株式会社ユニバンス 2007年度の動向

ハイライト

業績
(単位:
百万円)
2008年
3月期
2007年
3月期
増減率
(%)
主な要因
全社
売上高 77,843 75,453 3.2 主要メーカーの減産等の影響を受け、特にAT用部品や二輪車用部品の売上が減少したが、産業機械事業の販売増により増収。
営業利益 2,690 1,566 71.8 -
経常利益 2,758 2,134 29.2 -
当期純利益 1,366 1,289 6.0 -
マニュアルトランスミッション(M/T)事業
売上高 8,214 7,599 8.1

中型トラック用M/Tは減少したものの、小型商用車用M/Tが車種拡大。

営業利益 292 42 595.2 増収および合理化効果
四輪駆動装置事業
売上高 25,984 25,391 2.3 北米での原油価格高騰等により大型ピックアップトラック用トランスファーが減少したが、アジアを中心に中・小型車トランスファーが増加。
営業利益 1,093 1,159 (5.7) 高付加価値製品の減少。
部品事業
売上高 35,818 36,238 (1.2) 新規受注のCVT用トランスファーが増加したが、AT用部品等が減産。
営業利益 731 (87) - 高付加価値製品の増加、主要製品の合理化効果。


事業再編


自動車の駆動関連部品を製造する子会社「アクロス」(静岡県浜松市)を解散する。製品ニーズや雇用環境などの変化により業績が悪化していたことから、解散しグループの経営体制を強化するのが狙い。アクロスは1961年設立で、主に同社向け部品製造を手掛けている。 2008年6月30日付で解散、同年9月末までに清算手続きを完了する。(2007年9月26日付日刊自動車新聞より)

事業計画

2010年3月期に、売上高800億円、営業利益率5%達成を目標とする。

今後の主な計画は以下の通り。

-北米市場では、大型SUVやピックアップトラック(FR車)が減少し、燃費効率の良いコンパクトなCUV(FF車)が増加すると見られることから、FF車用ユニットへの参入を行う。

-アジア圏では、駆動系メーカーとしてのブランド確立を目指す。同地域はピックアップトラックや商用車(FR車)の市場拡大が見込まれるため、FR車用トランスファー、マニュアルトランスミッションを拡販する。それに伴い、アセアン地域での生産拠点を整備する。

-地球温暖化対策として、軽量かつコンパクトな次世代型の環境対応駆動システムの開発を行う。

開発動向

研究開発体制

-2008年3月31日現在、研究開発スタッフは全182名。グループ従業員の約10.5%に相当する。

研究開発費
(単位:百万円) 2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
金額 2,061 2,134 2,080
売上高に占める割合 2.6% 2.8% 3.1%

研究開発活動 (2008年3月期)

マニュアルトランスミッション (M/T)事業

-主力製品である、RV車および中型商用車向けのトランスミッションは、排ガス規制等の環境およびドライバーへの負担軽減をより一層配慮した研究開発を実施。

-ハイブリッドおよび電気自動車用減速機の研究開発に取り組み、ハイブリッド車用モーターギアボックスの生産も開始。

四輪駆動装置事業

-北米フルサイズ車 (SUV、ピックアップ)に最適なトランスファーユニットの研究開発に重点を置き、ラインアップ化を図る開発および競争力を高める開発に取り組んでいる。

-同社の独自技術を活かした、次世代4WDシステムとコスト競争力を高めるための研究開発、四輪駆動技術を活かしたATV用デフキャリアの開発・生産も行っている。

部品事業

-製造技術面での強みや、ユニットメーカーとしてのノウハウを活かしたVA活動を行っている。

-独自技術によるワンウェイクラッチの競争力を向上させ、シェア拡大を狙った研究開発を実施中。

設備投資

設備投資額 (2008年3月期)
セグメント 金額
(百万円)
主な内容・目的
全社 2,775 -
M/T 135 設備の維持・更新。
四輪駆動装置 1,094 新規立ち上げに対応するための設備追加。
部品 1,277 新規立ち上げに対応するための設備追加、設備の維持・更新。

設備の新設計画(2009年3月期)
セグメント 計画金額
(百万円)
主な内容・目的
全社 3,099 -
M/T 193 開発強化への対応。
四輪駆動装置 900 新規立ち上げに対応するための設備追加。
部品 804 新規立ち上げに対応するための設備追加。