(株) ジーテクト 2015年3月期の動向
業績 |
(単位:百万円) |
2015年 3月期 |
2014年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 193,769 | 181,517 | 6.7 | - |
営業利益 | 9,643 | 14,121 | (31.7) | - |
経常利益 | 8,983 | 13,852 | (35.2) | - |
当期純利益 | 4,652 | 8,020 | (42.0) | - |
日本 | ||||
売上高 | 41,187 | 41,519 | (0.8) | -主要得意先の生産台数の減少。 -新機種立ち上げラッシュに伴う型設備売上の増加。 |
営業利益 | 2,137 | 3,179 | (32.8) | -機種構成の変化に加えて、生産変動への対応や新機種の立ち上げ集中に伴う金型調達コスト増。 |
北米 | ||||
売上高 | 66,612 | 60,613 | 9.9 | -生産台数はほぼ前年並みだったが、為替影響により増収。 |
営業利益 | 2,476 | 2,558 | (3.2) | -製造コストの増加があったが、新機種立ち上げによる型設備の売上が寄与。 |
欧州 | ||||
売上高 | 10,111 | 9,472 | 6.7 | -欧州市場の不振により生産台数の減少があったが、為替影響により増収。 |
営業利益 | 959 | 889 | 7.9 | -コスト低減や為替の影響。 |
アジア | ||||
売上高 | 32,806 | 32,550 | 0.8 | -インドネシアG-TIM社の本格稼働やインドでの増産による増収の一方、主力市場であるタイでの得意先の大幅な減産が影響。 |
営業利益 | 2,574 | 4,010 | (35.8) | -タイでは労務費や製造経費の大幅カットを行ったが、新工場設立により減価償却費が増加。 |
中国 | ||||
売上高 | 31,901 | 30,698 | 3.9 | -下期における生産台数の急激な落ち込みに加えて売上単価の低下もあったが、為替影響により増収。 |
営業利益 | 1,594 | 2,982 | (46.5) | -労務費、減価償却費の増加。 |
南米 | ||||
売上高 | 11,149 | 6,662 | 67.4 | -量産売上の増加に加えて、新機種立ち上げによる型設備の売上が増加。 |
営業利益 | 444 | 465 | (4.5) | -増収効果があったものの、人件費などコストの増加が影響。 |
受注
<トヨタ>
-次期シエンタの骨格部品のうちメンバー類を受注した。高張力鋼板 (ハイテン材) を使って群馬工場 (群馬県太田市) で生産し、トヨタ自動車東日本 (宮城県大衡村) に納入する。これまでトヨタには海外で納入実績があるが、国内での受注は初めてとなる。北関東地区に工場を立地している優位性を生かし初受注につなげた。 トヨタは東北地区で部品の現地調達化に取り組んでおり、中部地区のトヨタ系部品メーカーが現地に進出する例が増えている。関東に本拠を置く他系列の部品 メーカーにとっても、トヨタへの納入チャンスが広がっている。(2014年11月7日付日刊自動車新聞より)
海外事業
<北米>
-地域最適生産とスバル増産に対応し、生産体制を再編。米国 「Austin Tri-Hawk Automotive, Inc. (ATA)」 のホンダ向けラインを移設、2,500t トランスファープレスを新規導入。
-ホットスタンプ量産開始と第2号ラインの導入推進。
-米国 「Austin Tri-Hawk Automotive, Inc. (ATA)」 がスバルより品質で表彰。
-メキシコ 「G-TEKT Mexico Corp. S.A. de C.V. (G-MEX)」 が武蔵精密よりトランスミッションを新規受注。マツダ向け車体部品の生産開始。
<中国>
-北京汽車向け車体部品の生産開始。
-福建ベンツより新規受注。
-広州 「Auto Parts Alliance (China) Ltd. (APAC)」 でトランスミッション部品工場の立ち上げ推進。
-広州 「Auto Parts Alliance (China) Ltd. (APAC)」 がホンダ、日産より品質で表彰。
<アジア>
-タイ 「G-TEKT Eastern Co., Ltd. (G-TEC)」 の第2工場が操業開始。Fordから新規受注。
-インドネシア 「PT. G-TEKT Indonesia Manufacturing (G-TIM)」 が本格稼働。車体部品とトランスミッション部品を生産。ダイハツより新規受注。
<欧州>
-ホンダから次期 「Civic」 を受注。
-Jaguar Land Roverからアルミ車体部品を新規受注。
<南米>
-トヨタ、日産向け車体部品の生産開始。
-ブラジル 「G-KT do Brasil Ltda. (G-KTB)」 がホンダより品質で表彰。
2016年3月期の見通し |
(単位:百万円) |
2016年3月期 (予測) |
2015年3月期 (実績) |
増減 (%) |
|
売上高 | 212,000 | 193,769 | 9.4 |
営業利益 | 11,400 | 9,643 | 18.2 |
経常利益 | 10,100 | 8,983 | 12.4 |
当期純利益 | 5,400 | 4,652 | 16.1 |
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 641 | 459 | 415 |
