Shanghai Aerospace Automobile Electromechanical Co., Ltd.(SAAE) [上海航天汽車機電股份有限公司] 2011年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万元)
2011年度 2010年度 増減率(%) 要因
売上高 2,387.16 2,488.50 (4.07) - マクロ経済の調整、促進政策の終了などにより、自動車市場の伸びが緩やかに
営業利益 (115.13) 149.71 - - PV製品の価格が急速に下落したため、同社のPV製品事業において大きな損失。営業利益も減少。
利益 (78.01) 167.65 -
純利益 (109.13) 133.67 -

 

受注

- 上海航天汽車機電股份有限公司は初の非外資系企業としてセンサーがBMWのPPAP審査(製品承認プロセス)に合格。生産ラインも2回審査に合格しBMWのグローバル調達サプライヤーとなった。同時に、同社はPSAよりヒューズボックスの受注を獲得した。(2011年度同社の年鑑より)

- 2010年3月、BMWはセンサー分公司を訪れBMWが発注しているF3シリーズABSセンサーの開発進捗状況を4日間にわたり審査した。BMWは工場、実験室など生産現場を視察したほか、品質管理、製品開発設計などについて意見交換を行った。またF30、F35の2車種のABSセンサーの試験状況も確認した。(2010年4月29日付プレスリリースより)

- 子会社「上海新光汽電公司」は上海汽車集団公司からAP-12ヒューズボックスのサプライヤーに指定された。生産開始予定は2010年10月末。今回の受注は続くBCM(Body Control Module)開発の基盤となるものと期待している。(2010年4月9日付プレスリリースより)

買収

- 同社は、Delphi Automotiveと上海汽車空調器廠(Shanghai Automobile Air-conditioner Factory) との合弁会社「上海徳爾福汽車空調系統有限公司(Shanghai Delphi Automotive Air Conditioning Systems Co., Ltd.)」の株式の37.5%を上海汽車空調器廠から買収する。買収後の合弁会社の株式比率はDelphi Automotive 50%、同社37.5%、上海汽車空調器廠12.5%となる。なお上海汽車空調器廠は株主権の管理を2016年12月31日を期限として同社に委託する。(2010年11月 26日付会社公告より)

新工場

- 子会社上海徳爾福汽車空調系統有限公司 (Shanghai Delphi Automotive Air Conditioning Systems Co., Ltd.)は2010年10月21日、全額出資して瀋陽市輝山経済開発区に建設した生産拠点の稼働開始を祝う式典を行った。工場の建築面積は12,000平方メート ル。生産能力は50-60万セット。主に東北地区の顧客にカーエアコンシステムを供給する。(2010年10月22日付各種リリースより)

売却

- 主力事業に集中しようとするため、同社は空調国際(上海)有限公司の株式50%を売却する。(2011年4月29日付会社公告より)

-同社は連結子会社「上海汽車空調器廠」から資本を引き揚げ撤退する。(2010年11月26日付会社公告より)

- 同社は60%の株式を保有している子会社「上海清潔汽車能源系統有限公司(Shanghai CNG Automotive System Co., Ltd.)」から撤退し、これを清算する。同子会社はCNG用ガスボンベのメーカーだが、国内の天然ガス価格の高騰やガスボンベ市場の縮小などの影響を受け経営難に陥っていた。(2010年10月19日付会社公告より)

組織再編

- 同社は上海金橋に生産拠点を置く3社(伝感器分公司、舒航電器分公司および上海新光汽車電器有限公 司)を統合し「上海航天汽車機電股份有限公司汽車電子分公司」を設立する。その整理統合を速やかに終えるため、3社のうちの1社「上海新光 汽車電器有限公司(略称:上海新光)」の減資を行い、完全子会社化する。上海新光の株式30%を保有する合弁相手「上海六里企業発展総公司」と協議し、上海六里が合弁から撤退し、上海新光を減資することで合意した。(2011年2月17日付会社公告より)

開発動向

研究開発施設

- 高級自動車部品および新材料応用領域において、同社のEPSシステム、ブラシレスモーター、ナセル、自動車軽量化構造件などの研究・開発が喜ばしい進展を遂げた。同済大学との提携項目「新エネルギー車核心技術研究」でも既に短距離・小型電子自動車の試制車を作成し、2012年4月の北京自動車展示会に公表される。(2011年度同社の年鑑より)

- エアコン、太陽エネルギー、複合材料の3部門でそれぞれテクニカルセンターを保有。

- 同社は国家クラスの自動車技術研究開発センターを建設する。毎年7,000万元以上の研究開発費を投入してゆく計画で、2011年にはEPS、O2センサーなどの開発に着手する予定。(2010年11月19日付プレスリリースより)

製品開発

- 2010年、EPSの開発を完了。試作を終え試験行程が進行中。

- 2010年、自動車用O2センサーの試作品が完成。
- 2010年、ジャンクションボックスおよびエアコンモーターがVolkswagenの技術評価をパスし、「Passat B5」に搭載。

設備投資

2011年度の主な設備投資

(単位:百万元)
投資項目 2011年度の投資額
EPS電動パワーステアリング 12.46

自動車酸素センサー

8.12
エアコンコントローラー 3.36
ブラシレスモーターシリーズ 5.16
BMWF30/F35アクティブ車輪速度センサー 4.73
BCMおよびPCB中央電器ボックス 1.67
ABSアンチロックシステム 1.51
コラム式電動パワーステアリングC-EPS 1.24
ボディ·コントロール·モジュール 1.47
アクティブセンサー 4.11