Guangxi Yuchai Machinery Group Co., Ltd.[広西玉柴機器集団有限公司] 2017年12月期の動向

2017年の販売

-2018年1月、同社は2017年のエンジン販売量は前年同期比15%増の38万基超となったが、2018年は更に高い目標に挑むと発表した。トラック用エンジン市場においては、同社はエンジンのハイエンド化、高出力化に向けて発展し、2017年の販売基数は前年同期比28.9%増を実現した。重型トラック用ガスエンジン販売基数は前年同期比223.4%増となった。バス用エンジン市場では同社のシェアはある程度低下したものの、依然として首位を保った。海外市場では5万基近い販売を実現した。2017年の同社の売上高は350億元超、前年同期比で13.27%の増加となった。(2018年1月16日付けプレスリリースより)

受注

-2017年5月、廈門金龍聨合汽車工業[Xiamen King Long United Automotive Industry Co., Ltd.] は2代目龍威(Longwei)「龍威Ⅱ」の新車発表会を開催した。「龍威Ⅱ」は広西玉柴機器股份有限公司のユーロ6適合エンジンYC6L330-60を搭載している。(2017年5月23日付けプレスリリースより)

-同社は代理店とともにエチオピアの首都アディスアベバで製品販促会を主催し、輸出商社16社がこれに参加した。この販促会で400馬力トレーラー9台、340馬力ダンプカー12台を受注し、そのすべてに玉柴機器のエンジンが搭載されることになった。(2017年4月13日付けプレスリリースより)

事業提携

-2018年1月、同社は厦門金龍汽車集団股份有限公司[Xiamen King Long Motor Group Co., Ltd.]と新エネルギー製品戦略提携合意書に調印。合意書によると、両社は次世代ハイブリッドパワートレイン、燃料電池、純電気駆動システムなどのハイエンド領域で提携し、製品を共同開発し2019年に市場に投入するとしている。金龍集団はハイブリッド、純電動、燃料電池などで製品展開し、大・中型バスから軽型バス、特殊車両まで各種新エネルギー車を生産している。2014年から2017年の新エネルギーバス累計販売台数は5万台に迫る。玉柴集団は2016年に新エネルギー動力事業部を立ち上げ、次世代ハイブリッドシステム、燃料電池システム、純電動システムなどの開発に取り組んでいる。(2018年1月11日付けプレスリリースより)

-2017年2月、同社は山東五征集団有限公司[Shandong Wuzheng Group Co. Ltd.] と戦略提携協定書を結んだ。両社はパワートレイン、国Ⅵエンジン、オフロード国Ⅳエンジン、新エネルギー関連部品の研究開発などの分野で提携する。山東五征集団は農業用車両、自動車、農業機械などを生産する民間企業。(2017年2月27日付け各種リリースより)

受賞

-2017年3月、中通客車から2016年度ベストサプライヤー賞を受賞。(2017年3月6日付けプレスリリースより)
-2017年2月、河南鄭州宇通客車から2016年度優秀サプライヤーの称号を得た。(2017年3月1日付けプレスリリースより)
-2017年1月、四川現代汽車より2016年度戦略的提携模範賞を受賞した。本賞の獲得は今回が2度目。(2017年1月18日付けプレスリリースより)
-2017年1月、湖北大運汽車有限公司 [Hubei Dayun Automobile Co., Ltd.] より2016年度優秀サプライヤー賞を受賞した。2016年、湖北大運汽車向け売上高は前年の2倍となっている。(2017年1月11日付けプレスリリースより)

研究開発施設

名称 詳細
広西玉柴工程研究院
[Guangxi Yuchai Engineering Research Institute]
- 2007年開設
- 製品エンジニアリング部、電子制御技術部、テストエンジニアリング部、技術管理部で構成
- 主に排出ガスの低減、乗用車のディーゼル化に取り組む
内燃機共同実験室 - 2009年設立
- ディーゼルエンジンの燃焼技術開発及び振動・騒音研究、自動車NVHの研究、吸気系統の研究。
玉柴大連ターボチャージャー技術研究開発センター - 2011年設立
- 船舶、車両用国産大型ターボチャー ジャーを研究開発
国家認可工程実践教育センター - 2011年設立
- 華中科技大学と提携
広西ディーゼルエンジン工程院 -玉柴集団が全額出資して建設、2012年建設開始、工期は3年間
広西玉柴機器股份有限公司新製品試作センター -2014年設立
-敷地面積は7,000平方メートルで、主に新製品のスピード製造及び新材料、製造プロセス、新技術、新方法の研究開発と実験を行う
-試作品作成、新製品組立て、新製品機械加工を行う3つのセンターで構成する


