Sensata Technologies, Inc. 2014年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万ドル)
  2014年
12月期
2013年
12月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 2,409.8 1,980.7 21.7 -
営業利益 371.6 363.5 2.2 -
部門別売上高
センサー 1,755.9 1,358.2 29.3 1)
制御 653.9 622.5 5.0 2)

要因
1) センサー事業 (Sensors business)
-2014年12月期の売上高は、前年比29.3%増の1,755.9百万ドルで、全社売上高の73%を占める。Schraderを買収したことで、特にタイヤ空気圧監視システム (TPMS) を中心に、既存ポートフォリオにおける低圧圧力センサー事業が拡大。センサー事業の売上高は従来、中圧・高圧圧力センサーの売り上げが大半を占めていた。

2) 制御事業 (Control business)
-2014年12月期の売上高は、前年比5.0%増の653.9百万ドルで、全社売上高の27%を占める。

-新興国市場・先進国市場のどちらにおいてもグローバル化を進めている。納入先には多国籍メーカーだけでなく、中国、インド、東欧、トルコなどの地場系メーカーも含まれる。中国市場は同社製品への需要が高いため、引き続き優先する。Sensataは生産コストの低い地域におけるコスト管理と生産性向上に注力していく方針。

企業買収

-タイヤ空気圧モニタリングシステム (TPMS) の開発・生産会社Schrader Internationalを買収したと発表。買収金額は10億ドル。Schraderは米国コロラド州を本拠とし、北米・欧州・アジアのTPMS市場で50%以上のシェアを有している。(2014年10月6日付プレスリリースより)

-電磁位置検出センサーメーカー DeltaTech Controlsを190百万ドルで買収。Sensataの大型オフロード車 (HVOR) 事業に組み込まれた。(2014年8月4日付プレスリリースより)

-米国ミシガン州を本拠とするセンサーメーカー Wabash Technologiesを60百万ドルで買収したと発表。Wabash Technologiesは、ロータリーおよびリニアの位置センサー、スピードセンサー、エンジンタイミングセンサーなどさまざまなセンサーの設計および開発を行っている。(2014年1月3日付プレスリリースより)

受賞

-2014年3月、中国子会社Sensata Shanghaiが長城汽車より「Supplier Excellence Award」を受賞。

-2013年12月、中国子会社Sensata ChangzhouがGMより「Supplier Quality Excellence Award」を受賞。

開発動向

研究開発費

(単位:百万ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 82.2 58.0 52.1

特許

-2014年12月末時点の特許数は、Schrader買収に伴う増加分を除くと、過去5年間に米国で182件、米国以外で213件取得済み。このほか米国で43件、米国以外で172件申請中。Schrader買収に伴う増加分は、特許取得済みが米国で64件、米国以外で107件、申請中が米国で5件、米国以外で43件。これら特許の有効期限終了は2015-2030年。

製品開発

センサー個別型シリンダー圧力センサー
-シリンダー内圧センサー (CPS) の最新バージョンとして、CPSを小型化したセンサー個別型シリンダー圧力センサー (CPOS) を発表。CPSはグロープラグに統合する必要があるのに対し、CPOSは既存のグロープラグから独立して設置できる。これにより、自動車メーカーはより耐久性のあるグロープラグの使用が可能になる。CPOSを使用することで、2%の燃費向上と30%の窒素酸化物 (NOx) 排出低減を実現するという。Daimlerは、すでに大部分のディーゼルエンジンにCPOSを採用し、量産モデルに搭載している。(2013年4月26日付プレスリリースより)

差圧センサー
-ディーゼルエンジンの排出ガスを制御する第2世代の差圧センサー (DPS) を開発したと発表。このDPSは、排ガス粒子フィルターシステムの上流側と下流側の圧力差を測定するもの。圧力差が一定レベルを超えると、フィルターの詰まりを防ぐためにフィルター再生を行う。使用する検知エレメントを1つにしたことで、複数の検知エレメントを用いるより正確な測定が可能になった。-40℃~140℃の範囲でも高い精度を維持するという。(2013年3月7日付プレスリリースより)

設備投資

設備投資額

(単位:百万ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
センサー 95.5 38.4 36.1
制御 13.8 20.7 8.4
全社・その他 34.8 23.7 10.3
合計 144.2 82.8 54.8

-2014年12月期、主に生産能力増強および統合業務システムの更新を実施。

設備投資額の見通し

-2015年12月期の設備投資額は、175-200百万ドルを計画。