日付プレスリリースより)

認証

-2010年4月、Fordがキーサプライヤー13社を新たに選定したと発表。今回認定されたのは同社、曙ブレーキ、Automotive Lighting、Benteler、Brembo、Federal Mogul、Gentex、GKN、Hayes Lemmerz、Michelin、Ronal、Samvardhana Motherson Reflectec、タカタ。Fordは主要サプライヤーとの協力体制強化のため、2005年に「アラインド・ビジネス・フレームワーク(ABF)」を設立。ABF認定サプライヤーは今回発表された13社を含め90社となった。(2010年4月23日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発拠点

名称 所在地
グローバルテクニカルセンター 米国 ミシガン州Sterling Heights
ドイツ Raunheim
中国 上海市
日本 横浜市
インフレーターテクニカルセンター 米国 フロリダ州Lakeland

 

製品開発

新方式シートベルト
-Fordと共同で、新方式の自動車用シートベルトを開発。シートベルトにエアバッグの機能を持たせたもので、後部シートに座ることの多い子供や高齢者への保護性能向上を目的とした製品。それ自体が膨らむシートベルトは世界初。衝突を感知するとインフレーター (ガス発生装置)からコールドガスが発生、このシートベルト内部に充填される仕組み。フル充填されるとシートベルトの幅が標準ベルトの約5倍に広がるため、衝突エネルギーがより広範囲に分散され、乗員の損傷を軽減できるという。Fordではこのシートベルトを2010年から生産を開始する北米仕様の「Explorer」に採用し、その後、他の車両にも順次導入していく計画。(2009年11月10日付プレスリリースより)

 

リアインパクトエアバッグプロテクションシステム
-Siemensとの合弁企業BSRSによって開発されたこのエアバッグプロテクションシステムは、シートバックに開かれた状態で収納されたエアバッグと、展開可能なヘッドレストから構成される。胴体、首、頭部への圧力がかかる乗員の横方向への動きを抑えることによって怪我を減らすことを目的に設計。エアバッグはシートバックとヘッドレストの縫い目から展開する。このシステムのインフレーターは乗員から離れたシート骨格の座面に設置。

衝撃特性に応じて調整可能な乗員安全システム
-BSRS Tailorable Occupant Protection System (TOPS(登録商標))は、乗員の体重、位置、シートベルト状況、シート位置、衝撃度に応じてエアバッグおよびシートベルトの動作性能を調整。

リモート点火システム
-BSRSによって開発されたこのシステムは、電力回路およびコンデンサーをコントロールユニット(ECU)からイグナイターへ移すことによって電子コントロールを簡素化。

アダプティブエアバッグ
-乗員の体格や衝撃度に応じた作動調整機能をもつアダプティブエアバッグを開発した。このエアバッグは、センサーシステムと新型インフレーターを採用、衝突状況に応じたクッション圧の調整により、乗員拘束機能を最大限に高めている。このアダプティブエアバッグは欧州系自動車メーカーの複数の2008年モデルに採用された。(2008年8月4日付プレスリリースより)

設備投資

海外投資

<中国>
-2010年、中国・浙江省の子会社におけるエアバックインフレーターの生産能力を増強する。対象は2009年6月に稼動開始した、百利得(湖州)汽車安 全系統有限公司 [Key (Huzhou) Safety Systems Co., Ltd]。運転席および乗員エアバッグ用インフレーターを生産し、年間100万個の生産能力を持つ。同社は2010年末までに7.5百万米ドル(51百万人民元)を投じ、サイドエアバッグ・カーテンエアバック用インフレーターの生産ラインを新設する。さらに、今後4年以内にインフレーターの年産能力を1,000-1,200万個まで拡大する計画。なお、総投資額は25百万米ドル(170.6百万人民元)を超える見込み。(2010年4月17日付プレスリリースより)

-2006年3月、中国上海に、アジア技術・生産センターを開設。同センターは、Yanfeng Visteon Automotive Trim Systems Company, Ltdとの合弁事業の一つ。上海南東の浦東(プードン)地区にあり、社名はYanfeng Key Automotive Safety Systems Company, Ltd。2004年6月の合弁立ち上げ以降、複数の新規受注をしており、これらをこの新技術・生産センターで取り扱う。
生産センターは年間5百万超のエアバッグ・モジュール、年間2百万超のシートベルト組立て、年間2百万超のステアリングホイールを生産する計画。(2006年3月8日付同社プレスリリースより)

<ルーマニア>
-2010年4月、ルーマニアAradに新工場を建設したと発表。同社にとってルーマニアで3つ目かつ最大規模の生産拠点となる。2010年中に稼動開始する予定。(2010年4月22日付プレスリリースより)