Hanon Systems Corp. (旧 Halla Visteon Climate Control) 2016年12月期の動向
業績 (連結) |
(単位:百万ウォン) |
2016年 12月期 |
2015年 12月期 |
増減率 (%) | |
売上高 | 5,703,714 | 5,558,080 | 2.6 |
営業利益 | 422,548 | 359,550 | 17.5 |
当期純利益 | 303,755 | 243,370 | 24.8 |
海外事業
<インド>
-同社は、インドのChennai工場におけるRS (Rotary Suction)式コンプレッサーの生産能力を増強する。2020年までに年間生産能力200万台とする計画。なお、同社はインドでChennaiの他に Bhiwadi、Sanand、Puneにも生産工場を保有している。(2016年10月4日付プレスリリースより)
<米国>
-オハイオ州にHVACシステムの新工場を建設すると発表した。新工場を建設するのは同州の北西部に位置するワイアンドット郡Carey。総敷地面積は8,825平方メートルで、これには今後の工場増設のための敷地も含まれる。オハイオ新工場の稼働は2017年半ばから開始の見込みで、同社にとって世界で40番目の生産拠点となる。(2016年1月7日付プレスリリースより)
研究開発費 |
(単位:百万ウォン) |
2016年12月期 (連結) |
2015年12月期 (連結) |
2014年12月期 (連結) |
|
金額 | 234,186 | 220,960 | 216,573 |
対売上高比率 | 4.1% | 4.0% | 3.9% |
研究開発体制
-同社は、2016年12月13日、上海松江区(Songjiang District, Shanghai)に中国エンジニアリングセンターを開設した。敷地面積は3,612平方メートル。中国OEM及び外資系OEMにエンジニアリング応用技術とシステム評価技術を提供する。このセンターは同社が保有する14のエンジニアリングセンターの一つ。同社は韓国大田、独Kerpen、チェコNovy Jicin、 米ミシガン州 Van Buren Townshipに置く4大グローバルテクニカルセンターにより先進技術開発、中核部品の製品開発、新技術のグローバル標準の制定などのサービスを提供している。(2016年12月14日付け各種リリースより)
-同社は2016年6月、韓国の大田 (Daejeon) 市に位置する研究開発拠点内に環境風洞実験室が完成したと発表した。自動車エアコン、ヒーター、エンジンクーリング等の空調部品を試験し、酷寒や酷暑などの環境が車両性能や耐久性に及ぼす影響を評価する。また同社は2016年6月、同研究開発施設内でEMC (電磁両立性) 試験棟の新築や無響室の増設のための着工式を行った。 EMC試験棟は2016年の年末、無響室は2017年上半期中の完成および運営開始を予定している。(2016年6月22日付プレスリリースより)
-1989年、大田 (Daejeon) 市に技術研究所を開設。
-研究開発拠点は韓国に1拠点、欧州に2拠点、米州に1拠点を保有している。
研究開発活動
-同社が開発した 「遠心式空気圧縮機」 と 「UV LED光触媒」 が米国Automotive Newsによる「2016 PACE Award Finalist」に選定されたと発表した。「遠心式空気圧縮機」 は、燃料電池スタックに圧縮空気を供給する中核部品。この製品は現代自動車の水素燃料電池車に採用された。また、「UV LED光触媒」は、HVACに残存する微生物や有害物質を除去する空気浄化技術。(2015年11月3日付プレスリリースより)
-現代自動車と共同で、電気自動車 (EV) 用スマート空調システムを開発した。これは車両内の湿度、車両内外の気温、車両速度などを総合的に判断し、必要に応じて外部空気の流入を自動制御することにより、空調を作動させた際のエネルギー消費を最小限に抑えるもの。この空調システムは起亜自動車 「Soul」 のEVに採用されている。今後はEVに加えてハイブリッド車などにも搭載される予定。(2015年11月3日付プレスリリースより)
-2014年12月期に電気自動車用高効率ヒートポンプシステムの量産を開始し、同年度に売上高46億ウォンを記録した。このシステムは同社が現代自動車と共同開発したもので、既存のヒーターに比べて暖房時の走行距離を20%以上増加させるとともに、エネルギー消費を30~60%低減させることに成功したという。なお、同社は2017年12月期に同製品の売上高370億ウォンを見込んでいる。(2015年4月14日付プレスリリースより)
