Delphi Group (China) [Delphi Group (中国事業)] 2012-2013年度の動向

ハイライト

<事業概況>

-サーマルシステム、電気&電子アーキテクチャー、エレクトロニクス & セーフティシステムの分野では、相次いで新会社・工場を設立し、中国での生産体制を拡大。上海のグローバルテクニカルセンターでは中国市場に対応した製品開発を行い、国内主要自動車メーカーへの供給を拡大。

<分野別概要>
1.サーマルシステム -上海汽車工業との合弁子会社上海徳爾福汽車空調系統(Shanghai Delphi Automotive Air Conditioning Systems Co., Ltd.)のエアコンシステム国内シェアは第1位 (同社調べ)。2010年、瀋陽および煙台2拠点におけて、工場を設立。
2.電気&電子アーキテクチャー 子会社徳爾福派克電気系統有限公司 (Delphi Packard Electric Systems Co., Ltd.)はワイヤーハーネス国内シェア上位。上海、広州、長春、白城、煙台、武漢、蕪湖に計12工場を保有。
3.エレクトロニクス & セーフティ 德爾福電子 (蘇州) 有限公司 (Delphi Electronics (Suzhou) Co., Ltd.)のカーエレクトロニクス工場でカーエンターテイメント、ECU、 セーフティシステム等の先端製品を生産。

2012年12月期の業績

- 2013年1月、同社の2012年度の中国における営業利益が前年比10.8%増となったと発表した。同社は2012年、中国本土での生産、研究開発能力の拡大に努め、3つの新しい生産拠点 (成都と重慶のワイヤーハーネス生産拠点および煙台の自動車用エアコン生産拠点) を建設し、中国内の生産拠点を26カ所とした。このほか、同社にとってアジア太平洋地区では初となるディーゼルエンジン用マネージメントシステムの生産拠点の建設を2012年11月煙台で開始した。また、自動車メーカー、エンジンメーカーなど20社あまりの供給先から40項目以上におよぶ2012年度各賞を受賞した。 (2013年2月1日付け各種リリースより)

徳爾福派克電気系統有限公司の業績

- 徳爾福派克電気系統有限公司 (Delphi Packard Electric Systems Co., Ltd.) は、2012年売上高が前年比10%増の81億元になったと発表した。また同社は主な販売先である上海GM、一汽VW、上海VW、東風日産、上汽通用五菱、華晨汽車などから26の賞を授与されたとしている。 (2013年2月10日付け各種リリースより)

受注

- 一汽集団の自主開発ブランド紅旗乗用車「H7」シリーズ向けアクティブセーフティシステムの量産を開始。このシステムはアダプティブクルーズコントロールシステムACC、前方衝突警報システムFCW、緊急自動ブレーキとブレーキアシストAB/ABA、車線逸脱警報システムLDW、ドライバーの状態監視システムLKP、アクティブナイトビューアシストANVなどで構成されている。中国の道路状況とドライバーの習慣に適応するように開発されており、走行試験は35,000キロ以上におよんだ。同社電子安全事業部アジア太平洋地区営業責任者によると、同社は現在中国の複数の自動車メーカーとアクティブセーフティシステムの開発を進めており、2014年にはより多くの車に搭載される予定だという。(2012年11月20日付け各種リリースより)

新工場

- 中国の山東省煙台 (Yantai) において、新たに建設するディーゼル燃料噴射装置の生産工場の起工式を行ったと発表。建設および設備には、約100百万米ドル (643百万元) を投じる。新工場での生産は2013年後半に開始し、江蘇省蘇州 (Suzhou) にある既存のエンジンコントロールモジュール工場と連携して運営する計画。また、同市の福山 (Fushan) 区にある生産拠点の拡張にもあたる。なお、同社は煙台市において現在2,800名の従業員を抱えている。新工場では今後、500名を雇用する見込みで、まず長城汽車、玉柴集団、山東莱動向けに納入する。世界全体のディーゼルエンジンマネジメントシステム事業のうち、中国事業は現在5%を占めている。今後は、30%まで引き上げる計画。 (2012年10月25日付プレスリリースより)

- 徳爾福派克電気系統有限公司 (Delphi Packard Electric Systems Co., Ltd.) は2012年10月、同社にとって中国西部地区の2箇所目の生産拠点となる重慶分公司 (Chongqing Branch) の開業セレモニーを行った。主な製品は長安フォードマツダ、ボルボ、江鈴フォード向けのワイヤーハーネス。工場敷地面積は12,582平方メートル。従業員数は約560名。なお西部地区の最初の生産拠点、成都分公司 (Chengdu Branch) は2012年9月に正式に開業している。 (2012年10月12日付け各種リリースより)

- 徳爾福派克電気系統有限公司 (Dephi Packard Electric Systems Co., Ltd.) の武漢新工場が稼働を開始し、2012年3月18日そのセレモニーが武漢経済開発区で行われた。新工場の投資額は5.5百万米ドル。主にワイヤーハーネスを生産する。同社は4年前に同開発区に工場を建設しているが、この新工場建設により神龍汽車、フィアット (長沙)、三菱、日産など中西部の顧客への供給を強化する。(2012年3月19日付け各種リリースより)

開発動向

研究開発施設

中国テクニカルセンター:

-Delphiの中国初のグローバルテクニカルセンター。中国市場に対応した製品開発力強化のため2003年12月、上海に設立。
名称 徳爾福(中国)科技研発中心有限公司
(Delphi (China) Technical Centre Co., Ltd.)
所在地 上海市浦東外高橋保税区
設立 2003年12月
操業 2006年4月

大学との提携

- デルファイ中国研究開発センターが同済大学の自動車研究院とエンジン開発技術における長期的パートナーシップを結んだほか、2012年下半期、Delphi Groupの徳爾福派克電気系統有限公司 (Delphi Packard Electric Systems Co., Ltd.) アジア太平洋エンジニアリングセンターが上海大学、華東理工大学機械学院と生産自動化をテーマとする大学生エンジニアリングコンテストを共同開催した。(2013年2月1日付け各種リリースより)

設備投資

国内投資

-Delphiは、中国・北京で新たに建設したガソリンエンジンマネジメントシステム (EMS) 工場がフル稼働に達したと発表。床面積は3万平方メートル超。生産と研究開発機能を統合し、ガソリンEMSの生産能力を倍増。中国国内の顧客向けに、「China IV」や「China V」をはじめ今後の排出ガス基準に対応するEMS製品を提供する。製品に含まれるのは、イグニッションコイル、センサー、電子スロットルボディ、カーボンキャニスター、ソレノイドバルブ、燃料供給モジュール、燃料レールASSYなど。(2013年4月18日付プレスリリースより)