業績

(単位：百万ドル)

	2013年 12月期	2012年 12月期	増減率 (%)	要因
全社
売上高	7,436.6	7,183.2	3.5	-2012年の資産売却とユーロ高などの為替の影響を除いた売上高はおよそ4%増
営業利益	855.2	752.9	13.6	-
エンジン部門
売上高	5,022.1	4,913.0	2.2	1)
ドライブトレイン部門
売上高	2,446.5	2,298.7	6.4	2)

要因
1) エンジン部門
-2013年12月期の売上高は、前年比2.2%増加の5,022.1百万ドル。
-2012年の資産売却とユーロ高などの為替の影響を除いた同部門の売上高は、前年比4%の増加。ターボチャージャー、EGR関連部品、可変バルブタイミングシステムなどの売り上げが伸びた。

2) ドライブトレイン部門
-2013年12月期の売上高は、前年比6.4%増の2,446.5百万ドル。
-ユーロ高などの為替の影響を除いた同部門の売上高は前年比4%の増加。4WDシステムとトランスミッション部品の売り上げが伸びた。

生産開始

<メキシコ>
-同社は、メキシコのEl Salto拠点においてエンジンタイミングシステムの生産を開始。第3世代の2.0Lおよび1.8L DOHC直列4気筒エンジン向けで、Volkswagenが同国Silaoに開設した新工場に納入する。Audiが開発したこれらのガソリンエンジンは、Volkswagen ｢Jetta｣および｢Beetle｣を含む米国仕様のモデルに搭載される。Volkswagenは、まず同工場で年間30万基超のエンジンを生産し、今後生産能力を拡大する計画。なおBorgWarnerは、欧州とアジアにおけるVolkswagenの生産拠点にもこのエンジンタイミングシステムを納入する予定。(2014年1月22日付プレスリリースより)

受注

-同社は、2014-2016年のパワートレイン事業における新規受注額が29億ドルに達する見込みと発表した。過去3年間 (2011-2013) と比べると26%の増加となる。ガソリンおよびディーゼルエンジン用ターボチャージャー、四輪駆動システム、可変カムタイミングシステムを含むエンジンタイミングシステム、エミッション部品など、同社のパワートレイン技術の需要は引き続き大幅に伸びている。新規受注額のうち、欧州市場の割合は過去3年間では30%であったのに対し、約27%となる見込み。また、アジア市場が占める割合は全体の約47%で、そのなかでも中国市場は約32%を占めるとみられる。さらに、米州市場の割合は約26%を見込んでいる。なお、北米の自動車メーカーの割合は過去3年間の実績11%から19%に増加するとみられる。(2013年11月5日付プレスリリースより)

-2013年のプレスリリースによる主な受注は以下の通り。
<エンジン部門>

製品	搭載モデル (エンジン)		備考
6.35mmの逆生歯サイレントエンジンタイミングチェーン	三菱自動車、スズキ、現代自動車、General Motors Koreaのほか中国自動車メーカー1社		摩擦を低減した設計により顧客試験において0.3～0.6%の燃費向上を実現。
EGRクーラー	Renault 「Scenic」および「Megane」、日産 クロスオーバー「Qashqai」		ハイブリッドチューブ技術を使用した同社のEGRクーラーは、燃費を3％向上させ、新欧州排出ガス基準「Euro6」に適合する。
ターボチャージャー	現代自動車 「Veloster Turbo」 (米国仕様) (新型1.6Lターボ付ガソリン (T-GDI) エンジン)		現代自動車の標準的な1.6L GDIエンジンと比べて、最大出力は46%向上し150kW (204馬力) を達成。また、BorgWarnerはエキゾーストマニホールドとステンレス鋼製タービンハウジングを一体化することで、小型・軽量化および熱エネルギー回収の最適化に貢献。
EA888エンジン用タイミングシステム	Volkswagen ｢Golf｣		-
ディーゼルエンジンモデル用グロープラグ、圧力センサー制御ユニット、キャビンヒーター	Volkswagen ｢Golf｣		-
ガソリンエンジン用イグニッションコイル	Volkswagen ｢Golf｣		-
イグニッションコイル	Porsche ｢Boxster/Cayman｣		-
ターボチャージャーシステム	Jaguar Land Rover (JLR) の4気筒ガソリンエンジンおよびディーゼルエンジン		これらのエンジンは、2015年に発売予定のモデルに搭載
ツインスクロールターボチャージャー	｢Mercedes-Benz A45 AMG｣ (2.0Lガソリンエンジン)		-

