小倉クラッチ株式会社 2008年3月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万円) |
2008年 3月期 |
2007年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 49,529 | 50,840 | (2.6) | -輸送機器用クラッチ部門は、北米地域における自動車販売減少などの影響を受け、前期比5.7%の売上減。 |
営業利益 | 548 | 1,210 | (54.7) | -米国子会社の操業度低下にともなう固定費を吸収できず、減益。 |
経常利益 | 214 | 1,556 | (86.2) | -為替差損などの影響を受け、減益。 |
当期純利益 | (626) | 816 | - | -投資有価証券評価損や減損損失および法人税等調整額の増加などにより、減益。 |
海外動向
<アジア>
-アジアでカーエアコン用クラッチの生産を強化する。中国では、2008年に年産規模を現状に対して約60%増やし、フル稼働となる90万台に引き上げる計画。さらに、タイやインドへの生産進出を検討しながら、供給体制の最適化に向けた取り組みを活発化する。これらによって、日系を始めアジアで増産を検討する自動車メーカー、サプライヤーの需要吸収を実現し、事業の拡大に結びつける。カーエアコン用クラッチで世界シェアの3分の1を確保するトップメーカーの強味を生かしながら、当面はアジアを重視した投資を展開し、経営基盤を強化する。(2007年4月9日付日刊自動車新聞より)
<米国>
-2007年6月、カーエアコンコンプレッサー用クラッチや鍛造品などを生産する米・ミシガン州の子会社2社を2007年内に合併すると発表。主力取引先からの受注量の減少などに対応、現地事業を合理化するのが狙い。米国では、ミシガン州とニュージャージー州の2拠点体制となる。合併するのは、コンプレッサークラッチを手掛けるOgura Corporation(OC)と鍛造品メーカーのHuron Precision Parts Corporation(HPPC)。Ogura Corporationを存続会社とする吸収合併方式で、合併予定日は12月31日。HCCPの業績は、売り上げ、利益ともに縮小傾向が強まっていた。合併後は、抜本的なリストラを実施するなどして、コスト低減を徹底する。(2007年6月1日付日刊自動車新聞より)
開発動向
研究開発費 | (単位:百万円) |
2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 | |
全社 | 459 | 445 | 389 |
電磁クラッチ部門/輸送機器用クラッチ部門
主に車両空調用クラッチの開発を実施。
軽量クラッチ、静粛クラッチ、外部制御コンプレッサー用トルクリミッター、ハイブリッド車及び燃料電池用省電力クラッチ、アイドルストップ車用クラッチ等の開発。
このほか、空調用以外では以下の開発を実施。
-スーパーチャージャー用クラッチ
-自動車のパワースライドドア用クラッチ
-バックドア用クラッチ
-トランク用クラッチ
- ハイブリッド車用PTOクラッチ
-デフロック用クラッチ・ブレーキ
-ファンクラッチ
設備投資
設備投資額 | (単位:百万円) |
2008年3月期 | 2007年3月期 | 2006年3月期 | |
輸送機器用クラッチ部門 | 427 | 396 | 624 |
輸送機器用クラッチ部門
赤堀工場、香林工場における工場環境設備の充実及び生産設備の増強、合理化、各種製品用金型への投資。
設備の新設(輸送機器用クラッチ関連)
設備の内容 | 投資予定 総額 (百万円) |
着手年月 | 完了予定 年月 |
完成後の増加能力 |
小倉クラッチ(株) | ||||
赤堀工場(群馬県伊勢崎市) | ||||
輸送機器用クラッチの製造設備 | 374 | 2008年4月 | 2009年3月 | 品質の向上を図るため能力の増加はほとんどない |
香林工場(群馬県伊勢崎市) | ||||
輸送機器用クラッチの製造設備 | 62 | 2008年4月 | 2009年3月 | 品質の向上を図るため能力の増加はほとんどない |
子会社 | ||||
小倉テクノ(株)本社工場(茨城県北茨城市) | ||||
輸送機器用クラッチ及び部品の製造設備 | 152 | 2008年4月 | 2009年3月 | 内作化率の向上を図るための能力増加 |