ElringKlinger AG 2014年12月期の動向

業績

(単位:百万ユーロ)
2014年
12月期
2013年
12月期*
増減率
(%)
要因
全社
売上高 1,325.8 1,150.1 15.3 1)
EBITDA 233.4 238.6 (2.2) -
OE部門
売上高 1,089.7 925.9 17.7 2)

*2013年12月期の数字は、IFRS基準に基づき再計算されている。

要因
1) 全社
-売上高は、前年比15.3%の増加。為替の影響および事業範囲の変更を除外した本業の売上は11.2%増。ブラジルおよびロシアでの自動車市場の低迷を打ち消した。

2) OE部門
-売上高は、前年比17.7%の増加。エルリングクリンガー・マルサンの連結方法の変更の影響を除外すると、売上高は12.2%増。

-オートマチックトランスミッション部品、ターボチャージャー用ガスケット、遮音遮熱シールド部品、軽量化プラスチックモジュール等の売上が好調。製品ラインナップが増えることで、車1台あたりに搭載される同社の部品点数が増加したことが増収要因として挙げられる。

連結

-2013年12月31日より、日本での合弁企業であるエルリングクリンガー・マルサン株式会社は完全に連結対象となった。

買収

<米国>
-米国ミシガン州を本拠とするM&W Manufacturingの全株式を取得したと発表。これにより、北米をはじめグローバル市場でオートマチックトランスミッション向けのスペーサープレート事業を大幅に拡大。同社の特殊ガスケット部門の強化につながるとみられる。同部門では主に、ターボチャージャー用ガスケット、EGR向けの高温対応ガスケット・部品、エキゾーストシステム、オートマチックトランスミッションおよびデュアルクラッチトランスミッション用制御プレートなどの開発や生産を行っている。M&W Manufacturingの従業員数は約100名。ミシガン州のWarrenとRosevilleにそれぞれ工場を保有している。米国工場からは、北米市場のほかに中国向けの供給も増やしている。 (2015年2月13日付プレスリリースより)

受賞

-ZFより、2014年「ZF Supplier Award」を受賞した。特殊ガスケット、プラスチックモジュール、熱シールド部品、オートマチックトランスミッション用制御プレートなどを納入している。 (2014年11月26日付プレスリリースより)

-同社のサンドイッチ型スペーサープレートにつき、ZFより、2014年「Innovation Award」を受賞した。

研究開発費

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期* 2012年12月期
全社 57.3 56.7 57.3
売上に占める割合 (%) 4.3 4.9 5.1

*2013年12月期の数字は、IFRS基準に基づき再計算されている。

-2014年は、メタルガスケット、シールド部品やプラスチックハウジングモジュールなどの既存製品分野、および排ガス浄化システム分野で開発費が使用された。

研究開発体制

-2014年12月31日現在、研究開発に従事するスタッフは538名 (2013年: 498名)。

共同開発

-ドイツのGKD Gebr. Kufferathと提携し、EGR製品におけるシールとフィルターの統合に取り組む。両社はすでに、このプロジェクトに関する戦略的提携契約を締結した。工業用メッシュ製品を生産するGKDは、メタルメッシュ製の濾材やふるい機器に関する専門知識を用い、ElringKlingerはシール製品の製造やEGRシステムへの統合に関して貢献する。両社はすでに最初の試作品を顧客に納入しており、現在、量産に向けた試験を行っている。2015年に、共同開発した最初の製品の生産を開始する予定。 (2014年2月19日付プレスリリースより)

製品開発

ハイブリッドハイドロフォーミング技術
-ポリマーメタルハイブリッド部品の大量オーダーと、その製造治具を受注した。製造方法は金属のハイドロフォーミングとプラスチックインジェクションを1つの工程に集約したもの。2015年からフロントエンドキャリアとコックピットクロスカービームに新技術を適用し、供給を始める。約25%の軽量化が見込まれる。生産工場はカナダのLeamingtonと中国の蘇州 (Suzhou) 工場。

有機シート
-ポリマーマトリックスにファイバーグラスを編みこんだ、金属を含まないシート。シートから製品を作るにあたり、ファイバーグラスポリマーの半製品に熱を加え、成形し、プラスチックでオーバーモールドを施す。従来の金属製品比で約30%の軽量化が見込まれる。

設備投資額

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期* 2012年12月期
全社 163.1 125.6 114.4

*2013年12月期の数字は、IFRS基準に基づき再計算されている。

-2014年の設備投資は、新しい製品の立ち上げに合わせた、生産ラインに関わる設備の新設や拡張にあてられた。

地域別投資金額

(単位:百万ユーロ)
2014年12月期 2013年12月期* 2012年12月期
ドイツ 72.3 52.8 66.1
その他欧州 29.7 28.1 19.4
NAFTA 21.5 19.4 8.5
アジア・太平洋 35.7 17.9 17.4
南米・その他 3.9 7.5 2.4
163.1 125.6 113.9

*2013年12月期の数字は、IFRS基準に基づき再計算されている。

  • カナダのLeamingtonと中国の蘇州 (Suzhou) 工場において、ポリマーメタルハイブリッド部品の量産ラインを設置。
  • 韓国の慶尚北道の亀尾 (Gumi) 市にエンジンガスケット工場が完成。敷地面積は26,000平方メートルで、総投資額は1,010万米ドル。