Ningbo Tianlong Electronics Co., Ltd.[寧波天龍電子股份有限公司] 2022年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 1,247.20 | 1,184.89 | 12.90 | -新エネルギー車のバッテリー熱管理向け製品として、電動ウォーターポンプ部品やセンサーサポート部品、軽量/機能ドアパネルなどの受注が増加した。 |
営業利益 | 131.76 | 106.19 | 24.08 | |
経常利益 | 131.56 | 106.24 | 23.83 | |
純利益 | 122.84 | 97.96 | 25.40 |
受注
-2022年、同社の自動車部品事業の売上高は前年比12.90%増の94,004.54万元。このうち、自動車エレクトロニクス製品の売上高は前年比25.13%増の45,450.78万元;自動車用精密プラスチック機能構造部品の売上高は48,553.76万元、前年比3.44%増加。
-同社の新エネルギー車に直接適用される部品および部品の売上収益は15,734万元で、全社売上高の約12.54%を占める。新エネルギー車と燃料車が共有する製品の売上収益は約23,110万元で、売上高の18.42%を占めた。
-2022年、同社は主要顧客から121件の新規プロジェクトを受注。そのうち64件は新エネルギー車関連プロジェクト。同社は上半期、新エネルギー車の駆動モーターに適用されるIGBT機能搭載モジュールを開発し、受注を獲得。 同社はまた、国際的な主要顧客から新エネルギー車用ランプ部品を受注。
-同社は中・大型精密金型射出成形の一貫成形技術を有する。開発された自動車用機能ドアパネルは、テスラ、BYD、吉利、フォルクスワーゲン MEB、GM、メルセデスベンツなどの主流モデルに供給。
研究開発費 |
(単位:百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 2020年12月期 | |
研究開発費 | 54.99 | 47.53 | 41.87 |
売上高に対する比率 (%) | 4.38 | 4.01 | 4.30 |
-2022年12月31日現在、研究開発人員・技術者は485名。従業員数の35.14%を占める。
研究開発プロジェクト
1.連続繊維強化熱可塑性樹脂CFRTP(Organo技術)
-部品の大幅な軽量化を可能とし、自動車業界をはじめとする様々な部品の軽量化設計・開発に応用できる。検証済みであるという。
2.高集積IGBT機能搭載モジュールプロジェクト
-多数の金属端子、電磁リング、および導電性銅板を従来のプラスチックに直接統合させることで、その後のプロセスを大幅に簡素化し、製品の安定性を向上させる。2022年後半に量産を開始し、ホンダの次世代ハイブリッド新エネルギー車に間接的に供給する予定。 2021年、同社は初となるIGBT機能キャリアモジュールの生産ラインを設立した。
3.マルチインサート技術
-製品の加熱および恒温機能を実現するために、特定の形状の連続電熱線を一体型射出成形の形でプラスチック製品の厚壁に統合。自動車をはじめ、さまざまな分野で活用できる。
4.モジュール化サーマルマネジメントシステム (Manifolf & Tank)
-8方バルブ、ディストリビューター、ウォーター ポンプ、ケトル、その他の部品で構成される統合サーマルマネジメントシステム。車両の熱管理を統合し効率化を図るもので、現在研究開発段階にある。
5.2色成形技術
-一度に2つの材料の製品を射出でき、生産効率と品質の向上及び生産コスト削減が可能となる。
6.成形品取出時スライダー使用技術
-この技術により、脱型時に製品がスライダーに引っ張られず、従来の強い引っ張り構造により製品が破損する可能性を回避できる。 この技術は、同社のあらゆる種類の金型に広く使用でき、現在量産の水準に達しているという。
7.成形品取出時ランナー分離技術
-この技術により、手動で選択することなく製品を材料ヘッドから自動的に分離できるため、生産効率向上及び人件費削減を実現する。同社が開発したあらゆる種類の金型に広く適用できるほか、量産対応可能。
8.ねじ込みスリーブリターンテクノロジー
-この技術は、ねじ山付きプラスチック部品を成形する際に、ねじ山付きスリーブの位置が所定の位置に配置されていないために、ねじ山形の位置が軸方向にずれてしまうという問題を解決することを目的としている。この技術はリターンブロックリセット構造を採用して、ねじ付きスリーブを正確に戻すことができ、プラスチックねじ付きスリーブの正しい位置を確保。この技術は、ネジ付きスリーブを備えたさまざまな製品の組み立てに広く使用でき、量産可能な状態であるという。
研究開発設備
-同社は自動車エアコン用遠心インペラASSY、自動車エンジン用冷却ファンなどの製品の性能テストを実施する風洞実験室を保有。