Hyundai Hysco Co., Ltd. [現代ハイスコ (株)] 2013年12月期までの動向

ハイライト

近年のハイライト

業績 (連結)

(単位:百万ウォン)
2013年
12月期
2012年
12月期
増減率 (%) 備考
売上高 4,046,137 8,405,082 (51.9) 部門別売上高 (構成比)
-鋼管:1,263,179百万ウォン (31.2%)
-軽量化:101,731百万ウォン (2.5%)
-海外:2,681,227百万ウォン (66.3%)
営業利益 161,040 434,873 (63.0) -
当期純利益 1,608,764 260,154 518.4 -

事業再編

-2013年10月、現代自動車グループの鉄鋼メーカー現代製鉄は、同社の冷延鋼板製造・販売事業を吸収合併すると発表した。これにより現代製鉄は、現代ハイスコが韓国で運営する唐津 (Dangjin) 工場および順天 (Suncheon) 工場を取得し、冷延鋼板までを生産する一貫製鉄所としての役割を果たす。一方の現代ハイスコは、車体軽量化事業や現代・起亜自動車の海外工場向けスチールサービスセンター事業を担うことになる。なお、合併日は2013年12月31日を予定している。(2013年10月17日付プレスリリースより)

会社設立

<トルコ>
-新会社Hyundai Hysco TR OTOMOTIV CELIK URUNLERI SAN. ve TIC A.Sを設立し、自動車専用コイルセンターを建設している。投資額は28百万米ドルで、2013年6月の完成を予定している。生産能力は20万台分。(2013年1月28日付プレスリリースより)

<ブラジル>
-2011年3月、ブラジルにHysco Steel Industry and Trade Brazil LLCを設立。2011年07月に工場建設を開始した。

<インド>
-2011年5月、住友鋼管 (株) および住友商事 (株) との合弁で、タミルナドゥ州チェンナイにAutomotive Steel Pipe India Private Ltd.を設立すると発表。2012年末より自動車用鋼管を製造し、現代自動車や日系メーカー、欧米系メーカーに供給する計画。総投資額は約20億ルピー (約36億円) で、生産能力は月4,000トンを見込んでいる。なお、合弁会社の資本金は約4億ルピー (約7億円)。Hysco Steel India Private Ltd.が55%、SPT&SC Investment Co., Ltd.が45.0%を出資する。SPT&SC Investmentは住友鋼管 (株) および住友商事 (株) による合弁会社。(2011年5月27日付プレスリリースより)

生産関連

-2013年5月より、忠清南道の唐津 (Dangjin) 第2冷延工場において本格生産を開始した。自動車用冷延鋼板の専用工場で、生産能力は年間150万トン。(2013年6月3日付プレスリリースより)

-2012年1月、蔚山 (Ulsan) 工場においてエコライニングおよびホットスタンピング設備の竣工式を開催した。(2012年2月7日付プレスリリースより)

-2012年1月、順天 (Suncheon) 工場のNo.2 CGL設備が完成し、本格生産に突入したと発表。今回の増設により順天工場は、既存の生産能力47万トンと合わせて、77万トンの亜鉛めっき鋼板の生産能力を確保する。(2012年1月27日付プレスリリースより)

-2011年5月、唐津 (Dangjin) 工場において冷延製品の累計生産量1,000万トンを達成した。(2011年5月27日付プレスリリースより)

事業計画

-2013年12月、現代製鉄による同社冷延鋼板事業の吸収合併後の売上計画について発表した。2020年12月期に全社売上高8.6兆ウォン達成を目指し、その内訳を鋼管事業1.6兆ウォン、車両部品事業 (車体軽量化、燃料電池等) 2.2兆ウォン、海外スチールサービスセンター事業4.8兆ウォンとするもの。なお、現代ハイスコの2012年12月期の売上高は8.4兆ウォン。このうち冷延鋼板事業が5.4兆ウォン、鋼管事業が1.4兆ウォンとなっている。(2013年12月4日プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

(2013年12月31日現在)
拠点 所在地 所属
人数
主要業務
蔚山 (Ulsan) 研究所
軽量化研究チーム
蔚山 (Ulsan) 広域市 10 鋼管関連の新技術研究および開発
義王 (Uiwang) 研究所
環境エネルギー研究チーム
京畿道
義王 (Uiwang) 市
33 燃料電池等の新成長事業開発
合計 43 -

研究開発費 (単独)

