Bosch Group (中国事業) 動向 2009
ハイライト
<概要>
-近年は研究開発の現地化を促進、中国市場向けに現地化した製品の開発及び生産を拡大。-ディーゼルシステム、ガソリンシステム、自動車エレクトロニクス、電動システム、シャシーシステムの分野で事業を展開。
ディーゼルシステム
中国市場向けコモンレールシステムCRS1.3の開発
-2009年、中国市場向けにエコノミータイプのコモンレールシステムCRS1.3を開発。4月開催の上海モーターショー2009において、CRS1.3を搭載した最新モデル車が多数発表された。(2009年4月22日付プレスリリースより)>>>開発動向参照
ガソリンシステム
中国市場向けガソリン直噴技術の開発
-合弁会社「聯合汽車電子有限公司(United Automotive Electronic Systems Co., Ltd.)」は、ガソリン直噴技術分野において現地生産能力を増強。 2009年9月、北京で開催された第3回中国自動車部品EXPO(CIAPE)において、中国市場向けに開発したターボチャージャーを配したガソリン直噴 技術を展示。 (2009年9月24日付プレスリリースより)ハイブリッド・電気自動車駆動部門設立
-2009年末までに合弁会社「聯合汽車電子有限公司(United Automotive Electronic Systems Co., Ltd.)」にハイブリッド・電気自動車駆動部門を設立する。約35名の人員で開設し、近い将来100名前後にまで増員する計画。(2009年10月15 日付プレスリリースより)■自動車エレクトロニクス
ABS、ESP、ホイールスピードセンサーの現地生産拡大
-2009年、博世汽車部件(蘇州)有限公司(Bosch Automotive Products (Suzhou) Co., Ltd.) ではブレーキコントロールシステム(ABSとESP)の生産量が第3四半期迄で100万セットを突破、またホイールスピードセンサー生産量は250万個に 達した。(2009年10月30日付プレスリリースより)■シャシーシステム
油圧ブレーキシステムの現地生産
-2009年、中国市場向けに開発した油圧ブレーキシステムの生産を開始。このシステムに含まれるブレーキキャリパー、ブレーキブースター、マス ターシリンダー等も中国向けに設計開発された。先ず国内カーメーカーの自社ブランド向けに供給、それに続きその他のメーカーへの供給を始める。
開発動向
研究開発体制
-上海(Shanghai)、無錫(Wuxi)、蘇州(Suzhou)、重慶(Chingqing)の4カ所にテクニカルセンターを保有し、中国市場に特化した先端技術の研究開発を行う。中国のニーズにすばやく対応するため、開発研究者の現地採用を強化。
-2008年11月に冬季自動車性能試験センターを内蒙古牙克石 (Yakeshi, Inner Mongolia)に開設。
| 所在地 | 設立年 | 名称 | 業容 |
| 1.上海 | 1995年 | 聯合汽車電子有限公司技術中心 (United Automotive Electronic Systems Co., Ltd.Technology Center ) |
ガソリンエンジンシステムの研究開発 |
| 2.無錫 | 2005年 | 博世柴油技術中心 (Bosch Diesel Technology Center) |
ディーゼルエンジンシステムの研究開発 |
| 3.蘇州 | 2005年 | 博世(蘇州)技術中心 (Bosch Suzhou Technoligy Center) |
自動車電子技術及びブレーキシステムの研究開発 |
| 4.重慶 | 2006年 | 聯合汽車電子有限公司(重慶)技術中心 (United Automotive Electronic Systems Co., Ltd. Chingqing Technology Center) |
ガソリンエンジンシステムのマッチング技術サポート等 |
| 5.内蒙古 牙克石 |
2007年 | 博世 (呼倫貝爾) 汽車測試技術中心有限公司(Bosch (Hulunbeier) Automotive Winter Testing Co, Ltd.) | 寒冷気候条件下でのABS、ESP、TCS等各種アクティブセーフティーシステムの走行テスト |
中国市場向けコモンレールシステムCRS1.3の開発
-2009年、中国市場向けにエコノミータイプのコモンレールシステムCRS1.3を開発。4月開催の上海モーターショー2009において、CRS1.3 を搭載した最新モデル車が多数発表された。発表したメーカーは奇瑞汽車 (Chery Automobile)、長城汽車 (Great Wall Motor)、江鈴汽車 (Jiangling Motors)、華泰汽車 (Huatai Automobile)、東風柳州汽車 (Dongfeng Liuzhou Motor)など。- CRS1.3は乗用車、軽型商用車に適し、中国排ガス基準Ⅲに対応、更に排ガス基準Ⅳ対応へのバージョンアップも可能。使用している高圧ポンプは無錫威孚 (Wuxi Weifu)と共同開発し、博世汽車柴油系統股份有限公司 (Bosch Automotive Diesel Systems Co., Ltd.)が生産を行っている。
設備投資
近年の設備新設状況
| プロジェクト | 投資総額 | 進捗状況 |
| 上海に「博世(中国)投資有限公司(Bosch (China) Investment Ltd.)」の本社ビル(オフィスエリア、R&D施設、トレーニングセンター)を建設 | 120百万ユーロ | 2008年5月着工 2010年竣工予定 |
| 無錫で「博世汽車柴油系統股份有限公司(Bosch Automotive Diesel Systems Co., Ltd.)」のコモンレールシステム生産設備拡張。 | 200百万ユーロ | 2010年完了予定 |
