住友電気工業 (株) 2018年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2018年 3月期 |
2017年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 3,082,247 | 2,814,483 | 9.5 | -全社業績は、海外を中心にOEMの自動車生産が増加し、ワイヤーハーネスや粉末合金、焼結部品の需要が堅調に推移したことにより増収。 |
営業利益 | 173,139 | 150,503 | 15.0 | -上記の需要増により増益。 |
経常利益 | 195,010 | 173,872 | 12.2 | - |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 120,328 | 107,562 | 11.9 | - |
事業提携
-2018年2月、NECと自動車部品の企画、開発で業務提携した。自動車をネットワークでつなぐコネクテッドカー領域で協業を始める。両社の人工知能(AI)、IoT(モノのインターネット)技術を活用し車両内外のシステムに適用可能で競争力の高いハードウエア、ソフトウエアを製品化する。
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2018年3月期 | 2017年3月期 | 2016年3月期 | |
全社 | 117,735 | 115,155 | 110,839 |
-自動車関連事業 | 71,766 | 70,894 | 68,402 |
研究開発活動
ワイヤーハーネス/車載エレクトロニクス機器事業
-同社と住友電装、および両社の共同出資によるオートネットワーク技術研究所を中心に、安全・快適・環境のニーズに対応した新製品の開発を実施。
-ワイヤーハーネス:
- 次世代車載システムに対応できるハーネスアーキテクチャーを構築し、それに必要な要素技術の開発を推進している。
- 環境対応としてハーネスの軽量化に取り組んでおり、銅に比べ軽量なアルミを使ったワイヤーハーネスを量産し、さらに高強度な電線を開発し適用範囲拡大の取り組みを進めている。
- 市場規模が拡大しているEV/HEV車用高圧ハーネスやコネクター、バッテリー内配線モジュール等の開発を推進している。
-車載エレクトロニクス機器:
- 電源系、情報系のネットワーク化に対応すべく、電源制御機器や半導体デバイス、ボディ制御ECU、次世代の車載LAN (Local Area Network) 製品の開発を進めている。
-住友理工:
- 体圧を検知する「スマートラバー (SR) センサー」を自動車のシートに埋め込み、呼吸や心拍などのバイタル情報によってドライバーの異変を検知、危険を回避する乗員状態検知機能の実用化に向けた開発や、電気自動車 (EV) および燃料電池自動車 (FCV) 向けの環境対応製品の技術開発などに取り組んでいる。
GoMentum Stationとの提携
-2017年11月、自動車部品メーカーとしては初めて、米カリフォルニア州Concordにある自動運転およびコネクテッドカーの試験施設、GoMentum Stationと提携。GoMentum Stationは、20マイル以上の舗装道路にトンネルや陸橋、線路などの都市インフラがリアルに再現された試験場。
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2018年3月期 | 2017年3月期 | 2016年3月期 | |
全社 | 171,110 | 183,693 | 167,282 |
-自動車関連事業 | 77,008 | 76,946 | 76,274 |
-自動車関連事業では、ワイヤーハーネス・防振ゴムの増産および合理化のための投資を実施。
設備投資の見通し (2019年3月期)
-全社で190,000百万円の投資を計画。
-自動車関連事業では、89,000百万円の投資を予定している。