Schaeffler Group (China)[舎弗勒(中国)] 2021年12月期の動向

業績

(单位:百万ユーロ)
2021年12月期 2020年12月期 増減率
(%)
要因
売上高 3,294 2,941 12.0 -新型コロナウイルスからの市場回復により前年比増。

 

生産開始

-Schaefflerは、中国・太倉工場で2 in 1電動アクスルの生産を開始した。この電動アクスルシステムは減速機と電気モーターを一体化したコンパクトなユニットで、高トルク密度となり、高出力密度、高効率、かつ防音特性に優れるという。モジュール設計により、さまざまな車両プラットフォームに使用することができる。この製品を使用した中国メーカーのモデルが間もなく販売開始となるという。また、今後は中国に続き、欧州自動車メーカーでも採用される見込み。(2021年713日付プレスリリースより)

-Schaefflerは、南京第4工場が生産を開始したと発表した。南京第4工場の総投資額は12億元で、主に風力発電業界へ向けサービスを行う。 工場では、主に直径800mm以上の風力スピンドルベアリング、重工業用ベアリングおよびギアボックスベアリングなどを製造している。(2021年6月24日付プレスリリースより)

 

上海モーターショーに参加

-Schaefflerは、上海モーターショーで持続可能なモビリティ向けのコンポーネントとシステムソリューションを出展すると発表した。同社はモジュール式の先進統合技術プラットフォームをベースとするハイブリッドモジュール用電気モーター、ハイブリッドトランスミッション、電動軸駆動システムなど20-300kWのさまざまな電動化ソリューションを公開する。また、大都市向けのエミッションフリーのソリューションで、駆動システムとシャシーコンポーネントが「Schaeffler Intelligent Corner Modules」 という省スペースのコンパクトなASSYにまとめられたローリングシャシーを中国で初めて展示する。このほか精密な成形と薄層コーティング技術を用いて製造する燃料電池スタック用の金属製バイポーラプレートも発表予定。Schaefflerは燃料電池および電解槽用の革新的なコンポーネントとシステムを使用して水素技術の確立に大きく貢献するとしており、上海モーターショーで調印された中国の水素燃料電池技術の大手サプライヤーRefireとの戦略的協力協定でこれを強調している。(2021年4月19日付プレスリリースより)
 

企業戦略

Roadmap 2025
-Schaeffler (シェフラー)は、2020年Capital Market Dayにおいて戦略、実装プログラム、中期目標の3本の柱で構成される「Roadmap 2025」を発表した。自動車技術部門ではeモビリティとシャシーアプリケーション事業への転換を推進し、アフターマーケット部門では既存の高マージンを維持するとともに独立系アフターマーケット事業の成長機会の活用に注力する。Schaeffler Groupの将来の主要トレンドは、持続可能性と気候変動、新モビリティとパワートレイン電動化、自動生産、データ経済とデジタル化、人口構造変動の5つで構成される。また水素技術の分野においても、モバイルアプリケーション向けの燃料電池やグリーン水素製造用の電解装置などに大きな成長の可能性を見込んでいる。さらにカーボンニュートラル生産を2030年以降の目標に掲げている。2025年の中期目標として、自動車技術部門は乗用車と小型商用車の世界的な生産の伸びを上回り、平均で200-500ベーシスポイントの恒常通貨ベースでの収益成長を目指すとしている。(2020年11月18日付プレスリリースより)

戦略提携

-Schaefflerは、Leadrive Technology (Shanghai) Co., Ltd. (臻駆科技)と、投資及び戦略的協力に関する協定を締結した。両社は、主に新エネルギー車における電動ドライブシステムに関する分野で連携を行う。e-アクスルなどの製品を共同で開発し、2023年には量産に向けたテストを開始するという。また、Schaefflerは臻駆科技に対してシリーズBの資金調達に対して投資を行う予定。(2021年12月17日付プレスリリースより)

-Schaefflerは、2021年上海モーターショー期間中、上海重塑能源集団股份有限公司[Shanghai REFIRE Group Limited](重塑股份)と戦略的提携協定書に調印したと発表した。双方は燃料電池領域で提携し、燃料電池車 (FCV) 産業の発展推進で協力する。両社は金属バイポーラプレート、サーマルマネジメントシステムなど燃料電池関連技術で協業するという。(2021年4月20日付プレスリリースより)
 

受注

-Schaefflerは商用車向けに新たな受注を獲得した。2023年からトラック製造大手メーカーにモーターを供給する。このモーターはバッテリー駆動のモデルに搭載される。今回供給するモーターは、電圧800V、持続最高出力180kW、最大トルク950Nm。このほか、Schaefflerは新たにハイブリッド動力モジュールも受注した。このモジュールは高効率のP1アーキテクチャを採用し、ブレーキエネルギー回生を実現。回生エネルギーは車載システムに電力を提供する。このハイブリッド動力モジュールは2024年に量産に入る予定。(2021年3月26日付けリリースより)

 

新製品

-Schaefflerは、2021年にハイブリッドモジュール、ハイブリッドドライブユニット、電動アクスルトランスミッションの量産を開始すると発表した。同社の電気モーターは、モジュール式の高度統合技術プラットフォームが基盤となっている。同社は組立時に高い出力密度と利点を提供する波巻き (wave winding)技術を特徴とする乗用車向け電気モーターの量産に加え、大型商用車向けアプリケーション分野にも参入したことで新たな節目を迎えたとしている。また2024年からは2つの電気モーターとパワーエレクトロニクス一体型トランスミッションで構成されるドライブユニットの納入も開始する。定格出力120kWの駆動システムは、低燃費でスポーツカー並みの性能を発揮するという。(2021年1月25日付プレスリリースより)

-Schaefflerは、eモビリティにおけるニードルローラーベアリングの重要性について発表した。ニードルローラーベアリングは多くの電動トランスミッションの機能に不可欠で、ニードルローラーおよびケージASSYは、その断面高がニードルローラーの直径にのみ対応するため、サイズを最小限に抑えてベアリングの配置を容易にする。さらに他のベアリングと比較して高い負荷容量を有し、安価であることも特徴。同社のKZKニードルローラーベアリング(クランクピンケージ)は、同軸設計のeアクスルなどに使用されている。(2020年12月4日付プレスリリースより)
 

研究開発拠点

-Schaeffler は中華圏内において、上海安亭にR&Dセンターを1ヶ所保有。

-Schaefflerは、上海でホイールドライブ事業のグローバル本社およびR&Dセンターの営業を開始したと発表した。今回運用を開始したこのグローバル本社とR&Dセンターは、Schaeffler の世界のホイールドライブ事業ネットワークと連携すると同時に、Schaefflerグループおよび同グループの大中華地区における既存のR&Dリソースと設備を利用してホイールドライブ製品の開発を更に推進し、市場の需要に素早く対応する。(2021年3月22日付プレスリリースより)