<概要>
-アクティブ/パッシブセーフティシステム事業を中核として事業展開。近年は特にセーフティシステムエレクトロニクス製品の生産現地化に注力、既にABS、ESC、EPSの国内生産を開始している。
-1994年に中国市場に参入して以来一汽VW(FAW-VW)、上海GM(Shanghai GM)、上海VW(Shanghai VW)を主要納入先としてきた。2005年以降は更に「長安汽車」「北京Benz」「奇瑞汽車」等メーカーと新たな提携関係を結び、OEM生産の拡大に注力している。
-2009年までに上海汽車、上海GM、奇瑞汽車、第一汽車、力帆汽車等にECU、HCU、ESCシステムを順次納入予定。

各製品分野ごとの動向は以下の通り。

1.アクティブセーフティシステム部門

<ステアリングシステム>

長安Ford Mazdaへの供給
-2006年2月、長安Ford Mazda(Changan Ford Mazda)の新型Ford Focus向けにステアリングシステム部品の生産を開始した。子会社「天合汽車零部件(上海)有限公司(TACS)(TRW Automotive Components (Shanghai) Co., Ltd)」が電動油圧ステアリングシステム（EPHS)技術を採用したステアリングシステム部品を供給する。

<ブレーキ関連>

一汽VWへの供給
-2005年4月、一汽VWの新型Audi A6の生産向けに、アクティブセーフティシステム及び構成部品の生産を開始した。子会社「盧卡斯偉利達廊重制動器有限公司Lucas Varity Langzhong Brake Co., Ltd.(LVLB)」からリアキャリパーや最近現地生産を開始したアクチュエーター等アクティブセーフティシステムの新製品を供給する。
-2006年4月、一汽VWの新型Audi A4向けに、アクティブセーフティシステムを供給することを発表。子会社「盧卡斯偉利達廊重制動器有限公司(TRW Lucas Varity Langzhong Brake Co., Ltd. (LVLB))」がリアブレーキキャリパー、ブレーキブースターを供給する。

長安Ford MazdaへのABS供給
-2006年、「天合汽車零部件(上海)有限公司(TRW Automotive Components (Shanghai) Co., Ltd.(TACS))」はABSの生産を開始、長安Ford Mazda(Changan Ford Mazda)に納入を開始。

奇瑞汽車への供給
-2006年、奇瑞汽車(Chery Automobile)の新型A520向けにABS、キャリパーディスクブレーキ、サーボブレーキ、ブレーキマスターシリンダーを納入開始。

<シャシーモジュール>

北京に新工場設立
-2006年11月、合弁子会社「天合富奥汽車安全系統（長春）有限公司(TRW FAWER Automobile Safety Systems (Changchun) Co., Ltd.)」は、北京Benz向けシャシーモジュール工場を北京に設立した。新工場は北京Benzの生産ラインに隣接しており、Chrysler 300C及び中国で新たに国産化される新型セダン向けに、リアアクスル、ブレーキアッシー、フロントストラット及びナックルアッシーをジャストインタイムで納入する。

2.パッシブセーフティシステム部門

<エアバッグ、シートベルト、ステアリングホイール>

一汽VWへの供給
-2005年4月、一汽VWの新型Audi A6の生産向けに、パッシブセーフティシステム及び構成部品の生産を開始した。子会社「天合富奥汽車安全系統(長春)有限公司(TRW FAWER Automobile Safety System Co., Ltd.(TFASS))」からステアリングホイールとドライバーエアバッグ、カーテンエアバッグを供給する他、「上海天合汽車安全系統有限公司(Shanghai TRW Automotive Safety System (STASS))」からはパッシブセーフティシステム部品を供給する。

-2006年2月、長安Ford Mazda(Changan Ford Mazda)の新型Ford Focus向けに乗員安全システムの生産を開始した。「上海天合汽車安全系統有限公司(Shanghai TRW Automotive Safety Systems Co., Ltd.(STASS))」がエアバッグとシートベルトを納入する。

-2006年4月、一汽VWの新型Audi A4向けに、パッシブセーフティシステムを供給することを発表。具体的には「天合富奥汽車安全系統(長春)有限公司(TRW FAWER Automobile Safety Systems Co., Ltd. (TFASS))」がステアリングホイール、運転席用エアバッグモジュール、サイドインパクトエアバッグモジュールを供給する。

3.その他自動車部品部門

<内装部品及びファスナー>

子会社設立
-2006年11月、北京から60ｋｍの河北省廊坊(Langfang, Hebei Prov.）に100%子会社「天合汽車零部件(廊坊)有限公司(TRW Automotive Components (Langfang) Co. Ltd.)」を設立。新子会社はエアレジスター、センターベーゼルなどの内装部品及びファスナーを生産する。また新子会社はTRWが1994年に設立したブレーキ合弁子会社「盧卡斯偉利達廊重制動器有限公司Lucas Varity Langzhong Brake Co., Ltd.(LVLB)」に隣接している。

冬季走行試験場建設
-2006年2月、TRWは黒竜江省黒河でアジア太平洋地域初の冬季走行試験センターの建設を開始した。

新製品
・奇瑞汽車(Chery Automobile)新型A520向けABSの開発
-2006年3月、TRWの北米及びアジア・太平洋地区の開発機関が共同で奇瑞汽車(Chery Automobile)の新型A520向けABSを開発した。TRWと奇瑞汽車は２年の開発期間をかけ第五世代ABS技術を採用した製品を完成させた。

・Active Control Retractor（ACR）技術採用BSA4.0型シートベルトの供給
-2006年9月、上海の合弁子会社「上海天合汽車安全系統有限公司(Shanghai TRW Automotive Safety Systems Co., Ltd (SRASS))」から中国国内向けに、最新鋭Active Control Retractor（ACR）技術採用BSA4.0型シートベルトの供給を開始することを発表。同製品は先進のプレクラッシュプリテンショニング及び負荷制限能力を備えると同時に、乗り心地の良さとノイズ軽減を実現している。SRASSは既に一汽VW (FAW-VW)のMagotan(邁騰)、及び上海GM(Shanghai GM)のBuick Royaum(栄御)等の国産車向けに同製品の生産を開始した。

・EPB(電子パーキングブレーキシステム)生産の現地化
-2006年4月、TRWは子会社「盧卡斯偉利達廊重制動器有限公司Lucas Varity Langzhong Brake Co., Ltd.(LVLB)」が2007年にEPBの現地生産を開始すると発表した。