(株) ジーテクト 2017年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
2017年
3月期
2016年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 206,072 220,731 (6.6) -各得意先のグローバルな生産台数が増加し量産売上が増加。
-非量産売上の減少や為替換算の影響で減収。
営業利益 14,402 12,826 12.3 -生産拡大による稼働率向上、原価低減の取り組みなどにより増益。
経常利益 14,430 11,382 26.8 -金融費用の減少と持分法損益の黒字化により増益。
親会社株主に帰属する当期純利益 9,706 7,559 28.4 -
日本
売上高 40,240 42,256 (4.8) -主要得意先の増産や機種構成の改善等があったが、試作売上の減少等により減収。
営業利益 1,558 2,245 (30.6) -試作売上の減少及び非量産売上の円安メリットの剥落、労務費等のコスト上昇などにより減益。
北米
売上高 77,692 85,587 (9.2) -非量産売上が減少したことに加えて、円高による為替影響等により減収。
営業利益 3,552 3,541 0.3 -G-TEKT North America Corporation の収益改善により微増。
欧州
売上高 16,692 11,899 40.3 -主要得意先の増産に加えて、「Civic」のフルモデルチェンジに伴う原単位の変化や「Jaguar」向けの生産本格化により量産売上が増加したため増収。
営業利益 2,461 1,148 114.4 -増収効果や型設備売上の利益改善等により増益。
アジア
売上高 34,674 39,752 (12.8) -主要得意先向けの生産がタイ、インドネシアで増加した一方、インドでは減産になったため減収。
営業利益 3,890 4,261 (8.7) -
中国
売上高 31,220 32,343 (3.5) -円高による為替影響により減収。
営業利益 2,614 1,232 112.2 -生産拡大による増収効果や原価低減活動の推進、非量産売上の増加等により増益。
南米
売上高 5,552 8,892 (37.6) -減産による量産売上の減少に加えて、型設備の商流変更による非量産売上の減少や円高による為替影響等により減収。
営業利益 253 341 (25.8) -原価低減に取り組んだものの減益。

事業動向

-これまで欧州でのみ取引があった欧州カーメーカーから新たに北米での受注を獲得するなど、グローバル規模の販売企画が進展。

-車一台分のボディ解析モデルの精度を高め、軽量化と高剛性化の両立を目指す。

-実車衝突実験と高い相関を示すシミュレーションモデルを開発し、信頼性の高い軽量化提案を行い、部品受注の増加につながっている。

-東京に革新技術研究の核となる研究開発棟「GTL (ジーテクト東京ラボ) 」の建設に着手。

中長期ビジョン

数値目標:

  • 連結売上高:3,000億円
  • 営業利益: 200億円


技術イノベーション
-「GTL」の完成・稼働による研究開発体制の確立と、それを前提としたカーメーカーへの技術提案

販売イノベーション
-欧州メーカーをターゲットとした米国ビジネスの獲得

-中国市場における技術動向をとらえた営業展開

-海外営業機能を営業本部に統合した「営業企画部」を新設

-中国市場調査のため、駐在員事務所を上海に開設予定

2018年3月期の見通し

(単位:百万円)
2018年3月期
(予測)
2017年3月期
(実績)
増減
(%)
売上高 198,000 206,072 (3.9)
営業利益 13,200 14,402 (8.4)
経常利益 13,200 14,430 (8.5)
親会社株主に帰属する当期純利益 8,800 9,706 (9.3)


>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

研究開発費

 (単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 737 613 641

研究開発体制

-技術本部開発部において新技術や新製品の開発を推進。
-2017年3月末現在、開発室の人員は17名。
-機種開発は、技術本部プレス技術部、溶接技術部、精密部、および営業本部商品開発部が、顧客と連携しながら実施。

研究開発活動

-2017年3月期の研究開発テーマは以下の通り:

  • ホットスタンプ技術開発
  • 超高張力鋼板の成形技術開発
  • トランスミッション部品プレス技術開発
  • 成形シミュレーション技術開発
  • ボディ軽量化技術開発
  • マルチマテリアル化適用技術
  • 異材接合技術

設備投資額

(単位:百万円)
2017年3月期 2016年3月期 2015年3月期
全社 22,394 20,181 43,671
-機種投資 (新機種立ち上げ投資) 12,698 6,480 18,108
-基礎投資 (生産能力増強投資) 9,696 13,701 25,563


設備投資 (2017年3月期)
-新機種立ち上げに伴う機種投資として、国内で5,891百万円、北米で2,113百万円、アジアで2,096百万円、中国で2,500百万円等の投資を実施。
-生産能力増強のための基礎投資として、国内で2,541百万円、北米で5,212百万円、欧州で695百万円、アジアで587百万円の投資を実施。

-2018年3月期の設備投資額は、全社で25,200百万円を予定。

国内・海外投資

-ホットスタンプ (熱間プレス) のラインを日米で増設する。国内では2016~17年度にかけて1本を追加し、既存ラインと合わせて合計2ラインにする。その後、米国での増設も検討する。ホットスタンプは超高張力鋼板 (超ハイテン材) を上回る強度の部品を造ることができるため、衝突安全性能を高める目的で車体骨格の一部に採用されるケースが増えている。受注車種や部品の種類が増えるため本格的な量産体制を敷く。(2016年2月18日付日刊自動車新聞より)

設備の新設計画

(2017年3月31日現在)
会社名
事業所名
所在地 設備の内容 投資
予定金額
(百万円)
着手 完了 完成後の増加能力
同社
羽村事業所
東京都
羽村市
研究開発施設 2,000 2017年3月 2018年3月 研究開発機能強化
同社
埼玉工場
埼玉県
深谷市
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
701 2016年11月 2017年12月 新規車種生産用設備
同社
滋賀工場
滋賀県
甲賀市
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
1,012 2014年12月 2017年9月 新規車種生産用設備
Jefferson Industries Corporation 米国
オハイオ州
自動車部品製造用設備
(プレス・溶接設備等)
625 2016年12月 2018年1月 生産能力増強
765 2017年2月 2017年9月 生産能力増強
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
1,271 2016年5月 2017年9月 新規車種生産用設備
G-TEKT (Thailand) Co., Ltd. タイ
アユタヤ県
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
1,311 2015年12月 2017年4月 新規車種生産用設備
G-TEKT India Private Ltd. インド
ラジャスタン州
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
867 2016年9月 2018年4月 新規車種生産用設備
Auto Parts Alliance (China) Ltd.
[広州艾帕克汽車配件有限公司]
中国
広東省
自動車部品製造用設備
(金型・治工具等)
607 2016年8月 2017年11月 新規車種生産用設備
917 2016年5月 2017年11月 新規車種生産用設備