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(株) ヨロズ 2016年3月期の動向

新中期経営計画 「Yorozu Spiral-up Plan 2017」

-2015年3月、新中期経営計画 「Yorozu Spiral-up Plan 2017」 (計画年度：2015～2017年度) を策定。10年後の2024年度のあるべき姿として、サスペンションを一体システムとして性能開発から量産まで行う「サスペンションシステムメーカー」へと成長する。連結売上高を3,000億円と倍増させ、営業利益率を7%以上に引き上げる。その実現に向けた通過点として2017年度の業績目標を以下のように設定。

-新中期経営計画 「Yorozu Spiral-up Plan 2017」 の達成に向けた事業領域の3本柱
1) 製品力・開発力の更なる強化

• サスペンションシステム開発技術の構築：フロントサスペンション、リアサスペンションなどのモジュール開発力の構築
• 超軽量・高剛性・低価格ニーズへの対応：新素材・新構造・新工法の開発
• 開発シミュレーション技術の向上：バーチャル開発の推進
• YPW （ヨロズ生産方式）の革新：ダントツ品質と革新的原価低減
  
  

2) 世界の主要自動車メーカーへの販路拡大

• 日系OEMからの更なる受注拡大
• 欧米OEMへの販路拡大と新興国地場メーカーへのアプローチ：欧州事務所の設立 (2015年8月設立)
  
• グローバル供給体制の更なる強化：アライアンスを含めた供給拠点の検討、中国第3生産拠点の検討、米国第2生産拠点 (YAA) の設立 (2015年10月設立)
  

3) 多様性を尊重したグローバルマネジメントの強化

• ダイバーシティを尊重した採用と登用：将来の業容を見据えた人財確保と登用 - 産学協同
• グローバル規模での人財交流と育成：キャリアプランに基づく教育計画の充実
• 機能別マトリックス組織の更なる強化：3Dマトリックス組織によるグローバルコミュニケーションの強化

海外動向

<ブラジル>
-2015年8月、ヨロズと米国三井物産は、ブラジルのリオデジャネイロ州Resende市でYorozu Automotiva do Brasil (YAB) の開所式を実施した。YABは乗用車用サスペンション部品の製造・販売を行う。同社の新工場は日産のResende工場に隣接して建設された。(2015年8月11日付プレスリリースより)

受注

-2016年3月期の主な新規受注

受賞

-2016年3月期の主な受賞案件

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

研究開発拠点

-中期経営計画における、製品力・開発力の更なる強化に向けて、開発中枢である「YOROZUグローバルテクニカルセンター (YGTC) 」(栃木県小山市) にて、新製品開発活動を推進。

YPW （ヨロズ生産方式）の革新：ダントツ品質と革新的原価低減

• 革新的な「組立自働化ライン」の採用
• 圧入ライン、塗装ラインの自働化
• 大型サーボプレス機の導入によるコストダウン
• AGV実用化による場内物流の無人化
• サーボトーチ、インライン溶接チェック機導入による品質の向上

IoTシステムによる自働化、無人化支援

• 本社 (YGTC) 技術部からのメンテナンス指示、プレスRPM変更、溶接条件変更等を遠隔管理する。
• グローバル全拠点での生産状況の見える化
• 製造事務所にて、異常発生時の工場管理者および保全員への瞬時連絡

製品開発

高剛性パイプビーム
-次世代自動車の車両性能向上に貢献する新構造・新工法のリアビームを開発し量産適用を開始。鋼管をプレス成型し、熱処理により強化、引張り強度を素材の約3倍の強度に増強。共通プラットフォームでのグローバル展開を予定。

サスペンションメンバーの軽量化開発
-サスペンションメンバーの構造を見直し、材料にハイテン材を採用することで20%以上の軽量化を図る。次期量産車への適用を予定。

開発シュミレーション技術の向上
-最新の解析システムを開発に取り込むことで開発精度の向上と開発期間の更なる短縮を図る。

-2017年3月期の設備投資額は、25,740百万円を予定。

2016年3月期の主な設備投資

• 日本： 新車展開、ヨロズエンジニアリングセンター (YE) のサーボプレス導入費用として1,769百万円
• 米州： 新車展開、メキシコ (YAGM) での増強投資などで8,220百万円
• アジア： 新車展開、中国 (G-YBM、W-YBM) の増強投資などで5,511百万円

国内投資

-九州生産拠点の生産能力を増強する。総額20億円をかけて大型プレス機2基を新規に導入し、2017年度にプレス能力を3割高める。溶接の能力も順次増強する。九州では主要取引先の日産自動車と日産車体が、円安を背景に輸出向け車両の生産を増やしている。納入先の生産計画などから、工場では今後も高負荷が続くと見て設備投資に踏み切る。同社は東北の金型・設備子会社も大型投資を決めており、国内向け投資が増える。(2016年1月13日付日刊自動車新聞より)

海外投資

-米国アラバマ州に新たに生産拠点を設立すると発表した。新会社 ｢Yorozu Automotive Alabama, Inc. ｣ は、自動車用サスペンション部品および関連部品、農機具部品の製造・販売を行う。資本金70百万ドル (約84億円) で2015年10月中に設立される予定。総投資額は約117百万ドル (140億円)。2020年度までに従業員約300名を雇用し、売上高約112百万ドル (135億円) を目指す。(2015年10月13日付プレスリリースより)