Linamar Corporation 2014年12月期の動向
業績 |
(単位:百万カナダドル) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 4,171.6 | 3,595.5 | 16.0 | - |
営業利益 | 447.4 | 320.1 | 39.8 | - |
パワートレイン/ドライブライン部門 | ||||
売上高 | 3,479.3 | 3,034.0 | 14.7 | 1) |
営業利益 | 337.7 | 268.1 | 26.0 | - |
要因
1) パワートレイン/ドライブライン部門
-2014年12月期のパワートレイン/ドライブライン部門の売上高は、前年比14.7%増加。欧州販売の増加と2013年第4四半期に買収したドイツのカムシャフト事業が寄与。
-同部門が成長を続けている背景としてOEM各社がパワートレイン部品のアウトソーシング化を進めているという業界トレンドがある。
成長戦略:「多角化」、「グローバル化」、「グリーンテクノロジー」
多角化
-2014年9月にドイツの熱間鍛造メーカーSeissenschmidt (SEI) の株式を66%取得することで合意。さらに、同年11月に残り34%の株式を追加取得することで合意した。2015年1月にSEIの買収を正式に完了。SEIは、ドイツ、ハンガリー、米国に主要3拠点を保有している。また、2014年9月に米Carolina Forge Company, LLC (CFC) から米ノースカロライナ州WilsonにあるCFCの熱間鍛造事業を買収した。
-上記2社の買収により鍛造から機械加工までの一貫生産体制を強化する。鍛造と機械加工の内製化により軽量化と性能向上に向けて製品設計を最適化することができる。ギア、デフ、ホイールベアリング、ハブ、スプロケットなどの製品で高速鍛造により業界トレンドである軽量化やNVH (騒音・振動・ハーシュネス) の性能向上に対応する。
グローバル化
-欧州とアジアを優先地域に設定。欧州では、鍛造メーカーを買収した結果、ドイツに7工場、ハンガリーに4工場を保有。フランスの3工場と合わせて欧州で合計14工場を展開。2014年に独ReinsdorfにOEM向けエンジン部品を生産する新工場を開設。同年、インドに小規模工場を設立、2015年に稼働を開始する予定。
-米ノースカロライナ州にギア製品を生産する新工場の立ち上げ準備を進めている。本社のあるカナダのGuelphでも既存の敷地内に新工場を建設する計画。
グリーンテクノロジー
-燃費改善、排ガス抑制に寄与する製品を開発。特に小型エンジンや多段式AT、DCTをターゲットとしており、製品開発は軽量化、小型化、ノイズ低減を優先課題としている。
-北米では現行の4速・5速・6速ATがより燃費改善効果が高い9速・10速ATに置き換わるとみられており、同社では9速・10速AT向けにクラッチモジュールやデフASSYの受注拡大に引き続き注力する。
受注残
-受注残は年間売上高ベースで34億カナダドル強。2014年は11億カナダドルの受注を獲得したが、特に北米で投入されている9速・10速AT向けの受注が貢献している。現時点の受注残ベースで今後3~4年間で58億カナダドル近くの年間売上高を見込む。
研究開発体制
-同社はMcLaren Performance開発センターをはじめカナダ・オンタリオ州、米国・ミシガン州、ドイツ、ハンガリーなどに開発センターを保有。
-2014年12月31日現在、McLaren Performance開発センターをはじめエンジニアリング・設計に従事するスタッフは約1,235名。
設備投資額 |
(単位:百万カナダドル) |
2014年12月期 | 2013年12月期 | |
全社 | 263.5 | 244.9 |