Hunan Corun New Energy Co., Ltd.[湖南科力遠新能源股份有限公司] 2020年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
  2020年12月期 2019年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 2,545.78 2,079.70 22.41

-トヨタHEV向け製品の販売増及び同社リチウム電池事業の生産・販売増により前年比増。
-事業構造の最適化、主力事業への資源集中を行ったほか、コスト削減を実施し、利益の確保を行った。

営業利益 49.98 (413.93) -
経常利益 54.30 (417.47) -
純利益 40.90 (409.43) -

事業動向

-子会社の科力美汽車動力電池有限公司の第3工場が2021年5月17日に量産を開始。HEV用動力電池の年産能力は36万台となった。また、第4工場も8月中に拡張される予定。科力美は主にHEV用動力電池を生産しており、現在、製品はすべてトヨタのカローラ((Corolla、卡羅拉)、レビン(Levin、雷凌)、カムリ(Camry、凱美瑞)、アバロン(Avalon、亜洲龍)、RAV4 (榮放)、ワイルドランダー(Wildlander、威蘭達)などのハイブリッドモデルに採用されている。(2021年6月24日付け及び6月23日付けリリースより)

 -2021年5月11日、子会社の湖南科覇汽車動力電池有限責任公司が第3期拡張工事を終え、量産・出荷を開始。年産能力は36万台となった。第1四半期の極板出荷量は前年同期比148%増の7.7万台。第3期拡張工事後の稼働率は100%。(2021年6月24日付けリリースより)

 -2021年第1四半期中における同社の動力電池の供給量は約88MWhで、前年同期比で146%増となった。(2021年6月24日付けリリースより)

 

新会社

-2020年10月4日、完全子会社の益陽科力遠新能源有限公司を設立。登録資本金は1.5億元。主に金属材料、電池、付属の電子製品の研究開発、生産、販売などを手掛ける。(2020年アニュアルレポートより)

 -2020年12月11日、子会社の蘭州金川科力遠電池有限公司(以下、金川科力遠)がその子会社となる仏山金川科力遠科技有限公司を設立。登録資本金は30百万元。主に自転車、電池などの製造を手掛ける。2020年度、金川科力遠は6百万元を出資。(2020年アニュアルレポートより)

 

戦略提携

-2020年12月22日、子会社の科力遠混合動力技術有限公司(以下、CHS)と無錫明恒混合動力技術有限公司(以下、無錫明恒)は「技術ライセンス契約」を締結。CHSは自社のHT18000製品の関連特許と技術ライセンスを無錫明恒に供与する。契約金額は70百万元。供与するのは9件の特許技術と関連する非特許技術の使用権。CHSが公共バス向けに開発した第2世代電力分配ハイブリッド動力合成ボックス(HT18000)の関連技術である。無錫明恒は2017年設立の自動車ハイブリッド動力技術の研究開発、自動車部品とモーター及びその制御システムの生産などを手掛ける企業。無錫明恒はCHSの特許を使用して技術改良を行いディーゼル、ガソリン、ハイブリッド動力HT18000に適合する製品を製造し、中型、重型トラック市場に供給する。(2020年12月23日付けリリースより)

 

研究開発動向

-2021年、子会社の科力遠混合動力技術有限公司(CHS)は自動車メーカーと新世代ハイブリッドシステムを共同開発し、製品を供給する。(2020年アニュアルレポートより)

 

研究開発費用

(単位:百万元)
2020年12月期 2019年12月期 2018年12月期
研究開発費用 88.64 210.20 269.18
売上高に対する比率 (%) 3.48 10.11 14.22

-2020年末現在、同社は研究開発員420名を保有、従業員総数の14.33%を占めている。

研究開発体制

-当社はニッケル水素電池と発泡ニッケル原材料の全産業チェーンを構築し、5つの研究開発拠点、7つの産業拠点を前後して建設した。

研究開発拠点 主要業務 設立年 所在地 持株比率(%) その他の持株比率

先進儲能材料国家工程研究中心有限責任公司

ニッケル電池材料、リチウム電池材料、スーパーキャパシタ電池材料、燃料電池材料などの研究開発 2010年 湖南省
長沙市
87.50 金川集団股份有限公司 6.25%
中南大学教育基金会 6.25%
深圳先進儲能材料国家工程研究中心有限公司 高性能ニッケル電池、リチウム電池、フロー電池、燃料電池、スーパーキャパシタ、重要材料及び蓄エネルギー技術、システム統合製品の研究開発と販売 2010年 広東省
深圳市
80.00 上海徳朗能動力電池有限公司20.00%
深圳先進儲能検測技術有限公司 電子製品の技術コンサルティング及び検査認証サービスなど 2018年 広東省
深圳市
66.00 一般株主 34%
上海科立遠動力技術有限公司 新エネルギー、自動車、省エネルギー領域の開発 2018年 上海市 科力遠混合動力技術有限公司の子会社、間接株主87.99%
科力遠CHS日本技研株式会社 HEVシステムの開発 2016年 日本
名古屋

特許

-2020年12月期、同社は716件の特許を取得。前年比で15.7%の増加となった。うち、先進動力電池及び材料関連の特許は421件。ガソリン・電気ハイブリッド動力関連特許は295件。このほか、150件の特許を出願中。(2020年アニュアルレポートより)

工場建設

-同社は4本目となる電極板生産ラインを建設すると発表した。建設の主体となるのは、仏山市科覇新能源汽車動力電池有限責任公司 [Foshan Copower EV Battery Co., Ltd.]。総投資額は401.64百万元。年産能力は約12万セットで、2021年3月の正式稼働を目指す。完成後の科力遠全体の正・負極板年産能力は48万セット。(2020年1月16日付けプレスリリースより)