Weifu High-Technology Group Co., Ltd.[無錫威孚高科技集団股份有限公司] 2020年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
  2020年12月期 2019年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 12,883.83 8,784.36 46.67

-新型コロナウイルス対策及び生産再開への取り組みを実施。国家の経済回復支援策の後押しを受け、年初計画の経営指標各項目を達成した。

営業利益 2,940.64 2,454.26 19.82
経常利益 3,002.95 2,450.54 22.54
純利益 2,822.74 2,302.74 22.58

-主要事業概況:

  • フューエルインジェクション事業:2020年3月期、コモンレールポンプの年間販売は210万台。VEポンプはオフロード市場でのシェアが拡大し、販売は35万台超、前年比約20%増。
  • 排ガス後処理システム:ガソリン清浄機の年間販売は200万セット超、ディーゼル清浄機は50万セット超。前年比はともに50%を超える増加となった。乗用車市場でのシェアは上昇を継続。商用車市場では中核顧客の国6プロジェクトを積極的に開拓。オフロード市場では重点プロジェクトを進める顧客群を構築。
  • 吸気システム:4気筒ターボチャージャーをガソリンエンジン市場に投入し顧客群を獲得。ディーゼルエンジン市場でのシェアはトップを維持。6気筒ターボチャージャーエンジンの販売は前年比50%超の増加となり、重要顧客の国6プロジェクトで受注を獲得。同時に精密製造、部品加工の能力が急速に向上。
  • 水素燃料電池部品:燃料電池コア材料の面では、触媒、ガス拡散層(Gas Diffusion Layer、GDL)から膜/電極接合体(Membrane Electrode Assembly、MEA)までのコア材料すべての独自開発を完了;触媒コーティング膜(CCM)の水性インク配合の改良と触媒層の改良を完了し、性能が大幅に向上。
  • 延伸製品:商用車用シートの本格生産に向け初のインテリジェントシートをラインオフ。

 

事業計画
-燃料電池及びコネクテッドカーコア部品戦略計画を引き続き継続し、金属双極板、BOP(Balance Of Plant)、状況認識システム及び自動車インテリジェントシートなどを重点とする製品計画を追加した。水素燃料電池とコネクテッドの2大領域を重点とする新たな事業配置を進める。
 

戦略的提携

-2020年11月上旬に上海重塑能源科技有限公司[Shanghai Re-Fire Technology Company Limited]と戦略的提携協定を締結。両社は将来、燃料電池コア部品の領域で提携、情報交換を行い、燃料電池車 (FCV) の大規模商業利用の実現に協業するとしている。(2020年12月9日付プレスリリースより)
 

吸収合併

-同社は、デンマークの完全子会社であるWeifu Holding ApSを通じて、ベルギーのBorit NVの100%の株式を取得する。 燃料電池のコアコンポーネントである金属バイポーラプレートの分野に迅速に参入し、燃料電池業界のレイアウトをさらに最適化することを目的としている。 (2020年10月29日プレスリリースより
 

研究開発体制

-1999年、ポスドク科学研究ステーション、国家レベルの承認を得た企業技術センターを設立。

-エンジニアリングセンター(省レベル)、排気後処理システムセンター、過給機研究開発センターを保有。

-半導体メーカー STMicroelectronics と自動車用パワーICの研究開発を行う共同実験室を同社のテクニカルセンター内に設立。同社はSTMicroelectronicsの先進的な自動車エレクトロニクスソリューションを導入し、電子制御ディーゼルポンプや電子制御後処理システムの技術レベルを国際水準まで引き上げたいとしている。
 

研究開発費

(単位:百万元)
年度 2020年12月期 2019年12月期 2018年12月期
研究開発費 532.58 417.92 403.26
研究開発費の売上高に占める比率(%) 4.13 4.76 4.62

-2020年末現在、同社は研究開発員1,094名を保有、総従業員の20.30%を占めている。

 

特許

-2020年12月31日現在、同社は、611件の認定発明特許(54件の外国認定発明特許を含む)、1,605件の認定実用新案特許、および309件の認定設計特許を含む合計2,525件の特許を承認されている。