(単位:百万ウォン)
  2013年12月期 2012年12月期 2011年12月期
金額 10,723 15,422 15.268
対売上高比率 0.8% 0.2% 0.2%

研究開発活動

-2013年8月、バンパーのスチール製バックビームを現代自動車と共同開発したと発表。ホットスタンプ加工法を採用し、既存のガラスマット強化熱可塑性樹脂を使用したバックビームに比べて強度を約1.2倍強化するとともに、重量を40%軽量化した。(2013年8月13日付プレスリリースより)

-2011年、蔚山 (Ulsan) 研究所で現代自動車 「Sonata」後継モデル用エンジンマウントの試作品開発を完了した。

-義王 (Uiwang) 研究所において燃料電池用金属セパレータを開発中。現代自動車が2012年末から少量量産を計画している燃料電池車向け。

設備投資

設備投資計画

(単位:百万ウォン)
事業部門 2014年~
投資予定額
投資目的
軽量化 103,400 生産能力拡大
海外法人 26,915 海外供給量の拡大
合計 130,315 -

国内投資

<唐津 (Dangjin) 工場>
-2013年1月、忠清南道の唐津 (Dangjin) 郡において第2冷延工場が完成した。現在試運転中で、2013年5月より本格生産を開始する計画。総投資額は9,220億ウォンで、2012年末までに6,613億ウォンの投資を行った。(2013年1月28日付プレスリリースより)

-2011年10月、No.2 CGL (連続溶融亜鉛めっき設備) の増設工事を完了し、本格生産に突入した。投資額は1,063億ウォンで、生産能力は年間25万トン。

-2011年9月、第2冷延工場の着工式を開催した。2013年5月に完成の予定。第2工場の生産能力は年間150万トンで、稼働後は冷延製品の生産能力が600万トンに達する。投資額は9,220億ウォン。(2011年9月23日付プレスリリースより)

<順天 (Suncheon) 工場>
-2012年1月、No.2 CGL (連続溶融亜鉛めっき設備) の増設工事を完了し、本格生産に突入した。投資額は1,260億ウォンで、生産能力は年間30万トン。

<蔚山 (Ulsan) 工場>
-ホットスタンピング3号機、4号機の増設を行う。投資期間は3号機が2011年10月から12月まで、4号機が2012年10月から12月まで。投資総額は約150億ウォンの見込み。この投資により、本工場における軽量化自動車部品の生産能力は年間250万個に拡大する。

海外投資

<トルコ>
-2013年8月、トルコ子会社Hyundai Hysco TR OTOMOTIV CELIK URUNLERI SAN. ve TIC A.Sは、2013年6月にコイルセンターが完成したと発表。同拠点から現代自動車のトルコ工場に鋼板を供給する。生産能力は年間20万台分。(2013年8月14日付プレスリリースより)

<中国>
-中国子会社の蘇州現代海斯克鋼材有限公司[Suzhou Hyundai Hysco Steel Process co., Ltd.]の工場が完成し、2013年5月より自動車用鋼板などの生産を開始した。生産能力は年間約15万トン。同子会社は2012年8月に設立され、江蘇省張家港(Zhangjiagang)市に拠点を置く。出資比率は現代ハイスコが80.0%、LG International Corporationが10%、Daesung Steeel Co., Ltd.が10%となっている。(2013年8月14日付プレスリリースより)

<ブラジル>
-サンパウロ州ピラシカバに鋼板工場を設立する。投資期間は2011年7月から2012年5月まで。投資額は32百万米ドルの見込み。年間15万台の自動車に鋼板を供給する計画。

<インド>
-2013年7月、インドのAutomotive Steel Pipe India Pvt. Ltd. (ASPI) において工場竣工式を開催した。ASPIは自動車用鋼管製品を生産し、現代自動車のインド工場および現地自動車メーカーに供給する計画。生産能力は年間5万トン。なお、ASPIは現代モービスと住友鋼管株式会社による合弁会社。(2013年8月2日付プレスリリースより)

-2011年5月、住友鋼管 (株)および住友商事 (株)との合弁で、タミルナドゥ州チェンナイにAutomotive Steel Pipe India Private Ltd.を設立すると発表。2012年末より自動車用鋼管を製造し、現代自動車や日系メーカー、欧米系メーカーに供給する計画。総投資額は約20億ルピー (約36億円) で、生産能力は月4,000トンを見込んでいる。