Edscha AG 2011年までの動向

ハイライト

近年の動向

破産申請・事業再編

-2009年2月2日付で破産手続開始の申立てを行った。自動車市場の大幅な低迷に加え、資本市場からの資金調達が困難になったことが要因。申請はドイツの本社や工場など欧州拠点が対象で、アジアおよび米国の海外系列会社は含まれない。(2009年2月2日付プレスリリースより)

-2009年8月、コンバーチブルルーフシステム部門「Edscha Cabrio Dachsysteme (CDS)」をWebastoに売却することで合意。なお、同社のCDS拠点 - Hengersberg (ドイツ)、Regensburg (ドイツ)、Velky Meder (スロバキア)、Coventry (英国) における事業は全て継続される。(2009年8月4日プレスリリースより)

-2010年3月、車体部品部門 (Body Components Business Unit) をスペインのGestamp Automocionに売却する計画に関し、欧州規制当局の承認を取り付けた。これにより、2010年4月1日に売却が完了する。Gestampは自動車用金属部品・構造部品メーカー。(2010年3月22日付プレスリリースより)

受注

-2011年、Mercedes-Benzの新型「M-Class」の歩行者保護用ポップアップフード向けにヒンジを納入していると発表。(2011年11月21日付プレスリリースより)

-2010年9月からドイツで発売されるVolkswagen 「Sharan」にプレミアムスライドドアシステムを供給中。(2010年8月10日付プレスリリースより)

-2010年、リフトゲートヒンジをBMWの新型「5 Series Gran Turismo」に供給中。同モデルには、電動リフトゲートのスピンドル駆動装置もオプションとして採用された。これらの製品はドイツのHengersberg工場で生産している。同社はシステムサプライヤーとして初めて、パワーリフトゲート用のスピンドル駆動装置をBMW 「X5」向けに納入した。(2010年1月7日付プレスリリースより)

-2009年5月から発売されるBMWの新型「Z4 Roadster」にリトラクタブルハードトップを供給すると発表。このハードトップは軽量のアルミ製で、電動油圧機構により2分割で格納される。センターコンソール部のスイッチを操作すると、20秒で自動開閉を行う。生産は同社がBMWのドイツRegensburg工場で行う。なお、同社の電動ハードトップがBMWに採用されたのは、「3-Series Convertible」に次いで2モデル目。(2009年3月31日付プレスリリースより)

事業提携

-2008年11月、日系自動車部品メーカーのティムス (TIMS Co., Ltd.) と自動車部品の製造に関して協力関係を結ぶことで合意した。ティムス (本社:愛知県豊田市) は、ドアハンドル、ドアヒンジ、ドアチェック、シート部品などの自動車部品を製造している。両社の協力は、日本でのボディ部品の生産が対象で、当初はヒンジシステムの生産を中心としたものとなる。同社は、この合意に基づき、ティムスの国内工場がもつ生産能力を活用し、日系自動車メーカーに製品を直接供給する体制を整える。(2008年11月4日付プレスリリースより)

会社設立

-2006年6月、中国に100%子会社を設立。新会社Edscha Automotive Technology (Shanghai) Co. (EAT) は上海にあり、従業員17名でスタートする。同社にとって、この新会社は初めての独資による子会社。EATは、この地域での各工場に対する本社として機能する。(2006年6月12日付同社プレスリリースより)

開発動向

製品開発

ポップアップフード用ヒンジ
-2011年、フードヒンジを新開発し、Daimlerの新型「Mercedes-Benz M-Class」の歩行者保護用のアクティブフード向けに納入していると発表。このアクティブフードは歩行者に衝突すると、エンジンルームのヒンジ下部に設置されている火薬式アクチュエーターに点火し、保護装置が作動する。着火の衝撃がヒンジとフードを少し持ち上げることで、フードは8センチ上昇。これにより、衝撃を吸収する空間ができ、頭部などへの負傷を軽減することが可能になる。また同社は、リフトゲートの開閉をボタン操作で行うスピンドル駆動装置も開発。このほかに、ドアヒンジ・リフトゲートヒンジもこのモデルに供給している。(2011年11月21日付プレスリリースより)

リフトゲートシステム
-2008年、Skodaと連携し、独自技術による"Twindoor"リフトゲートシステムを開発。Twindoorは、セダンモデル向けリフトゲートシステムとして、ドア (トランクリッド) のみ、ないしは、ドアとリアウィンドウの両方が開く2WAY機能を初めて採用。このシステムはSkodaの新型「Superb」に搭載される。両社は、新タイプのトランクリッドヒンジを採用したワンタッチロック式ドア電動開閉システムを共同で開発。同社では、Skodaとの提携プロジェクトを円滑にすすめるため、チェコスロバキア工場の機能を活用、開発から生産までの全工程を同拠点で行った。同工場では同システムの量産がスタートしたばかり。(2008年3月10日付プレスリリースより)