(株) ショーワ 2013年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2013年
3月期
2012年
3月期
増減率 (%) 要因
全社
売上高 232,962 215,889 7.9 -四輪車用製品の販売が増加したため増収。
営業利益 12,756 7,507 69.9 -売上構成の変化、原価低減による改善効果等により増益。
経常利益 13,916 7,330 89.8
当期純利益 7,984 2,549 213.2

セグメント別動向

<四輪事業>
-中国における得意先の生産・販売の減少による影響はあったものの、主に日本、北米およびアジアにおける好調な自動車市場に牽引され増加した。

<ステアリング事業>
-四輪事業と同様に、中国における得意先の生産・販売の減少による影響はあったものの、主に日本、北米およびアジアにおける好調な自動車市場に牽引され増加した。

新会社

-中国・武漢市に四輪駆動車用プロペラシャフトを製造・販売する新会社を設立すると発表した。会社設立は今年6月で、来年5月に生産を開始する予定。中国や東南アジアでのプロペラシャフトの競争力を確保し、さらなる事業拡大を可能にする生産体制を構築する。新会社は「武漢昭和汽車零部件有限公司」[Showa Autoparts Wuhan Co., Ltd.] (仮称)。資本金は4千万元 (約5億円) で、ショーワが75%を、広州汽車零部件有限公司が25%を出資する予定。生産設備など総投資額は4,200万元 (約5億4千万円)。 (2013年1月31日付日刊自動車新聞より)

-インドネシアに第2拠点となる現地法人「P.T. Showa Autoparts Indonesia.」の設立すると発表した。新工場は、ジャカルタ近郊のベカシ・グリーンランド工業団地内に約18億円を投じて建設する。敷地面積は約2万5千平方メートルで、建屋面積約3千平方メートル。2013年6月に稼働し、四輪車用駆動ギア部品を生産する。生産能力は1日あたり1千台、年間約24万台に設定した。 (2012年4月27日付日刊自動車新聞より)

受注

-新機構ショックアブソーバーがホンダ 「Accord Plug-in Hybrid」 に採用された。

-新開発のショックアブソーバー「S-SEES」 (ショーワ・スーパーエンパワーリング・エフィシエント・サスペンション) がホンダの北米向け新型 「Accord」、富士重工業の新型 「Forester」 に採用されたと発表した。フリクション (摩擦) 制御技術により、路面の荒れなどによる微振動を効率良く吸収するとともに、コーナリング時の無駄な車体の傾斜を抑え操作性を向上させた。埼玉工場 (埼玉県行田市) と米子会社アメリカン・ショーワのサンベリー工場 (オハイオ州) で、合計年間約38万8千台を生産する。 (2012年12月4日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期
合計 6,492 5,880 5,496

-得意先のニーズを迅速かつ的確に捉え、また、先進技術を追求する研究開発活動により、商品競争力の強化を図っている。
-セグメントごとの内訳は、二輪・汎用事業において18億円、四輪事業において21億1千7百万円、ステアリング事業においては24億8千3百万円、ガススプリング事業においては9千万円

研究開発拠点

事業所 (所在地) 主な研究開発内容
4輪開発
(埼玉県行田市)
四輪車用ショックアブソーバ、ガススプリングの研究・開発
栃木開発センター
(栃木県芳賀郡)
油圧機器、パワーステアリング、ドライブトレイン並びに材料の研究・開発
2輪開発
(静岡県袋井市)
二輪車用ショックアブソーバの研究・開発

