愛三工業 (株) 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率(%) 要因
全社
売上高 149,892 150,849 (0.6) -主要顧客である自動車業界において、欧州は厳しい市場環境が続いたものの、新興国市場の拡大と北米市場の回復により、世界の自動車生産は総じて堅調に推移したため
営業利益 5,477 6,025 (9.1) -
経常利益 4,887 5,269 (7.2) -
当期純利益 1,811 325 457.2 -特別損失が減少したことなどにより
自動車部品
売上高 144,122 145,689 (1.0) -

収益体質や製品競争力の強化をはかるため下記の3点に取り組んだ
(1)構造改革
- 主要製品における加工費2分の1活動、間接部門の効率化、現地生産・調達化などを推進した。

(2)新興国での製品供給力強化
- インドネシア子会社アイサン ナスモコ インダストリ(P.T. Aisan Nasmoco Industri)に第2工場を建設、2輪車用燃料ポンプモジュールの生産を開始。
- インドにおいて新たな生産拠点を設立。

(3)製品開発
- 従来製品に比べ軽量化と省電力化をはかった2輪車用の新型燃料ポンプや、構成部品の簡素化をはかったハイブリッド車用のキャニスタを開発。

海外動向

-米国やカナダ、メキシコ向けの供給効率の向上を狙い、現地生産体制の拡充を検討する。米国にある既存拠点の増強か、メキシコなどに新工場を設置する方向で投資計画を詰める。米自動車市場の回復や納入先のメキシコ生産の拡大をにらみ、供給効率を高めることで受注拡大につなげる。米「フランクリン・プレシジョン・インダストリー」(ケンタッキー州)は、スロットルボデー、キャニスター(ガソリン蒸気吸着装置)、燃料ポンプモジュールを生産し、北米などの取引先に納入している。ただ、燃料ポンプモジュールは米国外から中核部品の供給を受けており、体質強化を図るため現地化の必要性も生じている。「基本的に増産投資を行う方向で考えている。12年度中には将来を固めたい」(同社首脳)としており、15年度までに能力増強を完了させる考え。(2012年2月27日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 7,375 7,308 6,863
*上記金額は全て自動車部品に関わる。

研究開発活動

- 省燃費、新興国市場向製品に関する開発を強化

2011年度の主な成果
- ディーゼルエンジン用フューエルポンプモジュールを新たに量産化
- 従来より低コストなハイブリッド車用新型キャニスタを量産化

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 9,285 7,158 6,502

  設備投資内容 2012年3月期の主な製品とその投資額
日本 -ハイブリッド車・電気自動車など次世代自動車に対応した将来製品の開発および主力製品であるフューエルポンプモジュール、スロットルボデー、インジェクタ、エンジンバルブの設備増強および環境対応車両の適合試験設備の増強 主力3製品(フューエルポンプモジュール、スロットルボデー、キャニスタ) :1,323百万円
エンジンバルブ、インジェクタ :885百万円
アジア -フューエルポンプモジュール、スロットルボデーを拡販するための設備増強 主力3製品 :2,714百万円
エンジンバルブ、インジェクタ :73百万円
欧州 主力3製品 :553百万円
北米 主力3製品 :741百万円

主な設備の新設計画

事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着工 完了
予定
本社工場
(愛知県大府市)
EGRバルブ製造設備 86 2011年
10月
2012年
11月
安城工場
(愛知県安城市)
エンジンバルブ製造設備 990 2011年
9月
2013年
3月
スロットルボデー製造設備 484 2011年
4月
2013年
2月
キャニスター製造設備 47 2011年
10月
2012年
9月
豊田工場
(愛知県豊田市)
インジェクタ製造設備 843 2012年
1月
2012年
11月
フューエルポンプモジュール製造設備 326 2011年
6月
2013年
3月
P.T. Aisan Nasmoco Industri
(インドネシア西ジャワ州)
フューエルポンプモジュール製造設備 1,197 2010年
12月
2012年
10月