Kongsberg Automotive Holding ASA 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ユーロ)
  2012年
12月期
2011年
12月期
増減率 (%) 要因
全体
売上高 1,001.1 999.7 0.1 1)
EBITDA 77.0 82.0 (6.1) -
事業部門別売上高
ドライブラインシステム 318.4 327.3 (2.7) -
インテリアシステム 258.4 247.9 4.2 -
アクチュエーション&シャシー 151.9 166.0 (8.5) 2)
フルイドトランスファーシステム 176.0 170.9 3.0 -
パワープロダクトシステム 135.8 133.3 1.9 -

要因
1) 全社売上高
-2012年の全社売上高は、第4四半期に欧州市場の低迷により減速し前年比横ばいとなった。
2) アクチュエーター&シャシー売上高
-2012年にブラジル市場において適用された排ガス規制ユーロ5の駆け込み需要の反動で、2012年同部門売上高は前年比で大きく落ち込んだ。さらに欧州市場の低迷により前年比減となった。

事業再編

-2012年11月に商用車部門の事業体制を再編すると発表。アクチュエーション&シャシー (Actuation & Chassis) 部門およびパワープロダクトシステム (Power Product Systems) 部門を統合し、新たに「ドライブコントロールシステム (Driver Control Systems)」部門を設立する。新部門の従業員数は約1,400名、売上額は250百万ユーロ超に達する見込み。オンハイウェイおよびオフハイウェイ車、キャンピングカーなどのセグメント向けに供給を行う。同社は2013年1月1日付で、4部門での新事業体制 (ドライブコントロールシステム、フルイドトランスファーシステム、インテリア、ドライブライン) を発足する計画。(2012年11月6日付プレスリリースより)


受注

-2012年12月期の主な受注案件 (2012年プレスリリースより)
顧客 製品 受注総額 備考
大手トラックメーカー ターボシステムや冷却システムに使用する工業用ホースASSY 10百万ユーロ (5年間) -スペインのEpila工場で2013年に生産を開始する予定。
複数の商用車メーカー (ブラジル) キャビンスタビライザー、クラッチアクチュエーションシステム、ギアシフトシステム 23百万ユーロ (4-5年間) -2013年に本格供給を開始する予定。
欧州のトラック・バスメーカー2社 複合カップリング機構、燃料ホースおよび送気ホース 10百万ユーロ -2013年に生産開始となる見込み。
欧州自動車メーカー (ロシア市場向け) シートヒーターシステム 16百万ユーロ (2013年から2021年) -2013年3月にポーランドのPruszkow工場で生産を開始。
欧州大手自動車メーカー (シフターは、欧州・北米・アジアで販売されるC、D、Eセグメントの高級車に採用される予定) オートマチックギアシフターおよびシフトバイワイヤーシステム 181百万ユーロ (2015年から2024年) -新型プラットフォームを使用する6モデルが対象。
-生産はスウェーデンのMullsjo工場
大手商用車メーカー (欧州で生産される中型トラックの新型モデル向け) ギアシフトシステム 7.1百万ユーロ (5年間) -2013年より同社のスロバキア・Vrable工場で生産開始となる予定。
欧州自動車メーカー シートコンフォートシステム 287百万ユーロ (2015年から2024年) -ポーランドのPruszkow工場で2014年上半期に開始する予定。
-生産・供給量が最大になるのは、2016年から2023年の期間となる見込み。
大手自動車メーカー (ティア1のシートサプライヤー経由) 電気機械式シートアクチュエーター 18百万ユーロ (5年間) -アクチュエーターは、北米市場で長年販売されているフルサイズSUVに搭載される予定。
-生産は、2013年第4四半期にメキシコのMatamoros工場で開始する。
高級乗用車メーカー フューエルラインおよびエアサスペンションライン 46百万ユーロ (5年間) -スペインEpilaおよび英国Normantonの工場で既に生産を行っており、今回の追加受注分もこの2拠点で生産する予定。
欧州と米国に生産拠点を持つ大手トラックメーカー ターボ潤滑システムおよび冷却システム用のホースASSY 26百万ユーロ (5年間) -同顧客の欧州エンジニアリングセンターにおいて、対象モデルのエンジンの開発をサポート。
-部品の生産は、スペイン・Epilaおよび米国・サウスカロライナ州Pickensの2拠点で行う計画。
-生産開始は2013年の予定
米国の大手トラック・エンジンメーカー フューエルドレイン、オイルドレイン、エアドレイン、ターボドレイン 42百万ユーロ (2016年まで) -
米国自動車メーカー 空圧式ランバーサポートシステム 10.4百万ユーロ (5年間) -メキシコのReynosa工場およびMatamoros工場で、2013年第1四半期に生産を開始する予定。
日本自動車メーカー (ミッドサイズクロスオーバーSUV向け) シートアクチュエーションケーブル
大手自動車メーカー (北米市場で販売されるフルサイズトラックおよびSUVのプラットフォーム向け) オートマチックトランスミッション用のギアシフトケーブル 36.5百万ユーロ (5年間) -対象モデルの年間生産台数は、80-100万台の見込み。
-生産はメキシコのNuevo Laredo拠点で行い、2013年4月より供給を開始する計画。
米国自動車メーカー (北米仕様のCUV (Cross-over Utility Vehicle) 向けで、エントリーモデルおよび高性能ラグジュアリーモデル) シートヒーターシステムと2列目用ヘッドレスト 42.5百万ユーロ (5年間) -2014年第3四半期に生産を開始する予定。
-メキシコのReynosa工場および米国テネシー州のMilan工場で生産を行う。
米国自動車メーカー (北米仕様の7人乗りSUV向け) 2列目用折り畳み式ヘッドレスト
北米仕様のピックアップトラック向け シートヒーターシステム 6百万ユーロ (5年間) -生産は、2014年7月よりメキシコのReynosa工場で行われる予定。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
全社 47.1 44.8 40.9

研究開発体制

-2012年の同社の研究開発費は、全社売上高の4.7%。約400名が研究開発に従事している。

-世界に5カ所の技術センターを有する (米国Detroit、中国Wuxi、ドイツMunich、スウェーデンMullsjo、ノルウェーKongsberg)。

設備投資

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
  2012年12月期 2011年12月期 2010年12月期
ドライブラインシステム 8.4 8.9 5.2
インテリアシステム 7.9 9.5 9.0
アクチュエーション&シャシー 4.8 5.1 3.0
フルイドトランスファーシステム 5.3 5.3 2.9
パワープロダクトシステム 2.2 2.5 1.0
その他/調整 0.0 0.0 0.9
合計 28.6 31.3 22.1