Zhongshan Broad-ocean Motor Co., Ltd.[中山大洋電機股份有限公司] 2018年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2018年12月期 2017年12月期 増減率(%) 要因
売上高 8,637.58 8,605.29 0.38 -自動車産業の不況や市場変革により、生産・販売量が削減。
営業利益 (2,559.62) 423.57 - -子会社上海駆動の業績赤字と北京佩特来の取引量低下により、利益が削減。
経常利益 (2,335.40) 539.59 -
純利益 (2,396.84) 448.89 -

株式譲

-同社は、2019年5月9日、全額出資子会社北京佩特来電器有限公司(北京佩特来)とDana Electric Holdings BVBA(DEH)が株式譲渡契約を結んだと発表した。北京佩特来は保有する北京佩特来電機駆動技術有限公司(PEPS)の株式50%を3.26億元でDEHに譲渡する。譲渡完了後、北京佩特来はPEPSの株式を失うことになる。PEPSは2012年設立で、モーター、コントローラーの生産と販売を手掛けている。2019年1-3月の売上高は12.32百万元、純利益は6.59百万元の赤字となった。譲渡完了後の資本構成はTM4有限公司50%、DEH50%となる。(2019年5月11日付けリリースより)

新会社

-2018年1月30日、同社は、いずれも同社の子会社である上海電駆動股份有限公司[Shanghai Edrive Co., Ltd.]、北京佩特来電器有限公司[Beijing Prestolite Electric Co., Ltd.]、蕪湖傑諾瑞汽車電器系統有限公司[Wuhu Generator Automotive Electrical Systems Co., Ltd.]、大洋電機新動力科技有限公司[Broad-Ocean EV Motor New Energy Co., Ltd.]の4社およびその子会社を統合し、大洋電機車両事業グループを結成すると発表した。また、そのうちの1社、上海電駆動股份有限公司は東風実業有限公司[Dongfeng Industrial Co., Ltd]と合弁会社東洋電駆動系統有限公司[Dongyang Edrive Systems Co., Ltd.](仮称)の設立で合意したことも併せて発表した。合弁会社の登録資本金は50百万元で、上海電駆動が30百万元を出資し60%の株式を保有する。合弁会社は5年の間に2期に分けて10億元をかけ生産拠点を建設する。2019年から3年間で年産能力を次の通り整備する:商用車用電気駆動システム(モーター、コントローラー、減速機またはトランスミッション) 5万セット、乗用車用電気駆動システム(モーター、コントローラー、減速機またはトランスミッション) 10万セット、新エネルギー車用駆動システム(VCU: Vehicle Control Unit)、高電圧配電システム、DCDCコンバーターなど10万セット、水素燃料電池8,000セット。(2018年1月30日付け会社公告より)

受注

-子会社傑諾瑞は広汽、上汽大通のサプライヤー体系に参入し、吉利第3代フラットワイヤージェネレータの量産を実現した。(2017年アニュアルレポートより)

受賞

-2018年、傑諾瑞は奇瑞汽車のエクセレント開発パフォーマンス賞を、江淮汽車の特別貢献賞を受賞した。(2018年アニュアルレポートより)

2019年の経営目標

-2019年、安定的な売上増を目指す。売上高は前年比15.85%増の100.06億元、操業コストは前年比14.81%増の81.37億元を見込む。純利益は前年比110.82%増の2.59億元を目指す。

研究開発施設

-同社は中山、北京、米国、蕪湖、上海、武漢、深セン、ドイツ等で研究開発チームを打ち立てて、新エネルギー車パワートレインシステム技術、高効率インテリジェントモーター、自動車モーター・スターター・ジェネレーターなどの研究開発を行う。

-子会社の北京佩特来は、北京市企業技術センターとして認定された。

-子会社の上海電駆動は、国家EV電気駆動システム全産業チェーン技術イノベーション戦略連盟理事長企業であり、上海自動車電気駆動工程研究センターの委託企業でもある。中国科学技術部863EVの30の重大専門プロジェクトに参加し、国家基準と業界基準の十数回の訂正にも参加した。

-同社は3つの国家レベルの実験室、3つの省レベルの企業テクニカルセンター、2つの省レベルの工場テクニカルセンターを保有。ポスドクワークショップと研究者・専門家ワークショップを設立。

研究開発費用

(単位:百万元)
2018年12月期 2017年12月期 2016年12月期
研究開発費用 409.73 393.27 288.40
研究開発費用の売上高に占める割合(%) 4.74 4.57 4.24

特許

-2018年12月31日現在、累計2,553件の特許を申請、1,881件の特許を取得。1,725件の有効特許を保有。そのうち発明特許は428件。

投資

-2018年1月17日、同社は、現在水素エネルギー産業資源の統合を進めており、 液体有機水素キャリア(LOHC:Liquid Organic Hydrogen Carriers)技術で世界をリードするHydrogenious Technologies GmbHに650.38万ユーロを投資すると発表した。投資後、社債を全額株式に転換すれば、同社はHydrogenious Technologiesの株式を累計10.20%保有することになる。(2018年1月18日付け会社公告より)

投資プロジェクト

(単位:百万元)
プロジェクト 2018年12月期投資額
中山翠亨工業団地のインフラ構築 57.01
武汉大洋電機の新パワー1号ホール 24.09
DMG生産ライン 10.08
小型モーターの組立ライン 8.28
水素燃料電池の組立ライン 4.88
中山EV 500KWパワートレインテストベンチ 0.43
コントローラーの組立ライン 2.76
自動組立ライン 2.35
新エネルギー車用モータコントローラ組立ライン 1.97
Powertrain Design 0.09
燃料電池エンジンの試験システム 1.62
ETASAutoSAR 1.13
子会社「上海電駆動」のモーター知能化組立ライン 5.80
蕪湖傑諾瑞の工場建設工事 2.74
電気自動車ビッグデータプラットフォームの運営 1.08
中山広豊拠点の浸漬コーティングライン 0.14
大洋電機ヒューストンのインフラ工事 18.88