<ドライブトレイン部門>

製品	搭載モデル (トランスミッション)		備考
｢DualTronic｣コントロールモジュールおよび統合ねじり振動ダンパー付きクラッチモジュール	上海汽車 (SAIC) 「栄威 (Roewe) 550」		上海汽車は今後、｢栄威 350｣および｢栄威 750｣にもBorgWarnerの湿式DCT技術を採用する予定。これらの｢DualTronic｣モジュールは、遼寧省大連 (Dalian) にあるBorgWarner United Transmission Systemsの工場で生産される。
第5世代四輪駆動用カップリング	Volkswagen ｢Golf｣		-
6速デュアルクラッチトランスミッション用のデュアルクラッチおよびコントロールモジュール	Volkswagen ｢Golf｣		-
8速オートマチックトランスミッション向け可変カムタイミング位相器およびフリクションプレート	Jaguar ｢F-Type｣		-

買収

-同社は、EGRバルブ、EGRチューブ、サーモスタットなどを生産するGustav Wahlerの全株式を取得することで合意したと発表。Wahlerは、ドイツ、ブラジル、米国、中国、スロバキアに拠点を置き、従業員約1,250名を雇用している。納入先はDaimler、Volkswagen、BMW、GM、John Deereなど。2013年の売上高は約350百万ドル。この買収手続きは2014年第1四半期に完了する見込み。(2013年12月17日付プレスリ

受賞

-同社は、Daimlerより2012年度サプライヤー賞を｢Mercedes-Benz Cars and Vans-Powertrain｣部門で受賞したと発表。BorgWarnerは、2ステージターボチャージャー｢R2S｣やツインスクロールターボチャージャーなど、さまざまなターボチャージャーシステムをMercedes-Benzに供給している。なかでもツインスクロールターボチャージャーは、｢Mercedes-Benz A45 AMG｣に搭載の2.0Lガソリンエンジンに採用された。また、このターボチャージャーシステムにより同社は、Porscheの2012年度｢Supplier of the Year Award｣を受賞した10社のなかで最優秀賞も獲得している。(2013年4月15日付プレスリリースより)

工場閉鎖

-韓国子会社BorgWarner Cooling Systems Korea, Inc.は、慶尚南道の昌原 (Changwon) 工場を閉鎖する計画を発表。同工場はエンジン用冷却部品を生産し、現代自動車などに納入している。2014年2月末までに生産ラインを中国などの海外に移管する予定。なお、工場閉鎖後もBorgWarner Cooling Systems Koreaは営業および販売活動を継続する。(2013年10月23日付プレスリリースより)

研究開発費

(単位：百万ドル)

	2013年12月期	2012年12月期	2011年12月期
合計	303.2	265.9	243.7
売上に対する比率	4.1%	3.7%	3.4%

研究開発拠点

<ポーランド>
-同社は、ポーランドRzeszowにあるPodkarpackie科学技術パーク内の拠点を拡張し、新たに工場とエンジニアリングセンターを開設したと発表した。面積78,500平方フィート (7,300平方メートル) の新工場は、可変カムタイミングシステムなどチェーン駆動式の先進エンジンタイミングシステムを生産するほか、トランスミッション部品の生産能力を拡大する。一方のエンジニアリングセンターの面積は72,000平方フィート (6,700平方メートル) 超で、燃費・性能の向上および排出ガス削減に向けた応用エンジニアリングや研究開発を行う。新工場は、複数の大手欧州自動車メーカー向けに生産を開始している。(2013年9月26日付プレスリリースより)

