Continental Group (China) 2017年12月期の動向

最近の動向

-2017年5月、大陸馬碑輪胎(中国)有限公司 [Continental Tires (China) Co., Ltd.] は傘下の「将軍輪胎 [General Tire]」が中国市場に進出すると発表。SUV、セダンに適したGrabberとAltimaxの2シリーズ、6種類の製品を発売する。(2017年5月9日付け各種リリースより)

新工場

-2017年12月、Continentalは天津工場第3期拡張工事が竣工し、運用を開始したと発表。拡張部分の建築面積は工場作業場5,400平方メートル、オフィス1,300平方メートル、倉庫9,000平方メートルを含む約25,000平方メートル。新しい生産ラインではトランスミッション及び車体の安全性、機能性プラスチック部品を生産するほか、トランスミッションコントロールユニット、タイヤ圧監視システム、車体コントロールユニット、サンルーフコントロールユニットなどの生産を増強する。高度に統合されたEMR3パワートレインも新工場で生産し、中国EV市場のニーズに対応する。(2017年12月6日付けリリースより)

- 2017年11月、Continentalは、欧州以外では初となるRAAXターボチャージャー生産ラインが上海嘉定区に完成したと発表。この製品はContinentalが開発し、2016年にまず欧州で生産され、VW傘下のAudi「A3」に搭載されているEA888 Gen.3Bエンジンプラットフォームに採用されている。中国市場ではまずVW途昂(Teramont)の2.0Lターボガソリンエンジンに搭載し、続いてVW途観(Tiguan)とその他の大排気量モデルに搭載する計画。Continental上海嘉定区工場は約1,600名の人員を擁し、ABSシステムを含む多くの生産ラインを備えている。ターボチャージャー生産施設の敷地面積は現在2,000平方メートルだが、来年にはこれを拡張する計画である。この新工場への投資額は数千万ユーロに達している。来年メキシコの工場が完成すれば、Continentalは欧州、中国、北米の三市場をカバーする能力を有することになる。(2017年11月23日付各種リリースより)

-2017年10月、Continentalは大陸汽車車身電子系統(蕪湖)有限公司[Continental Automotive Body Electronics System (Wuhu) Co., Ltd.]の蕪湖竜山工場拡張工事が終わり、運用を開始したと発表。この拡張工事の投資金額は約60百万元。工場4,500平方メートル、オフィス700平方メートルを含む7,200平方メートルが拡張された。2019年までにインストメーターとマンマシンインターフェースユニットの表皮材貼付生産ライン13本を設置し、インストルメントクラスター、ヘッドアップディスプレイ、ディスプレイソリューション、コントロールパネル、フルサイズ液晶ディスプレイメーターなどの生産に用いる。蕪湖竜山工場は2014年に稼働を開始した。蕪湖経済技術開発区に位置する。敷地面積は12万平方メートル。製品は現在中国20地区の72の顧客に提供するとともに、世界8か国、9社に輸出している。従業員は1,650名。(2017年10月27日付けプレスリリースより)


-2017年5月、Continental と華域汽車系統股份有限公司が折半出資して設立した合弁会社「華域大陸汽車制動系統(重慶)有限公司 [Huayu Continental Brake Systems (Chongqing) Co., Ltd.]」は、正式に稼働を開始した。 合弁会社の所在地は重慶市両江新区魚復工業区 (Chongqing Liang Jiang New Area Yufu Industrial Zone)。敷地面積は8万平方メートル超。投資額は600百万元超。ブレーキキャリパー、バキュームブースター、電動パーキングブレーキ等の自動車ブレーキ部品を生産する。(2017年5月18日付け各種リリースより)

-2017年3月、Continental Group 傘下の大陸馬牌輪胎[Continental Tires]が約2.5億ユーロを投じて実施した合肥工場[Hefei Plant]第3期拡張工事が完成し、正式に生産を開始した。合肥工場の年産量は2019年までに現在の8百万本から14百万本まで引き上げられる。合肥工場は2011年に生産を開始。敷地面積は340,000平方メートル、累計投資額は5.7億ユーロに達する。中国市場向けに中高級乗用車の新車装着用タイヤ及び補修用タイヤを生産している。(2017年3月28日付けプレスリリースより)

受注

-2017年5月、Continentalは蔚来汽車(NIO、旧称NextEV)とベルリンで戦略的提携枠組み合意書を締結。両社はEV、インテリジェント交通システム、自動運転などの分野で緊密に連携する。両社はNIOの新型車プラットフォームで業務展開する計画で、その第一歩としてContinentalはNIOの電動SUV ES8にエアサスペンションシステム、タイヤを供給する。(2017年5月31日付けプレスリリースより)

-2017年5月、Continentalは長城汽車の7速ダブルクラッチトランスミッションにセンサーコントロールユニット、トランスミッションコントロールユニットから応用ソフトウェアおよび先進的システムソリューションまでを提供すると発表。このトランスミッションは長城汽車が中国で初めて自主開発した7DCTで、現在長城汽車の高級ブランド「WEY」に搭載されている。(2017年5月23日付けプレスリリースより)

-Continental Groupは上海汽車栄威 (Roewe) 「RX5」 向けに7インチカラーディスプレイクラスターを開発した。2016年9月より栄威 (Roewe) 「RX5」 に装備されている。大陸汽車車身電子系統 (蕪湖) 有限公司 [Continental Automotive Body Electronics System (Wuhu) Co., Ltd.] が開発した。Continentalにとって初めて現地で開発された大型ディスプレイインストパネルである。解像度800X480、高コントラストのフルカラー液晶ディスプレイを採用している。また上海汽車とアリババが開発したインテリジェントネットワークを介して、このインストパネルはマルチメディアシステムとつながり、スマホ、センターコンソール、インストパネルの3つのディスプレイを連動させることが可能である。同時にこの7インチカラーインストパネルは一体型のデザインを採用し、フィジカルインジケーターとバーチャルディスプレイの自然な融合を可能にしている。(2017年1月11日付けプレスリリースより)