-玉柴欧州研発中心[Yuchai European R&D Center]を開設。このR&Dセンターはインダストリー4.0知能化製造におけるエンジンパワートレイン、ハイブリッド動力、電気駆動の設計、研究、試験開発を行い、新製品開発を技術面からサポートしてゆく。(2017年10月18日付けプレスリリースより)

-同社の実験センターが国家認可委員会の更新審査に合格して認可証の更新を済ませた。本年は中国合格評定国家認可委員会(China National Accreditation Service for Conformity Assessment,CNAS)認可証の3度目の更新の年に当たっている。更新には実験室認可基準のすべての項目の審査を受けなければならない。すでに認可を得た11の基準項目について再審査を受けたほか、その基準の中で変更のあったGB/T 1859.1-2015及び新たに加わったHJ689-2014など6つの基準項目について現場での視察試験を受け、ただちに試験報告書を得ることができた。(2017年1月9日付けプレスリリースより)

特許

-2016年末現在、特許2,000件余りを保有。

新製品

-2018年1月、国Ⅵ排出ガス基準適合エンジン14種を発表し、国内で初めて国Ⅵエンジンをシリーズ化したエンジンメーカーとなった。今回発表した14種のエンジンのうち、10種はディーゼルエンジンで、4種はガスエンジン。出力は100~650馬力をカバーする。S、K、Yの3大技術プラットフォーム、6大製品プラットフォーム、製品11シリーズを揃える。Sプラットフォームは中軽型エンジンYCS04、YCS06、YCS04N。Kプラットフォームは中重型エンジンYCK05、YCK08、YCK09、YCK11、YCK13、YCK13N、YCK15N、YCA07N。Yプラットフォームは軽型エンジンYCY20、YCY24、YCY30。国Ⅴ適合エンジンと比べ、国Ⅵ適合エンジンは排出ガスが大幅に低減されているだけでなく、快適性、軽量化、外観、信頼性、経済性など各方面で大きく改善されている。発表会では、東風汽車、東風商用車などトラックメーカー22社、宇通客車、欧輝客車などバスメーカー8社との提携契約調印式も行われた。現在東風汽車、東風商用車、柳州汽車、江淮汽車、宇通客車、金龍客車などの完成車メーカーが玉柴国Ⅵ適合エンジンを搭載すべく作業を進めている。(2018年1月9日付けプレスリリースより)

-2017年11月、YC4Y、YC4W、YC4Rの3つのプラットフォームの低排気量ディーゼルエンジンが、子会社済寧玉柴発動機有限公司[Jining Yuchai Engine Company Limited]でラインオフしたと発表。YC4Y、YC4W、YC4Rシリーズの製品はハイパワー、軽量、低燃費、マッチングの良さなどの特徴を備えている。YC4Yは主に軽型バス、軽型トラックに、YC4Wは乗用車、船舶、特殊車両などに向いているとしている。(2017年11月30日付けプレスリリースより)

-2017年1月、国Ⅵ排ガス基準適合エンジン4種の点火式を行った。4種の型式はYCK13、YCK08、YCS04及びYCY24。いずれもハイパワー、低燃費、クリアな排気、低騒音、軽量コンパクト、高い信頼性、長寿命を特徴としており、出力100~560馬力をカバーしている。YCK13は大型トラック向けでモジュール化技術を採用し、メンテナンスの利便性を高め、修繕コストの低減を実現した。YCK08は初めてロータリーバルブに高効率冷却を配し、信頼性をより高め、より長い寿命を実現した。YCS04は排気量4.2Lの小型ディーゼルエンジンのニューモデルで、バス、軽トラックに適している。YCY24はYCY20をベースに開発したもので、その動力性、経済性、安全性、快適性などに高い競争力を有している。(2017年1月18日付けプレスリリースより)