研究開発体制
-技術本部開発部において新技術や新製品の開発を推進。
-2015年3月末現在、開発室の人員は16名。
研究開発活動
-2015年3月期の研究開発テーマは以下の通り:
- ホットスタンプ技術開発
- 超高張力鋼板の成形技術開発
- スポット溶接部の非破壊検査技術開発
- トランスミッション部品プレス技術開発
- 成形シミュレーション技術開発
- ボディ軽量化技術開発
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2015年3月期 | 2014年3月期 | 2013年3月期 | |
全社 | 43,671 | 21,056 | 18,181 |
設備投資 (2015年3月期)
-新機種立ち上げに伴う機種投資として、国内で7,929百万円、アジアで4,603百万円、中国で3,684百万円、合計18,108百万円の投資を実施。
-生産能力増強のための基礎投資として、北米で13,063百万円、アジアで5,470百万円、日本で4,729百万円、合計25,563百万円の投資を実施。
国内投資
-群馬工場: ホットスタンプ用金型の内製強化
-栃木工場増築: 大型トランスファープレス導入。トランスミッション部品事業のマザー機能強化と受注拡大に向けた供給能力強化。
-2015年から国内でホットスタンプ (熱間プレス) 部品の生産を始める。米国に続き、日本でも受注したことにより、日米の2拠点で生産・納入することになる。ホットスタンプ部品の生産開始に合わせ、国内に専用金型の生産設備を導入。日本で金型をつくり、米国にも供給する。同社は、ホンダが超高強度なホットスタンプ部品の採用を増やしていることに対応し、量産技術の開発に取り組んできた。高張力鋼板 (ハイテン材) を使った冷間プレス部品と合わせ、軽量・高強度化の需要に対応していく。(2015年2月3日付日刊自動車新聞より)
海外投資
<メキシコ>
-メキシコ子会社 「G-TEKT Mexico Corp. S.A. de C.V. (G-MEX)」 (グアナファト州) を増資すると決めた。同子会社は2013年9月に設立し変速機用部品の受注活動を展開してきた。事業計画の見通しが立ったため、資金を追加投入して工場を建設する。今後、15年4月までに1,500万ドル (約15億円) へ段階的に増資するとともに、3,220万ドル (約32億8千万円) を投資し生産を現地化する。同子会社では19年度に売上高2,580万ドル (26億3千万円) を見込む。(2014年4月3日付日刊自動車新聞より)
設備の新設計画 |
(2015年3月31日現在) |
会社名 事業所名 |
所在地 | 設備の内容 | 投資 予定金額 (百万円) |
着手 | 完了 | 完成後の増加能力 |
埼玉工場 | 埼玉県 深谷市 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
2,156 | 2013年 09月 |
2015年 12月 |
新規車種生産用設備 |
Jefferson Industries Corporation | 米国 オハイオ州 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
1,900 | 2015年 01月 |
2017年 12月 |
生産能力増強 |
Austin Tri-Hawk Automotive, Inc. | 米国 インディアナ州 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
2,056 | 2014年 11月 |
2015年 09月 |
新規車種生産用設備 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
2,423 | 2015年 01月 |
2017年 07月 |
生産能力増強 | ||
G-TEKT (Thailand) Co., Ltd. | タイ アユタヤ県 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
4,364 | 2013年 09月 |
2017年 02月 |
新規車種生産用設備 |
G-TEKT Eastern Co., Ltd. | タイ ラヨン県 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
1,698 | 2014年 01月 |
2017年 12月 |
生産能力増強 |
生産拠点の建屋の拡張 | 1,781 | 2014年 12月 |
2017年 12月 |
生産能力増強 | ||
Auto Parts Alliance (China) Ltd. [広州艾帕克汽車配件有限公司] |
中国 広東省 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
3,550 | 2013年 12月 |
2017年 07月 |
新規車種生産用設備 |
自動車部品製造用設備 (プレス・溶接設備等) |
1,950 | 2013年 12月 |
2017年 12月 |
生産能力増強 | ||
Wuhan Auto Parts Alliance Co., Ltd. [武漢艾帕克汽車配件有限公司] |
中国 湖北省 |
自動車部品製造用設備 (金型・治工具等) |
1,648 | 2014年 02月 |
2017年 06月 |
新規車種生産用設備 |