日本プラスト株式会社 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
  2009年
3月期
2008年
3月期
増減率
(%)
要因
売上高 93,263 105,719 (11.7) -円高に伴う北米子会社の為替換算レート差影響や得意先生産台数減等。
営業利益 384 3,283 (88.2) -新車立上げロス等による原価負担増。
経常利益 (449) 2,931 - -
当期純利益 (3,556) 1,993 - -


海外事業
<インドネシア>
-インドネシア子会社のPT. Nihon Plast Indonesiaが新工場を建設。

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<中国>
-中国湖北省武漢市に全額出資による子会社「武漢富拉司特汽車零部件有限公司」を設立すると発表。2008年9月設立予定で、資本金は8億円。自動車用カーテンエアバッグの製造販売を行う。これにより同社グループの中国における製造会社は2社となる。2009年1月に着工、2010年1月に操業開始の予定。(2008年8月22日付プレスリリースより)



2010年3月期業績見通し
  (単位:百万円)
  2009年3月期 2010年3月期 前期比(%)
売上高 93,263 66,000 (29.2)
設備投資額 6,374 3,576 (43.9)


所在地別売上高 (単位:百万円)
  2009年3月期 2010年3月期 前期比(%)
日本 46,406 33,799 (27.2)
北米 35,884 23,025 (35.8)
アジア 10,973 9,176 (16.4)


製品別売上高 (単位:百万円)
  2009年3月期 2010年3月期 前期比(%)
ハンドル 18,215 11,336 (37.8)
エアバッグ 37,375 29,571 (20.9)
樹脂部品 37,604 25,064 (33.3)
その他 69 29 (58.0)


得意先別売上高 (単位:百万円)
  2009年3月期 2010年3月期 前期比(%)
本田グループ 46,477 28,025 (39.7)
日産グループ 43,960 36,158 (17.7)
その他 2,826 1,817 (35.7)

開発動向

研究開発費 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
安全部品部門 867 1,009 964
樹脂部門 862 849 728
合計 1,729 1,859 1,692


研究開発体制

-技術開発部、設計部及び北米子会社Neaton Auto Products Mfg., Inc.の実験室等により推進され、研究開発には全体で162名が従事。


研究開発拠点
事業所名 所在地
テクニカルセンター 静岡県富士宮市
第2テクニカルセンター 静岡県富士宮市
第3テクニカルセンター 静岡県富士市

安全部品部門
-ハンドル製品
1.マグネシウム芯金や低比重ウレタンによる軽量化や、フローティング機構による低ホーン操作荷重などによる高性能化開発に加え、金属調別体エンブレム付エアバッグカバー、高触感ハンドル、高品位木目加飾ハンドル等の高品質化開発を推進。

2.インフレーターガスのクリーン化や、生産に使用するウレタン、塗料、革などからの有機溶剤低減等、環境への影響を極力減らす開発を実施。

-助手席エアバッグモジュール製品
1.切削テア加工によるハードタイプエアバッグを開発しシームレス化への展開を行い、表面加飾要求に対してはウレタンRIM工法を基にした独自NPSS(Nihon Plast Soft Surface)、NPFS(Nihon Plast Foamed Surface)工法を開発、更にソフト感を増す工法検討にも取り組み、 成長分野のエアバッグ一体パネルの品揃えを拡充。

2.加害性低減を狙った独自のバッグ構造、折り構造を開発。

-側突対応エアバッグモジュール製品
1.縫製部のシール技術による車両横転時の長時間圧力保護タイプのカーテンエアバッグの開発や、膝を守るニーエアバッグの開発も推進。

2.製造方法において、カーテンバッグ自動折り機を完成させ、車両に搭載されるすべてのエアバッグの性能向上開発とともに、製造工程の合理化開発も推進。

樹脂部品部門
-外装樹脂製品
1.超簿肉の射出成形によるフェンダープロテクターを開発し大型射出成形への展開を図り、特殊スライド構造金型を使った2色射出成形による柔軟性ラバー一体のカバーカウルトップを開発し、組立工程を無くすことによる品質の安定化を図る。

-内装樹脂製品
1.空調部品類であるベンチレーターのルーバー完全シャット機構、集中拡散切替機構、薄型化などによる品揃えを拡充し、自動組立ベンチなど合理化開発にも取組んでいる。

2.樹脂パネル類に対しては、ソフトな表面触感が得られるクッション層付シートの射出プレス工法、接着工程無しで布貼りピラーが生産できる布インモールド工法等、多彩な加飾技術を開発し低コスト高品質化要望に応え、多部品の組合せによる高機能化設計が要求されるグローボックス、コンソール等を開発。


技術供与(2009年3月現在)
名称 国名 契約内容 契約期間
Neaton Auto Products Mfg., Inc. 米国 自動車用部品の設計、実験、製造、検査技術の供与 2009年1月~
2009年12月


業務提携(2009年3月現在)
名称 国名 契約内容 契約期間
MollerGroup GmbH & Co.KG ドイツ 自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に
関する業務の提携
2009年1月~
2009年12月
カルソニックカンセイ 日本 自動車の内外装樹脂部品の開発、設計、生産に
関する業務の提携
2008年9月~
2009年9月

設備投資

設備投資額 (単位:百万円)
  2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
安全部品部門 3,610 4,529 3,193
樹脂部門 2,764 3,740 3,871
その他事業 0 10 24
合計 6,374 8,280 7,088

-モデルチェンジに対応した金型投資を中心に実施。

-安全部品部門においては、モデルチェンジ及び受注確保のための設備投資等を実施。

-樹脂部品部門においては、モデルチェンジに対応した金型投資等を実施。


海外投資
<インドネシア>
-インドネシア子会社のPT. Nihon Plast Indonesiaが新工場を建設すると発表。エアバッグモジュールの構成部品である 「バッグ」 の内製化を進めるため、現有敷地内にバッグを裁断・縫製する新工場を開設。これにより、エアバッグ生産技術の強化、コスト競争力の強化、グローバル受注拡大を図る。新工場は2010年4月から生産開始の予定。投資額は約9億円。(2008年6月25日付プレスリリースより)


重要な設備の新設
事業所名
所在地 設備内容 投資予定額
(百万円)
着手
年月
完了予定
年月
富士工場1地区 静岡県
富士宮市
ハンドル・エアバッグの
生産設備
464 2009年
4月
2010年
3月
富士工場2地区 静岡県
富士宮市
エアバッグ生産設備 245 2009年
4月
2010年
3月
伊勢崎工場 群馬県
伊勢崎市
樹脂部品の生産設備 742 2009年
4月
2010年
3月
九州工場 福岡県
築上郡
ハンドル・エアバッグ及び
樹脂部品の生産設備
199 2009年
4月
2010年
3月
テクニカルセンター 静岡県
富士宮市
ハンドル・エアバッグ及び
樹脂部品の試験研究用設備
48 2009年
4月
2010年
3月
中山富拉司特工業有限公司
(Zhongshan Plast Industry Co., Ltd.)
中国
広東省
ハンドル及び樹脂部品の
生産設備
830 2009年
1月
2009年
12月
P.T. Nihon Plast Indonesia インドネシア
ジャカルタ
ハンドル・エアバッグの
生産設備
462 2009年
1月
2009年
12月