サンデン (株) 2012年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2012年 3月期 |
2011年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 214,282 | 216,539 | (1.0) | - |
営業利益 | 712 | 5,377 | (86.8) | - |
経常利益 | 300 | 6,380 | (95.3) | - |
純利益 | 1,204 | 6,087 | (80.2) | - |
自動車機器部門 | ||||
売上高 | 140,901 | 145,674 | (3.3) | - 震災に加え、タイの洪水による当社現地法人の被災や日系メーカーの車両生産減、欧州の債務問題に端を発した景気減速による需要の冷え込み、および円高等の影響を大きく受け、通期で減収 |
営業利益 | 1,687 | 5,808 | (71.0) | - |
中期経営計画
- 2013年度を最終年度とした中期経営計画を策定。連結売上高3,000億円、連結売上高経常利益率10%、ROA(連結総資産経常利益率)15%を目指す。- 自動車分野においては、将来の電動化を見据えた小型・軽量化、高効率・省燃費の流れがますます加速化していくと認識し、独立系部品メーカーとしてニーズを的確に捉え、グローバルネットワークを通じ、タイムリーに価値を提供し続けることで、グローバルに事業成長を加速させる。
- グローバル規模でエアコン部品の生産体制のフレキシブル化に着手する。日米欧とアジアの各拠点で、生産品目を自由に調整できる生産システムを導入し、品目ごとの需要動向に応じて供給能力を相互に補完することを目指す。同社は2011年度に、前年度実績を20%以上上回る規模の設備投資を計画している。中国など需要が急拡大している拠点で増産投資を実施するほか、こうした生産体制のフレキシブル化にも振り分ける考えだ。(2011年8月3日付日刊自動車新聞より)
- カーエアコン用コンプレッサーの生産を毎年200万台ペースで増やしていく。2011年度の生産計画は1550万台で、前年度実績と比べると250万台増に設定した。カーエアコン市場全体の拡大基調を上回るペースで、「シェアの向上につながる」(木内和宣社長)と期待している。独フォルクスワーゲン(VW)を中心とする欧州系自動車メーカーからの受注が好調で、供給態勢の拡充を急ぐ。コンプレッサーはサンデンの主力商品。生産開始から30年目の昨年、累計生産台数が2億台に達した。1億台から2億台までは9年間だった。09年度の生産実績は1100万台で、すでに年間200万台増ペースに入っている。同社では欧州系自動車メーカー以外にも、中国やインド、東南アジアなどでの受注を増やしている。また、自動車メーカー同士のアライアンスを生かして、従来はビジネス関係がなかったり、もしくは少なかった自動車メーカーへの参入も図っている。このため、すでに受注が確定しつつある13年度までの需要見通しよりも、「これ以降は、さらに受注の増加ペースが上がる」(木内社長)とみており、当面、中国やインドなどの新興国と米国などで、増産や新機種生産の立ち上げを狙いとした設備投資を行う。10年度の設備投資計画額は120億円となっており、前年度比で22億円積み増す予定。今後、同レベルの設備投資を継続していく考えだ。(2011年7月14日付日刊自動車新聞より)
>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 7,431 | 6,138 | 5,440 |
自動車機器事業 | 4,816 | 3,936 | 3,676 |
研究開発活動
自動車機器事業-プラグインハイブリッド車や電気自動車など車両の変化に対応したコンプレッサーならびにカーエアコンシステムの開発を急務と捉え、日本およびドイツに所在するサンデンテクニカルセンターおよびフランスの開発部門との連携を強化。
-環境対応のための次世代商品の開発や省エネ対応を自動車機器事業の最大の課題とし、電動コンプレッサー、ハイブリッドコンプレッサー、インバータ一体型コンプレッサー、自動車用小型・軽量の熱交換器等の開発を実施。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万円) |
2012年3月期 | 2011年3月期 | 2010年3月期 | |
全社 | 13,900 | 9,800 | 5,900 |
自動車機器事業 | 10,900 | 7,800 | 4,900 |
-日本 | 4,700 | 3,900 | 1,900 |
-欧州 | 2,500 | 1,300 | 900 |
-北米 | 1,200 | 700 | 600 |
-アジア | 2,300 | 1,700 | 1,400 |
- 2012年3月期は、主に部品の内製化および設備の維持更新のため設備投資を実施。