HELLA KGaA Hueck & Co. 2015年5月期の動向
ハイライト
業績
(単位:百万ユーロ)
2015年 5月期 |
2014年 5月期 |
増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 5,835 | 5,343 | 9.2 | 1) |
EBITDA | 766 | 656 | 16.8 | - |
事業別売上高 | ||||
照明 | 2,427 | 2,180 | 11.3 | 2) |
電子機器 | 1,937 | 1,744 | 11.1 | 3) |
要因
1) 売上高
-2015年5月期 、前年度対比9.2%、 5,835百万ユーロの増収。特に米国、中国において、為替効果により約2.3%ポイントの売上増となった。一番の増加要因は米国、中国からの高水準の要求を受け、自動車業界の成長が貢献した。また、高級車のドイツメーカーからの収益増もあった。さらに、インド、ブラジルでのプレゼンスは限定的でロシアでのプレゼンスはほとんどないことから、それらの国の景気悪化からの影響を最小限にできたことも要因であった。
2) 照明用電子機器部門 (Lighting electronics)
-2015年5月期、売上高は11.3%増の2,427百万ユーロ。増加要因としてNAFTAと中国地域が特に強かったことがあげらる。それらの地域では複雑なLED技術によるヘッドライトを含む新製品の発売開始が売上増をさらに勢いづけた。
3)電子機器部門 (Electronics division)
-2015年5月期、売上高は1,937百万ユーロ、対前年比11.1%増。エネルギーの効率化、排ガスの削減、スタイリング、快適性といった継続的トレンドがエネルギーマネジメントシステム、ドライバーアシスタンスシステム、電動パワーステアリングシステムのようなより高度な製品への需要がこの結果をもたらした。
合弁事業
北京海納川汽車部件股份有限公司との新規合弁事業のオープニングセレモニーを開催
-2014年11月18日、同社は北京海納川汽車部件股份有限公司と合弁会社「北京海納川海拉車灯有限公司 (Beijing Hainachuan Hella Automotive Lamp Co., Ltd.) のオープニングセレモニーを行った。新会社の資本金は256百万元。出資比率は各50%。主に自動車用ランプおよび電子部品を生産する。 (2014年12月8日付け各種リリースより)
受注
-同社は、Renaultの新型「Espace」に、LEDを採用したコンビネーションリアランプが搭載されたと発表した。部分的にしかライトを通さない箇所があり、角氷に光を当てたときと同様の視覚効果を生み出す。これにより「アイスキューブデザイン」とよばれている。 (2015年5月22日付プレスリリースより)
-LEDヘッドランプとリアコビネーションランプを新型Mercedes-Benz V-Class MPVに搭載すると発表した。同車に搭載されている他社製品には統合されたライト(読書灯もしくは車内灯、ルーフコントロールユニット用電子機器等)が含まれている。 (2014年9月4日付プレスリリースより)
-Volkswagen Polo向けLEDヘッドランプの提供を行った。
受賞
-2014年8月、最高標準品質を実現したとしてフォードからThe Q1 Awardを受賞。
研究開発費
(単位:百万ユーロ)
2015年5月期 | 2014年5月期 | 2013年5月期 | |
全社 | 544 | 514 | 444 |
-自動車部門 | 512 | 478 | 408 |
全社研究開発費の全社売上高に占める割合 | 9.3% | 9.6% | 9.2% |
研究開発要員数 |
6,063 | 5,880 | 5,414 |
技術提携
-2015年4月、L-Labの共同運営に関して、応用化学の The Hamm-Lippstadt Universityを含めることによりパートナーシップを広げた。L-Labは照明工学およびメカトロニクスの研究所であり、2000年以来The University of Paderbornと共同運用を行っている。
研究開発活動
-2015年5月期 、照明事業部門はLED技術の利用をより広げることについて複数車種セグメント全体を通しての研究開発に注力を行った。特に、低価格車に対してLED技術のコストの最適化を追求した。高級車セグメントに関してはHD(high definition)ランプに注力した。その他の活動としては、光源および有機EL (OLED)の開発が含まれる。近い将来に最初のシリーズとして有機EL(OLED)リアコンビネーションランプの発売を見込んでいる。
-2015年5月期、電子機器部門は48V電気システム技術を高めることができた。高級ハイブリッド車とコンパクト電気自動車用のバッテリーマネジメントシステムの開発は継続中である。さらに、新世代のレーダーセンサーおよび、スマートフォン経由での車両操作を可能にする機能を開発中である。
製品開発
大型トラック向けフルLEDコンビネーションランプ
-2014年 IAA商用車両展示会にて、大型トラック向けフルLEDコンビネーションランプを展示した。このランプは別々のカプセルを搭載しており、環境劣化からモジュールを保護する。このレンズのモジュールの特徴としては交換が容易であり、ダメージが起きた時に交換ができることである。従来のバルブに比べこのLEDを使用するとエネルギー消費とメインテナンスを削減することができる。
特許
-2015年度、176の特許を登録した。