-2015年4月3日から12日まで開催されるソウルモーターショーにおいて、「HV iCool」と呼ばれる新技術を公開する。この「HV iCool」はHVAC、コンプレッサー、コンデンサーを一つに統合した空調システム。既存製品に比べて重量を20~30%軽量化するとともに、電気自動車基準で走行距離を30%以上向上させることに成功した。(2015年4月3日付プレスリリースより)
-EV用の新型ヒートポンプシステムを開発した。バッテリーからの電力供給のみで車室内を暖める従来の電気ヒーターに比べて、ヒートポンプは外気の熱を利用することで電力消費を軽減できる。また、車のモーターやインバーターから再循環した廃熱も熱源として利用する。バッテリーからの電力消費を減らすことで、車両の走行距離伸長につながるという。このヒートポンプにより得られた廃熱は、車の暖房装置を補助するため、氷点下の厳しい気温下でも希望の車室温度に合わせられる。これにより、車のエネルギー消費を大幅に低減し、1回の充電で走行できる距離を20%超伸ばすことができるという。このヒートポンプシステムは、グローバルで販売される複数のモデル向けに生産が行われ、2015年4月のソウルモーターショーで展示される予定。(2015年3月9日付プレスリリースより)
近年の研究開発実績
研究課題 | 研究結果 等 |
電動ウォーターポンプ | 量産中 国内外で特許取得あるいは出願中 |
コンパクトキャリア | 量産中 国内外で特許取得あるいは出願中 |
エアフォイルベアリングを採用した燃料電池用コンプレッサー | 量産予定 国内外で特許取得あるいは出願中 |
CO2センサーを利用した空調負荷低減技術 | -CO2センサーを活用した内気循環制御技術の開発 -燃費、冷暖房性能、除湿・換気快適性の向上 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
超小型HVAC | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
燃料電池車向け空気供給装置 | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
歩行者保護フロントエンドモジュール | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
燃料電池車向け高電圧冷却ファンおよびインバーター設計技術 | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
電気自動車向けヒートポンプシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
メタルシールフィッティング | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
マグネシウム合金プーリー | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
電気自動車向けエアミックスドア | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
蓄冷エバポレーター | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
ハイブリッドヒーターコア | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
複合式エアコンシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
3ゾーン独立空調制御HVACシステム | -量産中 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
UV LED光触媒を利用した空気質改善システム | -量産予定 -国内外で特許取得あるいは出願中 |
2016年12月期の設備投資 |
(単位:億ウォン) |
事業部門 | 投資の種類 | 投資目的 | 設備 投資額 |
投資期間 |
自動車用 エアコン |
増設 | -生産能力増強 | 2,134 | 2016年1月~12月 |
新設および 自動化 |
-新車種受注への対応 -経費削減 -生産性向上 |
1,139 | 2016年1月~12月 | |
合計 | 3,273 | - |
2017年12月期以降の投資計画 |
(単位:億ウォン) |
事業部門 | 投資の種類 | 投資目的 | 予定投資額 | 2017年 12月期 |
2018年 12月期 |
2019年 12月期 |
自動車用 エアコン |
増設 | -生産能力増強 | 5,627 | 1,876 | 1,876 | 1,875 |
新設および 自動化 |
-新車種受注への対応 -経費削減 -生産性向上 |
3,005 | 1,002 | 1,002 | 1,001 | |
合計 | 8,632 | 2,877 | 2,877 | 2,876 |