タカタ (株) 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 350,914 385,499 (9.0) -上半期が回復基調で推移し、下半期には前年同期を上回るなど急激な回復となったが、通期では減収。
営業利益 14,654 2,845 415.1 -全社を挙げての原価低減、固定費削減効果などもあり増益。
経常利益 15,672 369 4,147.2
当期純利益 6,942 (7,319) -

 

製品別売上高と動向

シートベルト製品
-前年度後半の是快適景気後退期より回復し、特に下半期は堅調に販売が推移したものの、日米欧において販売が減少。アジアにおいては、中国の自動車販売の伸びに支えられて増収。これらの結果、通期で売上高 106,435百万円と前期比10.2%の減収。

エアバッグ製品
-アジア地域において増収を達成。最悪期を脱した米州地域も顕著に回復。しかし、日欧において景気後退の影響を引きずり減収。これらの結果、通期の売上高は160,132百万円と前期比5.6%の減収。

その他製品
-ステアリング製品は前期比横ばいとなったが、トリム製品等の販売が減少。これらの結果、通期の売上高は84,346百万円と前期比13.4%の減収。

 

事業再編

-グローバル生産体制見直しを推進。2008年度のメキシコ1工場の閉鎖に続き、2009年度にもメキシコ2工場、欧州1工場の閉鎖を計画。(2009年5月15日付決算説明会資料より)

GMグループ向け売掛債権の保全

-取引先である米ゼネラル・モーターズ(GM)が米国の連邦破産法第11条に基づく会社更生手続きの適用を申請したことに伴い、GM向けの債権について取り立て不能もしくは遅延の可能性があると発表。債権額は726万ドル(約7億円)。今後は、GMの再建計画や米政府による自動車部品サプライヤー支援プログラムの動向を注視しつつ、債権の保全に努めていく方針。また、独オペルなどを含めたGMグループ全体の売掛債権は26億5千万円となっている。(2009年6月3日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2009年3月期 2009年3月期 2008年3月期
合計 14,158 18,781 22,643

研究開発体制

-研究開発拠点は、日本(滋賀)、米国(デトロイト)、欧州(ベルリン)の3極に設置。

研究開発活動

-前面衝突乗員保護システム、側面衝突およびロールオーバー乗員保護システム、歩行者保護システム、モーターサイクル乗員保護システム、衝突回避・運転者サポートシステム等、衝突形態、システム機能ごとのアプローチにより、調査、研究開発、及び、保護システムを構成するデバイス(インフレータ、エレクトロニクスを含む)の開発を推進。さらに、幼児拘束システムの研究開発も推進。

研究開発成果

次世代車線逸脱警報システム(LDW)
-フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、自動車安全システムを手掛けるタカタが販売を開始した次世代車線逸脱警報システム(LDW)に高性能集積チップを提供した。商用大型トラックでの使用を想定したこのシステムは、単眼カメラの画像技術により、車線区分線をモニタリングして、運転手が車線を逸脱しそうになった時や車線内でも異常な運転行動が行われた時に警報音を鳴らす。フリースケールは、タカタとこの単眼カメラシステムを共同開発し、カメラには同社の16ビットS12マイクロコントローラーとアナログ出力用ドライバICを搭載している。(2009年9月10日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
合計 10,221 19,129 36,226

-主なものは、前年度より継続しているインド工場新設(チェンナイ及びデリー近郊のニムラナの2拠点)。及び各工場における機械設備等の設備投資。
-設備更新を目的とした機械装置やソフトウェアの除却損失等が 328百万円発生。

設備の新設

-2011年3月期の設備投資計画は総額20,000百万円。
会社名/事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予定
総額
(百万円)
着手年月 完了年月
TK Holdings Inc.
(米国 アーバンヒルズ)
Servo Sled衝突試験機 1,314

2010年

4月

2011年

8月

Takata (Shanghai) Automotive Component Co., Ltd.
(中国 天津)
シートベルト、エアバッグ及びステアリング生産設備 1,053

2010年

5月

2010年

12月

Takata India Private Limited (India) Incorporated
(インド チェンナイ及びニムラナ)
シートベルト、エアバッグ及びステアリング生産設備 3,500

2008年

1月

2012年

1月