Recticel N.V./S.A. 2013年12月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万ユーロ) |
2013年12月期 | 2012年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 976.8 | 1,035.1 | (5.6) | - |
EBITDA | 13.6 | 66.0 | (79.4) | - |
自動車部門 | ||||
売上高 | 258.4 | 289.7 | (10.8) | 1) |
EBITDA | 10.4 | 22.6 | (54.0) | - |
要因
1) 自動車部門
-売上高は前年比10.8%減。
-欧州の新車登録台数は過去6年間の減少を経て安定した状況にある。欧州からの輸出は好調。
自動車部門売上構成
構成比 (%) | |
インテリア部門 (Interiors) | 42.9 |
シート (Seating) | 52.9 |
イクステリア (Exteriors) | 4.2 |
-インテリア部門の売上高は前年比21.0%減。主に米国での生産終了が影響した。一方、中国の生産量は大幅に伸びており、北京工場からはDaimler向け、瀋陽工場からはBMW向けの出荷が始まった。
-シート部門の売上高は前年比0.7%減。欧州の自動車市場の下落幅よりも小幅な減少に留まった。
売上はProseat社 (Recticel 51%, Woodbridge 49%出資の合弁会社) による 。
-エクステリア部門の売上高は前年比0.7%減。コンパウンド事業は2008年にBASFに売却。売上はBASFとの協定に従ったものに限定される。
受注
-2013年後半に内装トリム部品の供給に関する複数年契約を数件受注した。対象となるモデルは、BMW 「5 series」、Daimler 「Mercedes-Benz E-class」、Porsche 「Mecan」、Volkswagen 「Passat」および「Golf Plus」、Volvo 「XC90」、「S90」、「V90」。契約期間全体の受注総額は累計で364百万ユーロとなる見込み。部品の生産は中国、チェコ、ドイツの既存工場で行う予定。今回受注した製品には、Colo-Sense Lite スプレー技術を使用した、ダッシュボード、グローブボックス、ドアパネル表皮が含まれる。-近年の受注状況
工場 | 製品 | 適用 | 車両メーカー | 車両モデル | 販売年 |
中国、 寧波 (Ningbo) | ポリウレタン | インストパネル用表皮 | Volvo | 「S60」 | 2013-2018 |
中国、 寧波 (Ningbo) | 軽量ポリウレタン | インストパネル用表皮 | Volkswagen | 「Golf A Plus」 | 2014-2021 |
チェコ、Mlada Boleslav | 軽量ポリウレタン | ダッシュボード表皮 | Volvo | 「XC90」 | 2016-2023 |
チェコ、Mlada Boleslav | 軽量ポリウレタン | グローブボックス表皮 | Volvo | 「XC90」 | 2016-2023 |
チェコ、Mlada Boleslav | 軽量ポリウレタン | ドアパネル表皮 | Volvo | 「XC90」 | 2016-2023 |
- | ポリウレタン | インストパネル用表皮 | BMW | 「3 series」 | 2012 |
- | 軽量ポリウレタン | ドアパネル表皮 | BMW | 「3 series」 | 2012 |
中国、北京 (Beijing) | ポリウレタン | ダッシュボード表皮 | Mercedes-Benz | 「E-Class」 | 2012-2016 |
- | ポリウレタン | ダッシュボード表皮 | Mercedes-Benz | 「C-Class」 | -2014 |
- | ポリウレタン | ドアパネル表皮 | Mercedes-Benz | 「C-Class」 | -2014 |
- | ポリウレタン | ダッシュボード表皮 | Porsche | 「Cajun」 | 2013- |
工場再編
-2013年1月、Recticel Automobilsystemeは、ドイツのRheinbreitbach工場において生産事業の縮小を行うと発表した。この計画により、2014-2015年の間に従業員178名のうち約150名を削減する。Recticelは、2011年12月に同社の自動車内装部門が、Daimlerの新型「Mercedes-Benz C-class」向けの内装部品を受注できなかったと発表していた。現行モデル向けの生産は2015年に終了することから、今回の事業縮小につながったとしている。-2012年11月:インテリア部門のClarkston工場 (米国ミシガン州) を閉鎖。
-2012年4月:インテリア部門のUnterriexingen工場 (ドイツ) を閉鎖。
-2012年2月:インテリア部門のBeijing工場 (中国) を開設。
2010-2015 戦略計画
1) 事業間の優先順位付け2) 業務の単純化と合理化
3) 地域の多様化 (欧州偏重からの脱却)
4) 革新的な技術の開発
開発動向
研究開発費 |
(単位:百万ユーロ) |
2013年12月期 | 2012年12月期 | |
合計 | 13.0 | 14.1 |
売上に占める割合 (%) | 1.3 | 1.4 |
研究開発体制
-ベルギーWetterenに国際開発センター (IDC) を保有。2013年2月、同地に最新設備を備えたラボを開設。研究開発活動
-モールド表皮の軽量化および自然素材やリサイクル素材から作ったリサイクル可能材料の研究開発に注力。製品開発
内装表皮材-2013年に製品化した高性能内装表皮材Colo-Sense Liteは、柔らかさをそのままに、従来品より25%の軽量化を実現した。
設備投資
設備投資額 |
(単位:百万ユーロ) |
2013年12月期 | 2012年12月期 | |
全社 | 23.4 | 44.3 |
自動車部門 | 9.3 | 6.3 |