インテリジェントカー分野での戦略的提携

-2017年12月、Continentalは華為 (Huawei)と中国・上海でセルラーV2X(車車間・路車間通信)技術の実証実験を行ったと発表。実験の結果、車車間直接通信の平均的な反応時間は11ミリ秒だった。HuaweiのC-V2Xプロトタイプを用いて、車両と車両、車両とインフラ施設、その他の道路使用者との間で相互通信を行った。Continentalは引き続きこの技術の研究開発を深化させ、早期にコネクテッドカーへの搭載を実現させたいとしている。 (2017年12月18日付プレスリリースより)

-2017年10月、Continentalは中国聯通[China Unicom]の子会社聯通智網科技有限公司[China Unicom Network Technology Co., Ltd.]と合弁会社「聯陸智能交通科技(上海)有限公司[Unicom Continental Intelligent Transportation Technology (Shanghai) Co., Ltd.] を設立したと発表。合弁会社の登録資本金は40百万元。持ち株比率は各50%。世界レベルのITS(Intelligent Transportation System)プラットフォームを打ち立て、中国市場にモビリティサービスを提供する。ContinentalとChina Unicomは2011年に早くも提携関係を結んでおり、2017年4月には戦略的提携契約書に調印し、モビリティサービスの合弁会社設立を計画していた。(2017年10月20日付け各種リリースより)

- 2017年5月、Continentalは、百度(Baidu)と戦略的提携の合意書を結んだ。両社は自動運転、コネクテッドカー、インテリジェントモビリティなどの分野で提携する。先進運転支援システム (ADAS) 、自動運転用センサーシステム及びソフトウェア応用などで協業し、人工知能、サイバーセキュリティ、コネクテッドカー技術、道路試験、自動運転時のデータ収集と分析など、百度のApolloプラットフォームを活用する。(2017年5月31日付けプレスリリースより)

開発体制

-2017年12月現在、中国に17の研究開発センターを保有。エンジニア数は2,400名以上。2010年から2017年までに、3,602件の特許申請を行った。そのうち、2,269件の特許を取得した。

-2017年6月、Continentalは重慶研究開発センター建設の鍬入れ式を行った。このセンターは自動車エレクトロニクス製品の応用、新エネルギー車及び工業分野の製品とソリューションの開発に注力するものとし、エレクトロニクス設計、機械設計、システム要求開発、ソフトウェア開発及び相応のシステムと製品測定試験などの能力を備える計画である。投資金額は2.8億元。第1期建設の敷地面積は15,000平方メートル。2018年末に運用を開始する予定。2020年までにエンジニアを400名雇用し、2025年には1,000名まで増やす計画である。(2017年6月9日付けプレスリリースより)

研究開発拠点

研究開発センター 所在地 業務内容
大陸集団投資(上海)有限公司
[Continental Automotive Holding Co., Ltd.]
上海 2006年設立。
コンチネンタルの中国本部と研究開発センターの機能を持つ。
大陸汽車嘉定研発中心
[Jiading R&D Center of Continental Automotive Group]
上海 2007年設立。
電子制御ブレーキシステム、油圧ブレーキシステム、エンジンシステムの研究開発。
大陸泰密克汽車系統(上海)有限公司
[Continental Automotive Systems (Shanghai) Co., Ltd.]
上海 2001年設立。
電子制御ブレーキシステム、ボディ・安全の研究開発。
南京軟件研発中心
[Nanjing Software R&D Center]
江蘇省
南京市
2011年設立。
自動車IDインストルメント、ミドル・ハイエンド車インストルメント部品の嵌め込み式ソフトウェアの開発。
大陸集団黒河冬季試験中心
[Continental Heihe Winter Test Center]
黒竜江省
黒河市
2012年設立。
電子制御ブレーキシステムの冬季試験。
康迪泰克常熟研発中心
[ContiTech Changshu R&D Center]
江蘇省
常熟市
2013年設立。
振動コントロール部品の開発。
大陸輪胎(中国)有限公司合肥研発中心
[Hefei R&D center of Continental Tire (China)]
安徽省
合肥市
2015年設立。
タイヤの開発、試験。
大陸塩城試験センター
[Continental Yancheng Test Center Yancheng]
江蘇省
塩城市
2016年設立。電子ブレーキシステム、油圧ブレーキシステム、先進運転支援システム (ADAS)、タイヤなど、安全製品およびシステムの試験・評価。
大陸汽車研発(重慶)有限公司
[Continental Automotive R&D (Chongqing) Co., Ltd.]
重慶市 2017年6月、第1期工程の鍬入れ式が行われた。自動車エレクトロニクス製品の応用、新エネルギー車及び工業分野の製品とソリューションの開発に注力するものとして、2018年末に運用を開始する予定。



新製品

-2017年3月、Continentalは天津で、AセグメントからCセグメントまでのマイクロハイブリッド車用12ボルトデュアルバッテリーマネージメントソリューション (DBM) の生産を開始した。DBMをリチウム電池に組み合わせることにより、WLTC (Worldwide Harmonized Light Duty Driving Test Cycle) モード、スタートストップ機能付き条件で、従来のマイクロハイブリッド車に比べ燃費を4%向上させることができた。(2017年5月26日付け各種リリースより)