住友電気工業 (株) 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 1,836,352 2,121,978 (13.5) -
営業利益 51,728 23,527 119.9 -
経常利益 68,206 37,773 80.6 -
当期純利益 28,708 17,237 66.5 -
自動車関連事業
売上高 816,623 917,125 (11.0) -上半期の世界的な自動車生産縮小の影響により、ワイヤーハーネス、防振ゴムの需要が減少したことや銅価下落。
営業利益 34,526 6,142 462.1 -ワイヤーハーネスを中心に、国内外の人件費や経費など固定費の削減や低コスト地域への生産拠点移管などの生産最適化。

>>> 次年度業績予想(売上、営業利益等)

2011年3月期の見通し

(単位:億円)
  2011年3月期 2010年3月期 増減
売上高 20,000 18,364 1,636
-自動車 9,150 8,166 984
営業利益 1,000 517 483
経常利益 1,200 682 518
当期純利益 600 287 313
研究開発費 750 723 27
設備投資額 1,100 733 367
-自動車 480 296 184

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 72,259 72,988 68,373
自動車関連事業 37,512 38,890 40,891

研究開発活動

ワイヤーハーネス/車載エレクトロニクス機器事業
-同社と住友電装(株)、および両社の共同出資によるオートネットワーク技術研究所を中心に、安全・快適・環境のニーズに対応した新製品の開発を行っている。

-ワイヤーハーネスについては次世代車載システムに対応できるハーネスアーキテクチャーを構築。それに必要な要素技術の開発を進めている。


-車載エレクトロニクス機器に関しては、そのIT化、高機能化、ネットワーク化に対応すべく、PD(Power Distributor)等のエレクトロニクス機器、次世代の車載LAN(Local Area Network)の開発を進めている。

-環境対応の観点からは、電線材料のアルミ化やコネクタの小型化によるワイヤーハーネスの軽量化をはじめ、市場規模が拡大してきたEV(Electric Vehicle)・HEV(Hybrid Electric Vehicle)用高圧ハーネスや部品の開発等に取り組んでいる。

-独自の鋳造・圧延加工によりマグネシウム合金「AZ91」板材の開発・量産化に世界で初めて成功したと発表。従来の合金板材より強度・耐食性に優れているのが特徴で、自動車内装品などに適用を進める。AZ91合金はアルミニウムを9%、亜鉛を1%程度添加して耐食性を向上させた合金で、加工の難しさから板材は実現されていなかった。同社が開発した同板材は鋳造材と比べて強度が1・5倍以上の 380メガパスカル、伸びは数倍の10%以上を達成。一方プレス加工性はすでに実用化されているAZ31合金板材と同等を実現した。(2010年1月15日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 73,306 131,597 119,887
自動車関連事業 29,609 69,567 69,075

-自動車関連事業では、ワイヤーハーネス・防振ゴムの増産、合理化のための投資を実施。

設備投資計画(2011年3月期)

-全社で110,000百万円の投資を計画。
-自動車関連事業では、ワイヤーハーネスと防振ゴムの製造設備等に48,000百万円の投資を予定。