日立化成 (株) 2019年3月期の動向

業績

(単位:百万円)
  2019年
3月期
2018年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上収益 681,025 669,234 1.8 -半導体回路平坦化用研磨材料、リチウムイオン電池用カーボン負極材等の需要増やM&Aにより増収。
営業利益 36,353 46,219 (21.3) -環境対応車向けリチウムイオン電池用カーボン負極材の物量増等の増益要因がある一方、M&Aによる固定費の増加等により減益。
税引前当期利益 40,500 48,941 (17.2) -
当期利益 29,451 37,121 (20.7) -
親会社株主に帰属する当期利益 28,723 36,324 (20.9) -

 

合弁事業

-新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) と日立パワーソリューションズ、日本ガイシと、ドイツのニーダーザクセン州・ファーレル市で大規模ハイブリッド蓄電池システムを完成させ、実証運転を開始すると発表した。リチウムイオン電池とナトリウム硫黄電池の2種類の蓄電池で構成し、高出力、大容量で充・放電が可能なシステムとする。電力の需給バランス調整をより経済的に実現し、再生可能エネルギーの大量導入が進む電力系統の安定化を目指す。システムは、高出力な充・放電が可能な日立化成のリチウムイオン電池と、大容量で長時間の充・放電が可能な日本ガイシのナトリウム硫黄電池の2種類の電池に加え、日立パワーソリューションズの系統情報制御システムを用いて構築。大規模ハイブリッド蓄電池システムが電力安定化に有効なことを検証する。実証事業は20年2月まで行う。 (2018年11月7日付日刊自動車新聞より)

-2018年6月4日、化学品ベンチャーの米シラトロニクス (ウイスコンシン州) が特許を保有するリチウムイオン電池 (LiB) の電解液用材料の製造・販売・使用に関するライセンスを取得したと発表した。シリコンを原料とした有機化合物「オルガノシリコン化合物」で、電解液に添加すると電池の長寿命化、高温での貯蔵安定性の改善につながるという。電気自動車 (EV) 用電池の性能向上に取り組む電解液メーカーに提案して3年以内の受注獲得を目指す。(2018年6月5日付日刊自動車新聞より)

 

買収

-子会社であるThai Storage Battery (BAT-3K) は、全額出資子会社のPower Plas (PP)3K Products (3KP) の全事業買収を取締役会が承認し、タイ証券取引所に書面を提出したと発表した。プラスチック顆粒の生産・流通を手掛けるPP100百万バーツ、自動車用バッテリーの流通を手掛ける3KP600百万バーツで取得する。(2018103日付 Bangkok Postより)

 

研究開発費

(単位:百万円)
  2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全社 32,600 30,800 28,200
-機能材料 21,800 21,300 20,100
-先端部品・システム 10,800 9,500 8,100

技術供与契約

(2019年3月31日現在)
契約会社名 相手方の名称 契約内容 契約期間
同社 Hung-A Forming Co., Ltd.
(韓国)
インナーパネルを除くバックドアモジュールに関する技術実施許諾 2013年3月11日 -
2029年9月30日
(その後は1年ごとの自動更新)

 

設備投資額

(単位:百万円)
  2019年3月期 2018年3月期 2017年3月期
全体 52,500 42,600 39,900
-機能材料 20,500 16,800 22,100
-先端部品・システム 32,000 25,800 17,800

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)