株式会社ニチリン 2008年度の動向

ハイライト

業績
(単位:百万円) 2008年度 2007年度 増減率(%) 要因
売上高 38,327 44,026 (12.9) -国内では、東南アジアを主体とした海外拠点への輸出の伸びにより、10月までの売上高は、概ね堅調に推移。しかし、それ以降、主要メーカーからの受注が大幅に落ち込んだことにより、売上高は減少。利益面では、金属、ゴムなどの原材料価格の高騰および売上高の減少により、営業損失となった。
-北米の売上高は、10月以降、主要メーカーの大幅な生産調整により大きく減少したが、利益面は、主要拠点において従前より取組んでいる業容改善が功を奏し、増益。
-中国は、現地日系メーカーの好調に支えられ、売上高、利益とも伸長。
-その他の地域(欧州)も、大手メーカーの減産の影響から売上高は減少したが、利益は確保。
営業利益 919 1,565 (41.3)
経常利益 942 1,784 (47.2)
当期純利益 357 1,031 (65.4)


海外事業
<ベトナム>
-2008年6月、ベトナム・ハノイ市近郊に自動車用ゴムホース製造販売子会社をに設立。

開発動向

研究開発費
(単位:百万円) 2008年度 2007年度 2006年度
合計 1,009 1,005 994


技術供与(2008年12月現在)
供与先 国名 契約内容 契約期間
和承R&A 韓国 自動車用エアコンディショニングホース製造に関する技術 2007年2月24日
~2010年2月23日
(3年毎自動更新)
自動車用ブレーキホース製造に関する技術 2007年3月5日
~2010年3月4日
自動車用パワーステアリングホース製造に関する技術 2007年10月28日
~2010年3月4日
PT. Mitra Metal Perkasa インドネシア 自動車用ブレーキホース組立に関する技術 2008年10月26日
~2009年10月25日


新製品開発
自動車用ホース
-制動性、高耐久性などの機能を強化したブレーキホース、横滑り防止装置用ホースなど、自動車の安全性を高めるホースを開発中。

カーエアコンホース
-地球環境への影響が大きいフロン系冷媒に代わる二酸化炭素(CO2)冷媒に対応する配管用ホース(EF-Tube)は、複数の自動車メーカーの燃料電池車両用に採用され、また、国内外のエアコンシステムメーカーへもに多数の試作品を納入。このEF-Tubeの内部流体が透過しない構造、高い柔軟性を持つ構造の特徴を生かして、他分野へも展開中。

設備投資

設備投資額
(単位:百万円) 2008年12月 2007年12月 2006年12月
日本 930 695 1,170
北米 85 225 455
アジア 122 N.A. N.A.
その他 5 N.A. N.A.
合計 1,142 971 1,757


海外投資
<ベトナム>
-ベトナム・ハノイ市近郊に自動車用ゴムホース製造販売子会社を2008年6月に設立すると発表。新工場は2009年7月から稼働し、11年度の売上高は1100万ドル(約11億円)を見込む。ベトナムへの進出は二輪、四輪の日本メーカーによる現地での生産拡大への対応と、現在、姫路工場で集中生産しているブレーキホースを分散生産するのが目的。同社のアジア地区生産拠点としては、中国・上海と合弁で展開しているタイ、マレーシアに続くものとなる。(2008年4月3日付日刊自動車新聞より)


設備の新設計画
会社名 所在地 設備の内容 投資
予定額
(百万円)
着工
年月
完了予定
年月
ニチリンベトナムカンパニーリミテッド ベトナム
バクザン省
自動車用ホース設備他 480 2008年
9月
2009年
7月