Deutz AG 2014年12月期の動向
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2014 12月期 |
2013 12月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
売上高 | 1,530.2 | 1,453.2 | 5.3 | 1) |
EBITDA | 120.3 | 142.0 | (15.3) | - |
自動車部門 | ||||
売上高 | 82.0 | 188.5 | (56.5) | 2) |
要因
1) 全体
-2014年12月期の売上高は前年比5.3%増加。欧州における130kW以下のエンジンに対する排ガス規制が2014年10月に施行されることを見越して、エンジンの先行買いが生じたことが主な要因。
2) 自動車部門
-2014年12月期の売上高は前年比56.5%減。2014年初頭から適用されたEuro 6に対応するエンジンを提供できなかった。また、会計制度の変更により、中国大連にある持分法適用合弁会社Deutz Dalian Engineの売上が連結売上に計上されなくなったことも挙げられる。
国内再編
-2016年を目標に、Cologne-Deutz工場をCologne-Porz工場へ集約し、新たにカムシャフト・クランクシャフトを製造するシャフトセンターを設立予定。
-2015年から2017年を目標に、交換エンジン工場であるUebersee (Lake Chiemsee) 工場をUlm工場へ集約予定。
海外事業
<中国>
-2015年2月、Volvoとの中国合弁会社Deutz Engine (China) の計画を取りやめると発表。中国市場の停滞により清算が決まったもの。この合弁会社はまだ実質的な設備投資を行っていなかった。Volvoをはじめとする中国市場における顧客の需要には引き続き中国の生産施設で対応し、今後は大連にある合弁会社Deutz Dalian Engineに注力する意向。Deutz Dalian Engineは、2007年にDeutzと第一汽車 (FAW) グループにより設立され、主に中国向けに3~8Lのディーゼルエンジンを生産している。 (2015年2月10日付プレスリリースより)
-合弁会社Deutz Dalian Engineの2014年12月期売上高は359.8百万ユーロで、前年比12.8%増。
-2014年6月、上海に新たに販売拠点を設立すると発表。販売員以外にアプリケーション技術者およびサービス技術者も配置する。2010年に北京に設立した販売拠点に続き2拠点目。華中・華南地区における欧米客先へのサービス強化を狙う。
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
全社 | 53.1 | 52.6 | 62.1 |
-小型エンジン部門 | 48.1 | 48.8 | 55.3 |
-カスタムソリューション部門 | 5.0 | 3.8 | 6.8 |
*主な顧客および開発パートナーからの補助金を除く。
研究開発活動
新型エンジンの開発
-EUおよび米国の排ガス規制に適合するため、小型で、ライフサイクルコストが少なく、排ガスのアフタートリートメントが内蔵され、カスタム設計が可能なエンジンの開発を行っている。
- 2014年はEU Stage IVおよびUS Tier 4の排ガス規制に適合した新型エンジンの量産開発を完了。2.9-7.8リットルエンジンについてはディーゼル粒子フィルター (DPF) を内蔵し、2019年に施行予定のEU Stage Vにも適応。2世代にわたった規制に適応しているために、自動車メーカーの投資が抑制されるメリットがある。
- 2015年は、TCD3.6ハイトルクエンジン56kW未満のEU Stage IVおよびUS Tier 4対応品の量産化を予定。
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
全体 | 66.6 | 76.3 | 110.6 |
-小型エンジン部門 | 57.8 | 69.2 | 95.0 |
-カスタムソリューション部門 | 8.8 | 7.1 | 15.6 |
各種データ
従業員数
2014年12月末 | 2013年12月末 | 2012年12月末 | |
グループ全体 | 3,916 | 3,952 | 3,991 |
-ドイツ国内 | 3,093 | 3,095 | 3,189 |
-ドイツ国外 | 823 | 857 | 802 |
部門別売上高 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
小型エンジン部門 | 1,279.9 | 1,188.8 | 1,005.0 |
カスタムソリューション部門 | 250.3 | 264.4 | 286.9 |
合計 | 1,530.2 | 1,453.2 | 1,291.9 |
地域別売上高 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
欧州/中近東/アフリカ | 1,166.2 | 1,155.4 | 984.2 |
アジア/太平洋 | 107.4 | 107.2 | 116.8 |
北米および中南米 | 256.6 | 190.6 | 190.9 |
合計 | 1,530.2 | 1,453.2 | 1,291.9 |
用途別売上高 |
(単位:百万ユーロ) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 2012年12月期 | |
建機 | 715.3 | 481.6 | 477.5 |
農機 | 257.5 | 325.6 | 152.5 |
自動車 | 82.0 | 188.5 | 192.1 |
固定機械 | 179.2 | 173.7 | 204.2 |
サービス | 259.3 | 253.7 | 250.3 |
その他 | 36.9 | 30.1 | 15.3 |
合計 | 1,530.2 | 1,453.2 | 1,291.9 |
-自動車用途向け売り上げは、全体の5%-15%を推移 (2012年12月期 - 2014年12月期)。 建機、農機向けに強い。
-2014年12月期の自動車用途向け売上比率は、前年比8%ポイント減。Euro 6に対応するエンジンを提供できなかったことが要因。また、会計制度の変更により、持分法適用中国合弁会社の売上が連結売上に計上されなくなったことも挙げられる。