GRUPO KUO, S.A.B. de C.V. (旧 DESC, SA. De CV) 2014年12月期の動向
業績
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(単位:千メキシコ・ペソ) |
2014年 12月期 |
2013年 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
連結売上高 | 18,752,735 | 16,644,689 | 12.7 | - |
連結営業利益 | 1,317,528 | 1,173,244 | 12.3 | - |
自動車部品 | ||||
売上高 | 5,079,396 | 4,731,102 | 7.4 | 1) |
注:合弁会社に関する新会計基準適用ベース
要因
1) 自動車部品売上
-2014年12月期のトランスミッション部門の売上は前年比6.0増。Volvo Trucks向けの部品売上が伸びたこと、GM Chevrolet 「Corvette」 プラットフォーム向けのトランスミッション需要が伸びたこと、およびデュアルクラッチトランスミッション部品の需要が伸びたことなどに因る。ピックアップトラック向けトランスミッションの低調な売上を補った。
合成ゴム事業
-同社とスペインを本拠とするRepsolは、合成ゴム製品を生産する合弁会社Dynasolの事業を強化することで合意した。両社の折半出資により1999年に設立されたDynasolは、メキシコAltamiraおよびスペインSantanderに生産拠点を持つ。また、2015年第2四半期末に中国・遼寧省の工場でも生産を開始する予定。今回の合意により、Grupo KUOは、メキシコの液状ゴム・ニトリルゴム事業Industrias Negromex (INSA) および中国のニトリルゴム事業INSA GPROをDynasolに譲渡する。INSA GPROの南京工場は2015年第2四半期末に生産開始となる予定。一方のRepsolは、スペインの化学加速器事業General Quimicaを提供する。これにより合弁会社は、スペインMadridに本社を置き、メキシコ、スペイン、中国に生産拠点、米国に販売オフィスを保有することになる。2014年実績ベースでみると、売上高は約700百万ドル、生産能力は合わせて50万トン超に達するとみられる。 (2015年4月27日付プレスリリースより)
廃止事業
-2014年12月31日、インド市場でのマニュアルトランスミッション事業の廃止を決定した。今後は、トランスミッション事業の戦略として、高トルクの付加価値の高い技術開発に注力してゆく。
研究開発
-2014年の主な開発
- 次世代デュアルクラッチトランスミッション技術
- Daimler、Volvo Trucks向け部品の生産技術
- Chevrolet 「Camaro」、Ford 「Mustang」 向け6速マニュアルトランスミッションの生産準備
- Navistar向け大型商用車用10速マニュアルトランスミッションの開発
- 高性能タイヤ用合成ゴムの開発
- 高性能タイヤ用第2世代シリカマスターバッチ製品の開発
- エマルジョン合成ゴム製の自動車用ブレーキパッドの開発
製品開発
Emulsil:シリカマスターバッチ
-同社の化学製品部門に属するIndustrias Negromex, S.A. de C.V. (INSA) は、Emulsil:シリカマスターバッチの開発につき、メキシコの経済産業省より 「2014年National Award in Technology」 を受賞した。この技術開発は2006年から始まり、2011年に最初の製品化を見た。その後3年間、高性能タイヤへの適用としてシリーズ化した。戦略的パートナーであるCooper Tires and Companyは3百万本のEmulsilタイヤを売り上げ、2015年には5百万本に迫る。Emulsilを高性能タイヤに使用するメリットとして、以下が挙げられる。
- 転がり抵抗: 従来品比15%-25%削減
- 1Kmあたりの燃料消費: 従来品比3%削減
- 化合物のミキシングにかかる電力:従来品比30%削減
(2014年6月24日付プレスリリースより)
設備投資額 |
(千メキシコ・ペソ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
自動車部品 | 270,254 | 255,517 | 369,874 |
化学製品 | 82,268 | 258,995 | 291,781 |
消費財 | 543,121 | 347,953 | 313,323 |
その他 | 62,950 | 33,742 | 80,335 |
合計 | 958,593 | 896,207 | 1,055,313 |
注:合弁会社に関する新会計基準適用ベース