技術提携

-同社は米TRWから技術供与を受け、コラム式の電動パワーステアリング (EPS) を製品化する。TRWの設計をベースに顧客車両向けの適合開発を行い、自社拠点でのライセンス生産や、TRWの生産拠点を活用してグローバルに供給する体制を整える。3、4年後をめどに量産の立ち上げを目指す。 (2013年3月21日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
2013年3月期 2012年3月期
二輪・汎用事業 3,069 1,373
四輪事業 2,581 1,883
ステアリング事業 1,804 1,682
ガススプリング事業 44 100
その他 174 256
調整額 (580) (161)
合計 7,094 5,134
-前年比38.2%の増加は、主に二輪・汎用事業におけるインド、タイでの新規立ち上げおよびベトナムでの増産対応並びに四輪事業におけるインドネシアの増産対応ため。

海外投資

<インド>
-インドに新工場を建設する方向で検討を始めた。二輪・四輪の生産拡大を見込み、南部や西部など、拠点のない地域を候補として建設場所を検討している。インドは二輪・四輪ともに中長期的な市場拡大が見込まれ、日系メーカーも北部・南部で生産を拡大している。北部の既存拠点に加え、他の地域にも拠点を構えることにより現地の部品需要拡大への対応を急ぎ、新興国での事業を中心とした成長を加速する。 (2013年3月25日付日刊自動車新聞より)

-インドとベトナムの連結子会社の増資引き受けを行うと発表した。インドでは、子会社ショーワ・インディア・プライベート (SIP) の二輪車部品の生産能力引き上げに向けて、建屋増築と生産設備能増、財務体質改善に向けた増資を全額引き受ける。ベトナムは、ショーワ・オートパーツ・ベ トナム (SAV) が日本および東南アジア諸国連合 (ASEAN) 向けに部品製造を開始したことに伴い、アジアン・ホンダ・モーターのSAV出資持分を譲り受けるとともに、SAVの増資全額の引き受けを決めた。 (2012年8月2日付日刊自動車新聞より)

<タイ>
-タイの連結子会社、Showa Autoparts (Thailand) Co., Ltd. に追加出資すると発表した。二輪車用部品の製造、販売事業を開始することに伴い、建屋の新築と設備投資などの資金として新たに400万バーツ (約10億円) を出資する。増資後の同子会社の資本金は800万バーツと、同社の資本金の額の10分の1以上に相当する。このため、同子会社は31日付で同社の特定子会社になる。 (2012年5月24日付日刊自動車新聞より)

設備の新設計画

-2013年3月期末現在における投資予定総額は、115億600万円であり、主要な設備の新設等の計画は以下のとおり。
会社名
事業所名
(所在地)
設備の内容 投資予
定総額
(百万円)
着手 完了予定 完成後の
能力増加
埼玉工場他
(埼玉県行田市)
四輪車用部品生産設備・製造機械設備 1,060 2012年4月 2014年3月 (注) 1
御殿場第2工場
(静岡県御殿場市)
四輪車用部品生産設備 558 2012年12月 2014年3月 (注) 2
浅羽工場他
(静岡県袋井市)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 598 2012年4月 2014年3月 (注) 2
American Showa, Inc.
Sunbury Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 948 2012年10月 2013年12月 (注) 2
American Showa, Inc.
Blanchester Plant
(米国オハイオ州)
四輪車用部品生産設備 1,402 2012年11月 2013年12月 (注) 1
P.T. Showa Indonesia Manufacturing
(インドネシア チカラン)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 981 2012年12月 2013年12月 (注) 1
Showa Autoparts (Thailand) Co., Ltd.
(タイ チョンブリ)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 1,138 2012年8月 2013年12月 (注) 1
Summit Showa Manufacturing Co., Ltd.
(タイ チョンブリ)
四輪車用・二輪車用部品生産設備 697 2012年9月 2013年12月 (注) 2
広州昭和汽車零部件有限公司
広州工場
[Guangzhou Showa Autoparts Co., Ltd.]
(中国 広州)
四輪車用部品生産設備 648 2012年10月 2013年12月 (注) 1
(注1) 主に能力拡充、合理化のための設備計画であるため、完成後の能力増加が若干見込まれる。
(注2) 完成後の増加能力は、算定が困難なため記載を省略。