豊田合成 (株) 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 495,002 546,380 (9.4) 1)
営業利益 26,202 15,833 65.5 -
経常利益 26,574 12,155 118.6 -
純利益 14,255 3,951 260.8 -
自動車部品事業
売上高 454,373 518,048 (12.3) 2)
営業利益 21,172 14,757 43.5 -

要因
1)
<日本>
-トヨタをはじめとする主要顧客の生産台数の減少に伴い、前年に比べ7.4%減の3,191億円。

<北米>
-主要顧客の生産台数に回復が見られたものの、連結子会社の減少および円高による為替換算の影響により、前年に比べ0.5%減の1,021億円。

<豪亜>
-主要市場であるタイ拠点の主要顧客の生産台数縮小や円高による為替換算の影響により、前年に比べ13.4%減の996億円。

<その他>
-主要顧客の大幅な生産台数の減少の影響により、前年に比べ41.2%減の165億円。

2)
-自動車生産台数が前年同期に比べ大幅に落ち込んだ影響により減少。

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

2011年3月期の見通し

(単位:億円)
  2011年3月期 2010年3月期 増減
売上高 5,000 4,950 50
-自動車部品事業 4,450 4,543 (93)
営業利益 270 262 8
経常利益 250 265 (15)
当期純利益 150 142 8
研究開発費 260 260 0
設備投資額 510 343 167

自動車部品事業の部門別売上高

(単位:億円)
  2011年3月期 2010年3月期 増減
内外装部品 1,510 1,557 (47)
ボディシーリング製品 830 766 64
機能部品 790 780 10
セーフティシステム 1,320 1,439 (119)
合計 4,450 4,543 (93)

地域別売上高

(単位:億円)
  2011年3月期 2010年3月期 増減
日本 3,200 3,191 9
北米 920 1,021 (101)
豪亜 1,100 996 104
その他 180 165 15

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
自動車部品事業 23,000 21,300 22,300
非自動車部品事業 3,000 3,400 3,600
26,000 24,700 25,900

研究開発体制

-研究開発センター、生産技術開発センター、各事業部開発部・技術部・生産技術部、技術管理部、材料技術部および海外子会社の豊田合成ノースアメリカ(株)(米国)、豊田合成ヨーロッパ(株)(欧州)が連携し、グローバルな研究開発活動を展開。

研究開発拠点

北島技術センター 愛知県稲沢市
美和技術センター 愛知県あま市

研究開発活動

-後突エアバッグ、LEDを活用した全面液晶メーター向け大型バックライトや立体イルミスカッフプレート、異音低減ヒドゥンTPVガラスラン、圧力損失向上無反射ダクトなどの新製品を開発・量産化。
-樹脂薄肉軽量化を実現したフロントエアロバンパーなどを量産化。
-各種環境規制に対応した材料および製品、生産技術の開発。
-燃料電池自動車用オールコンポジット高圧水素タンクの開発。

バイオプラスチック
-セルロースを使ったバイオプラスチックを、2011年をめどに製品化する。自動車の樹脂部品として一般的な材料であるポリプロピレン(PP)にセルロースを混合し、石油由来原料の使用量を減らす。同じ植物由来原料のポリ乳酸に対しセルロースは食糧と競合しないことや低コスト化が可能といった利点がある。同社は樹脂やゴム製の部品を主力としているがバイオプラスチック分野に参入するのは初めて。スカッフプレートなど小型の内装部品を手始めに内外装部品での採用拡大を目指す。(2009年11月6日付日刊自動車新聞より)

技術導入契約

(2010年3月31日現在)

相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
Eaton Corporation
(米国)
燃料バルブに関する特許ライセンス 1999年2月10日 - 2013年2月18日
Autoliv Development AB
(スウェーデン)
カーテンエアバッグに関する特許ライセンス 2001年2月5日 - 2016年2月20日
Stant Manufacturing, Inc.
(米国)
クイックターンフューエルキャップに関する特許ライセンス 2001年4月2日 - 2014年10月18日
Visteon Global Technologies, Inc.
(米国)
燃料バルブに関する特許ライセンス 2001年11月20日 - 2010年8月24日
Intier Automotive Interiors of America
(米国)
ウレタンスプレー表皮に関する特許・ノウハウライセンス 2002年11月18日 - 2014年5月10日

 

技術援助契約

(2010年3月31日現在)

相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
Stant Manufacturing, Inc.
(米国)
導電性フューエルキャップに関する特許・ノウハウライセンス 1998年11月17日 - 2018年12月21日
Magna Steyr Fuel Systems
(ドイツ)
導電性フューエルキャップに関する特許ライセンス 2004年2月26日 - 2018年12月21日
Orbitronics Co., Ltd.
(パキスタン)
ステアリングホイールに関するノウハウライセンス 2006年12月29日 - 2014年12月28日
Pong Codan Rubber (M) Co., Ltd.
(マレーシア)
ウェザーストリップに関する技術許諾契約 2007年7月16日 - 2012年7月15日

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
自動車部品事業 29,300 54,400 49,300
非自動車部品事業 4,900 3,700 3,800
34,300 58,200 53,100

自動車部品事業
-更新ならびに生産性向上のための合理化・省力化、将来を見通した新製品開発や生産技術開発のための研究開発体制の強化および環境保全のための投資など。


国内投資

-発光ダイオード(LED)の生産能力を大幅に増強する。2010年3月期中に約40億円を投資して生産態勢を最大で1・8倍に拡充する。さらに2011年3月期以降も、2010年3月期と同規模以上の設備投資を継続的に実施することにより、2013年3月期には2010年3月期の実績比で最大3倍の生産量の実現を目指す。このタイミングまでには、ヘッドライト用LEDシステムの採用も実現する見込み。2011年3月期にはLED事業の売上高が全体の1割を突破するとみており、同社の成長が期待できる主力部門の一つとして育成していく。(2010年1月27日付日刊自動車新聞より)


設備投資計画(2010年3月期)

-全社で51,000百万円を設備の新設・拡充に投資する計画。このうち、自動車部品事業は40,500百万円を自動車部品生産設備・金型に投資。