(株) フコク 2011年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2011年
3月期
2010年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 51,618 39,476 30.8 -期末に東日本大震災の影響を受けたが、上半期を中心に受注が概ね好調に推移したため、増収。
営業利益 3,803 2,116 79.7 -
経常利益 3,801 2,112 80.0 -
当期純利益 1,159 2,030 (42.9) -
機能品事業
売上高 25,432 21,129 20.4

-主要顧客の回復基調を反映し、増収。

営業利益 4,154 4,047 2.6 -
防振事業
売上高 19,768 13,808 43.2 -主要顧客の回復基調を反映し、増収。
営業利益 2,108 830 154.0 -

受注

-2011年3月期の主な受注は以下の通り。
機能品セグメント
製品 納入先 状況
カップ部品
中国有力ブレーキメーカー 量産開始
燃料系シール 国内大手部品メーカー 量産開始
エアコンモータ用クッション 国内大手部品メーカー 量産開始
アウトボードブーツ マレーシアの日系自動車メーカー 受注決定
ワイパーブレードラバー 韓国自動車メーカー 量産開始

防振セグメント
製品 納入先 状況
スポーツカー用ビスカスダンパー 国内自動車メーカー 量産開始
3気筒エンジン用アイソレーションプーリー
国内自動車メーカー 量産開始
アイソレーションプーリー 欧州自動車メーカー 受注決定
ダンパープーリー
米国系自動車メーカー 受注決定

新会社

-ベトナムのフンイェン省に新会社「Fukoku Vietnam Co., Ltd.」(仮称)を設立すると発表。2011年7月より、自動車用ブレーキ部品などの生産を行う。資本金は360万米ドルで、フコクの全額出資による。このベトナム拠点は2011年度に165万米ドル、2015年度は800万米ドルの売上を計画している。(2010年9月28日付プレスリリースより)

合弁事業
-
タイ連結子会社Thai Fukoku Co., Ltd.は、同国の鋳物部品メーカーPana Plus Co., Ltd.と合弁会社を設立する。新会社の名称はThai Fukoku Pana Foundry Co., Ltd.。国内のサムットプラカン県に本拠を置き、Thai Fukoku向け自動車用防振部品の製造を行う。2010年11月中に会社設立、量産開始は2011年5月を予定している。資本金は15百万バーツ(約40百万円)で、出資比率はPana Plusが66.6%、Thai Fukokuが33.4%。(2010年10月25日付プレスリリースより)


>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

2012年3月期の見通し

(単位:百万円)

2012年3月期 予想
2011年3月期 実績
増減率(%)
売上高 52,000
51,618 0.7
営業利益 3,600 3,803 (5.3)
経常利益 3,600 3,801 (5.3)
当期純利益 2,100 1,159 81.2

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 1,217
1,128 837

研究開発活動

-自動車排気系用の特殊マウント材料の開発に成功

技術導入契約

(2011年3月31日現在)

相手先 内容 有効期間
Rood
(米国)
トーションブッシュ及びサーフェスエフェクト製品の設計製造技術 2001年10月23日 - 2011年10月23日
C.F. Gomma S.p.A.
(イタリア)
エアスプリングの設計製造技術 2003年7月2日 - 2013年7月1日

技術供与契約

(2011年3月31日現在)

相手先 内容 有効期間
Rood
(米国)
ビスカスマウントの製造技術 2001年10月23日 - 2011年10月23日
C.F. Gomma S.p.A.
(イタリア)
CVJブーツの製造技術 2002年12月1日 - 2012年11月30日

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2011年3月期 2010年3月期 2009年3月期
全社 3,718
1,376 3,241
機能品事業 1,619
1,263 2,883
防振事業 1,853

-インド子会社のFukoku India Private Limitedに対して、2011年6月に230百万インドルピー(約409百万円)の増資を行うと発表した。増資後の資本総額は355百万ルピー(約632百万円)となる。Fukoku Indiaは当初、リース工場でブレーキ部品を製造する目的で、2010年10月に設立された。今回の増資により、フコクは自社工場を建設するとともに、防振部品の生産も行う。なお、Fukoku Indiaの売上高は2012年に130百万ルピー(約231百万円)、2015年に777百万ルピー(約1,383百万円)を計画している。(2011年3月29日付プレスリリースより)

機能品事業
-韓国における新工場建設等に対応するための投資、合理化投資及びメンテナンス投資を実施。

-ベトナム子会社のFukoku Vietnam Co., Ltd.に対して、2011年5月に1.8百万米ドル(約145百万円)の増資を行うと発表した。これにより、この子会社の資本金は5.4百万米ドル(約437百万円)となる。Fukoku Vietnamは自動車用ゴム部品の製造・販売を行うため、2011年3月に設立された。今回の増資金額は、工場用地拡張のために使用される計画。(2011年3月29日付プレスリリースより)

-タイに海外向けワイパー部品の製造工場を新設すると発表した。連結子会社のサイアムフコク(サムトプラカン県)に新工場建設などを目的に増資し、2012年7月の稼働を目指す。現地子会社のサイアムフコクはシール機能部品を中心に2拠点で生産、現在の従業員数は約620人。ワイパー部品製造工場の新設はグローバル供給網の拡充が目的で、新工場稼働後は700人体制とする。新工場の「サイアムフコク コーンケン工場」はコーンケン県に立地し、敷地面積は6万4千平方メートル。投資額は7億5千万バーツ(約20億円)。稼働後のサイアムフコクの売上高は10年12月期の7億2千万バーツ(約19億2千万円)に対し、12年12月期に9億2500万バーツ(約24億6千万円)、13年12月期に15億バーツ(約39億9千万円)を見込む。子会社への増資は2月に実施する。増資金額は2億4千万バーツ(約6億3800万円)で、同社が全額出資する。(2011年2月2日付日刊自動車新聞より)

防振事業
-子会社の韓国フコク(京畿道安山市)が忠清南道の保寧市に工場用地を取得したと発表。韓国フコクは2010年、保寧市でダンパー工場の建設に着手している。今回取得した用地はダンパー工場に隣接しており、鋳物工場を設立する計画。(2010年4月27日付プレスリリースより)

主な設備の新設

(2011年3月31日現在)

会社名/事業所名 設備の内容 投資予定総額
(百万円)
着手 完了
群馬第二工場 工業用ゴム生産設備 252 2011年4月 2011年10月
Siam Fukoku Co., Ltd. 工場建屋及び土地等
1,506 2011年8月 2012年4月
Fukoku India Private Limited
工場建屋及び工業用ゴム生産設備
378 2011年4月 2011年12月
Fukoku Vietnam Co., Ltd. 工場建屋及び土地等 208 2011年4月 2011年6月