Bharat Forge - 2008年3月期の動向

ハイライト

2008年3月期のハイライト

売上高は前年度から11.1%増加して、47,516百万インドルピー。インドからの輸出が大幅に伸長、Bharat Forge Kilsta AB (BFK)の順調な進展、中国事業の稼動レベルの好調がその背景にある。

インド市場の停滞にも拘らず、様々な業績評価項目で成長を達成。この成長持続は、中型および大型エンジン部品の輸出伸長、乗用車市場でのプレゼンス向上、欧州におけるシャシー部品事業の高成長などに起因する。

輸出売上 (単独ベース)

(単位:百万インドルピー) 2008年
3月期
2007年
3月期
増減率
売上高 22,849 19,453 17.5%
輸出売上高 9,610 7,513 27.9%
売上高に輸出が占める割合 42.1% 38.6% -

2008年3月期の輸出売上高は9,610百万インドルピーで、前年度から27.9%増加。主な背景は以下の通り。

-米国、欧州向けの大型車エンジンクランクシャフトの供給増加。

-米国、欧州向けの乗用車クランクシャフトの供給増加。

-シャシー部品事業の伸長。

地域別

-インド

-成長率は11.7%に低下。売上高の大部分を占める商用車(CV)セグメントは、5%以下の成長に留まった。

中型商用車(MCV)および大型商用車(HCV)セグメントは、インドにおける同社売上高のうち、最も大きな部分を占めている。市場は前年比1.0%後退したものの、同社は11.0%の成長を達成。これは、全てのOEMにおいて納入シェアが増加したことから実現した。

-米国

BFL (インド)

BFL(インド)から米国への輸出実績は、リスク低減ストラテジーの効果を示している。

米国における同社の主力分野である、中型商用車(MCV)および大型商用車(HCV)の大幅な後退により、商用車向けシャシーおよびエンジン部品の販売は悪影響を受けた。

しかし、乗用車事業および非自動車事業の売上が61%増加したことで、その落ち込みをカバー。その結果、同社は米国向け輸出の水準を維持した。

Bharat Forge America (BFA)

BFAは主にピックアップトラック向けの部品を扱っている。2007年から2008年にかけて同市場は大きく後退し、今年度のBFAの業績にも悪影響が及んだ。また、同社はクランクシャフトやピストンといった乗用車用エンジン部品の開発にも取り組んでおり、ビジネスリスクの更なる低減を目指している。

-欧州


同社の連結売上高のうち、欧州市場は約50%を占める。2008年3月期、同社(インド)は商用車用シャシー、大型車用エンジンパーツ、乗用車部品の売上が増加。この結果、欧州への輸出高は大きく上昇し、82%の成長を遂げた。同社(インド)の輸出売上高のうち、欧州の割合は前年度の31%から今年度は45%にまで増加。この欧州市場への輸出が大きく伸長したことが、全体の輸出売上を約28%上昇させる結果につながった。

欧州の場合、中型商用車(MCV)および大型商用車(HCV)市場の成長は、そのほとんどが東欧地域からの需要が増加したことに起因する。それを背景に、同社のスウェーデン子会社BFKは業績が好調で、利益も増加した。BFKは商用車エンジンおよびシャシー部品を生産し、欧州市場の特にスカンジナビア地域に販売を行っている。

欧州におけるその他の子会社は、スウェーデンのBharat Forge Scottish Stampings Ltd.を除いて、市況に応じた安定した業績を収めている。ドイツのCDP-BFでは、乗用車用クランクシャフトを開発するなど、製品構成に関するリスク軽減を行っている。

開発動向

研究開発費
(単位:百万インドルピー) 2008年3月期
研究開発費 68.81
売上高 (単独) 22,849.00
研究開発費用の売上高に占める割合 0.30%

技術導入
- 技術導入内容
2004年 インドにおけるトヨタの合弁事業向けに鍛造部品を生産するため、日本の(株)メタルアートより技術ノウハウや技術援助の提供を受ける。

設備投資

現在進行中の設備増設も含め、年間700,000トンを超える世界最大の鍛造能力を確立。

国内投資 (2008年3月期)

Pune工場のクローズドダイ鍛造およびクランクシャフト機械加工設備の能力拡張が完了。