<ブラジル>
-同社は、ブラジルに面積215,200平方フィート (20,000平方メートル) の新工場およびエンジニアリングセンターを開設したと発表した。敷地面積は約10万平方メートルで、今後さらに施設の拡張が可能になる。BorgWarnerは同拠点を活用し、ブラジルの新自動車政策｢Inovar-Auto｣への対応に向けて、地元の自動車メーカーをサポートする。また、ガソリンおよびディーゼルエンジン用ターボチャージャー、デュアルクラッチトランスミッション、エンジンタイミングシステム、エミッション部品など乗用車・商用車用の環境対応製品に関して、同国における事業を強化する計画。 (2013年6月18日付プレスリリースより)

製品開発

電子制御リミテッドスリップデフ
-同社は、新型の電子制御リミテッドスリップデフを発表した。｢Performance Pack｣オプション付きVolkswagen ｢Golf GTI｣の2014年モデルに搭載されるFF車用トランスアクスル向け。フロントクロスディファレンシャル (FXD) 技術として知られるこのシステムは、エンジン出力を損なうことなく車両のトラクション、ハンドリング、そして安定性を大幅に向上させることができる。BorgWarnerが最近発売した第5世代のAWDカップリングに採用された電気油圧式アクチュエーションシステムを使用している。この技術により、取り付けが容易な小型の電子制御リミテッドスリップデフの提供が可能になったという。(2013年11月19日付プレスリリースより)

設備投資額

(単位：百万ドル)

	2013年12月期	2012年12月期	2011年12月期
合計	417.8	407.4	393.7
売上に対する比率	5.6%	5.7%	5.5%

海外投資

<ポーランド>
-同社は、ポーランドRzeszowにあるPodkarpackie科学技術パーク内の拠点を拡張し、新たに工場とエンジニアリングセンターを開設したと発表。面積78,500平方フィート (7,300平方メートル) の新工場は、可変カムタイミングシステムなどチェーン駆動式の先進エンジンタイミングシステムを生産するほか、トランスミッション部品の生産能力を拡大する。一方のエンジニアリングセンターの面積は72,000平方フィート (6,700平方メートル) 超で、燃費・性能の向上および排出ガス削減に向けた応用エンジニアリングや研究開発を行う。新工場は、複数の大手欧州自動車メーカー向けに生産を開始している。(2013年9月26日付プレスリリースより)

<ポルトガル>
-同社はポルトガルのViana do Casteloに新工場を建設中と発表。新工場は、既存のValenca工場から約31マイル (50km) の距離に位置する。2013年8月に着工し、2014年に完成する予定。既存工場に比べて広い新建屋は、16万平方フィート (15,000平方メートル) の生産スペースのほか、今後の拡張のためのスペースで構成される。生産能力の拡大によって、同社はEGRクーラー、EGRチューブ、グロープラグコントロールモジュールなど複数の製品を効率的に提供することができるという。今回の新工場建設は、ディーゼルコールドスタートシステムの生産能力の拡大および、既存のValenca工場で生産しているEGRシステムの需要増加に対応するための同社の戦略の一環となる。2015年はじめまでに、徐々に生産を既存工場から新工場へ移管する計画。(2013年9月17日付プレスリリースより)

<ブラジル>
-同社は、ブラジルに面積215,200平方フィート (20,000平方メートル) の新工場およびエンジニアリングセンターを開設したと発表。敷地面積は約10万平方メートルで、今後さらに施設の拡張が可能になる。BorgWarnerは同拠点を活用し、ブラジルの新自動車政策｢Inovar-Auto｣への対応に向けて、地元の自動車メーカーをサポートする。また、ガソリンおよびディーゼルエンジン用ターボチャージャー、デュアルクラッチトランスミッション、エンジンタイミングシステム、エミッション部品など乗用車・商用車用の環境対応製品に関して、同国における事業を強化する計画。 (2013年6月18日付プレスリリースより)