プレス工業 (株) 2014年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2014年
3月期
2013年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 183,618 175,122 4.9 -
営業利益 9,400 8,886 5.8 -
経常利益 10,098 9,664 4.5 -
当期純利益 6,270 5,588 12.2 -
自動車関連事業
売上高 157,368 145,543 8.1 1)
営業利益 12,038 10,609 13.5 -

要因
1) 自動車関連事業売上高
-国内向けの普通トラック需要は8万台と前年同期に比べ1万1,000台増加し、小型トラック需要も9万2,000台と前年同期に比べ1万6,000台増加。

-輸出向けは、普通トラックは主にノックダウン部品の減少により、前年同期に比べ減少したが、小型トラックは年間を通じ北米向けが好調であったことにより、前年同期に比べ増加。

-米国においては、年間を通じ需要が好調に推移し、PK U.S.A., INC.の売上高は前年同期に比べ増加。

海外事業

<タイ>
-TSPKKグループ (Thai Summit PKK Co., Ltd.、Thai Summit PKK Engineering Co., Ltd.、Thai Summit PKK Bangpakong Co., Ltd.、Thai Summit PK Corporation Ltd.) において、次期1トンピックアップトラック用フレームおよび新規受注アクスルの生産準備を実施中。

<インドネシア>
-PT. PK Manufacturing Indonesiaにおいて、2014年1月より中・小型トラック用フレーム部品の量産を開始し、徐々に仕向け地の拡大を予定。

<米国>
-PK U.S.A., Inc.において、2014年6月に米系自動車メーカー向けのアクスル部品の生産開始を予定。

中期経営計画 (2015年3月期 - 2019年3月期)

-2019年3月期に売上高2,700億円、営業利益率10%を目標とする中期経営計画を策定した。2014年3月期実績に比べ売上高は約1.47倍に、営業利益率は倍増する。一部顧客へ納入しているモジュール部品を拡販するともに、米国やタイ、インドネシアなど海外工場での現地調達率の向上などで、目標達成につなげる。大型トラック用アクスル、フレームなどの主力製品のモジュール化を進める。大型車メーカーの内製品や部品メーカーから調達して組み立てる周辺部品を取り込む。プレスや切削加工といった基盤技術を活用し加工範囲を広げていく。

-事業別売上構成 (単位:%)
2019年3月期
(計画)
2014年3月期
(実績)
増減
自動車関連事業 76 83 (7)
建設関連事業 19 14 5
その他 5 3 2

-地域別売上構成 (単位:%)
2019年3月期
(計画)
2014年3月期
(実績)
増減
日本 55 65 (10)
タイ 19 22 (3)
米州 11 8 3
中国 5 2 3
欧州 4 3 1
インドネシア 4 0.4 3.6
その他 3 - -

2015年3月期の見通し

(単位:百万円)
2015年3月期
(予測)
2014年3月期
(実績)
増減率
(%)
売上高 180,000 183,618 (2.0)
営業利益 9,000 9,400 (4.3)
経常利益 8,500 10,098 (15.8)
当期純利益 5,400 6,270 (13.9)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
全社 262 263 249
自動車関連事業 179 136 140

研究開発活動

-アクスル、フレーム等の同社コア商品の中長期先を展望した研究開発活動を推進。

自動車関連事業
  • FEM解析技術:塑性加工成形シミュレーションでは、高速でかつ通常目視することができない金型内の材料の変形過程を模擬でき、精度不良原因の特定やその対策、開発期間の短縮、開発コスト削減に大きく効果を上げている。
  • 製品設計における構造解析:同社オリジナルデータベースを活用した軽量化への取り組みに大きく寄与。
  • 溶接組立:埼玉工場において、国内初のアクスルチューブのフリクション溶接設備を導入。

製品開発

モジュール化
-大型トラック用アクスルとフレーム、それぞれのモジュール化を進める。サスペンションやシャフトなど、周辺部品の一体化に取り組む。大型車メーカーが、内製したり他の部品メーカーから調達して組み立てたりしている分野を取り込む狙い。プレスや切削加工といった技術を基盤としながら加工範囲を広げることで、モジュール化したフレームやアクスルを開発し、高付加価値化商品の拡充を図る。同社は海外では、国内で納入実績のない一部の大型車メーカーへ高強度なトラック用フレームを納入している。特に新興国では積載可能重量の超過や、路面状況が悪いこともあって、耐久性の高いフレームが求められる。高張力鋼など高強度な材料を多用しながら、加工精度および価格競争力の高い製品を生産できる技術力を生かし、大型車メーカーの内製品や競合メーカーとの差別化につなげる。 (2013年9月30日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2014年3月期 2013年3月期 2012年3月期
自動車関連事業 7,395 6,693 10,042
建設機械関連事業 5,636 1,674 1,390
その他 70 1 2
合計 13,101 8,368 11,435
-コア商品 (フレーム、アクスル、建設機械用キャブ、パネル) の新規受注のための生産設備に重点を置き、合わせて省力化、合理化および製品の信頼性向上のための投資を行った。

主な設備の新設計画 (自動車部品部門)

(2014年3月31日現在)
会社名
事業所名
設備の内容 投資予定総額
(百万円)
着手
年月
完了予定
年月
藤沢工場
(神奈川県 藤沢市)
塗装附帯設備 343 2013年
3月
2014年
9月
アクスル生産設備 810 2012年
5月
2015年
3月
PK U.S.A., Inc.
(米国 インディアナ州)
パネル生産設備 442 2013年
3月
2014年
8月
Thai Summit PKK Co., Ltd.
(タイ チョンブリ県)
アクスル生産設備 893 2013年
6月
2014年
8月
フレーム生産設備 845 2013年
6月
2014年
8月
Thai Summit PK Bangpakong Co., Ltd.
(タイ チョンブリ県)
アクスル生産設備 1,155 2013年
3月
2014年
10月
アクスル生産設備 2,356 2013年
1月
2014年
10月
Thai Summit PK Corporation Ltd.
(タイ ラヨン県)
フレーム生産設備 1,331 2013年
7月
2015年
2月
PT PK Manufacturing Indonesia
(インドネシア 西ジャワ州)
工場建屋及び附帯設備 2,373 2011年
12月
2014年
9月