Visteon Group (China) [Visteon Group (中国事業)] 2010年12月期の動向

ハイライト

実績

-2010年、Visteon中国事業の売上は前年同期比18.42%増の4.5億元を達成、グループ同年売上の6%を占める。(2010年Visteonアニュアルレポートより)

 

<内外装部品事業>

吉利汽車から受注
-合弁子会社であるYanfeng KSS (Shanghai) Automotive Safety Systems(YFKSS)が吉利汽車(Geely)から初めて受注を獲得したと発表。YFKSSはGeely「LG-3 Jinying」へ運転席および乗員エアバッグ、ステアリングホイール、シートベルトなどの納入を開始した。(2010年10月18日付プレスリリースよ り)

南京工場のラインオフ祝う式典
-2010年9月15日、延鋒彼欧汽車外飾系統有限公司(Yanfeng Plastic Omnium Automotive Exterior Systems Co., Ltd. (YFPO))は、上海VW南京支社など関係各社を招き、南京江寧(Nanjing Jiangning)工場の製品第1号のラインオフを祝う式典を行った。この工場は2010年3月3日に建設を開始したもので、この日ラインオフしたバン パーをはじめとする外装部品を生産する。(2010年9月17日付プレスリリースより)

湖南省株洲市に新工場
-延鋒偉世通(重慶)汽車飾件系統有限公司は広州分公司に続き、株洲分公司を湖南省株洲天元栗雨工業園(Liyu Industrial Park, Tianyuan district, Zhuzhou, Hunan)に設立した。主に北京汽車株洲基地、吉利汽車湘潭工場向けのインストパネル、ドアパネルなどを生産する。北京汽車には2010年末から、吉利 汽車には2011年から正式に供給を開始する。(2010年10月24日付各種リリースより)

柳州市に新工場
-延鋒偉世通汽車飾件系統有限公司(Yanfeng Visteon Automotive Trim Systems Co., Ltd.)は近々柳州市で生産拠点の建設を開始する。第1期建設の建築面積は22,213平方メートル。延鋒偉世通金橋汽車飾件系統有限公司 (Yanfeng Visteon Jinqiao Automotive Trim Systems Co., Ltd.  )と上海延鋒江森座椅有限公司(Shanghai Yanfeng Johnson Controls Seating Co., Ltd)がそれぞれ子会社を置き、主に上海GM五菱GP50及び後続車種向けの内装部品とシートを生産する。第1期建設工事は本年内に完成し、操業を始め る予定。(2010年7月8日付プレスリリースより)

合弁会社
-子会社延鋒彼欧汽車外飾系統(Yanfeng Plastic Omnium Automotive Exterior Systems)は長春一汽富維汽車零部件とすでに成都市に合弁会社を設立しているが、これに続き重慶にも合弁会社を設立する。延鋒彼欧(Yanfeng Plastic Omnium)の重慶会社の既存の業務、生産設備、人員を基礎として設立するもので、総投資額は148.3百万元。登録資本金は70百万元。出資比率は延鋒彼欧(Yanfeng Plastic Omnium)51%、一汽富維49%。バンパーアセンブリ、ドアアセンブリ、ラジエーターグリル、ホイールトリムなどの外装部品を生産する。年産能力は 31.2万台分。2014年にはフル生産に達する予定。(2010年1月30日付会社公告より)

<ライティング事業>

江蘇省常州に新工場
-子会社大茂偉世通車灯有限公司(Visteon TYC Auto Lamps Co., Ltd. : VTYC)は開設5周年を迎えた。同社は最近、江蘇省常州(Changzhou)のランプ工場を拡張した。VTYCはヘッドランプ、リアランプ、フォグラ ンプ、パークランプ、ターンランプ、サイドランプ、センターハイマウントストップランプ、インテリアランプ等を生産。主な納入先は長安Fordマツダ、上海VW、一汽VW、海馬汽車、GM、神龍汽車(DPCA)、PSA。なお、VTYCはVisteonと堤維西交通工業股份有限公司(TYC Brother Industrial Co., Ltd.)の合弁会社。TYC Brother Industrialは台湾の台南市に本拠を置くランプメーカー。(2010年10月28日付プレスリリースより)

重慶市に新工場
-同社は重慶市に新たに自動車照明システム工場を建設する計画である。Visteonは重慶市にすでに4つの工場を持っているが、同市では長安汽 車をはじめとする自動車メーカーの規模が拡大しているため、この新工場建設に加え既存の工場の生産能力増強も計画している。(2010年10月11日付プレスリリースより)

<クライメートコントロール部品事業>

クライメートシステムズ(JCS)工場移転と拡大
-中国の富奥偉世通汽車熱交換(長春)有限公司(FAWER Visteon Climate Control System (Changchun) Co., Ltd : FVCC)は、長春自動車産業開発区に工場を移転し、生産能力を拡大した。新工場では現在生産中のロウ付け式アルミラジエーターに加えて、HVACシステムや機械接合式アルミラジエーターも生産する。FVCCは2009年、Visteonが出資する日本クライメートシステムズ(JCS)と技術提携契約を締結。それに伴い、今回HVACシステムの生産が開始されることとなった。また、FVCCは長春でラジエーターの設計を行う体制を整えた。年産能力は、ロウ付け式アルミラジエーター120万台分、機械接合式アルミラジエーター25万台分、HVACシステム24万台分。なお、FVCCの納入先は一汽VW (FAW-VW)、一汽轎車(FAW Car)、一汽解放(FAW Jiefang)、一汽夏利(FAW Xiali)、一汽海馬(FAW Haima)、上海VW、長安Ford、奇瑞汽車(Chery)、吉利汽車(Geely)、長城汽車(Great wall)など。(2010年6月22日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制

名称 設立年 所在地 業容
偉世通中国研発中心
(Visteon China Technical Center(CTC)
2005年11月 上海市 -Visteonのアジア太平洋地域における内装部品およびエレクトロニクス部品の技術開発を担い、グローバル及び地域対応の多様なモデル開発を支援する。
テストセンター 2009年3月 上海 -VisteonとHalla Climate Control (HCC)は上海に各種エアコン部品の測定、試験を行う実験施設を設立。HVAC用と冷却系統用の風量測定器、騒音、振動測定実験室、エバポレーターとヒーターの測定器などの設備を整備。

製品開発

-中国の延鋒偉世通汽車電子有限公司は、インストルメントクラスターとオーディオシステムの新製品を開発。上海GMの小型車「Chevrolet New Sail」に搭載される。(2010年2月25日付プレスリリースより)

-延鋒偉世通汽車電子有限公司は、コックピットシステムの新製品「Advanced Cockpit Electronics Interface (ACE-I)」を開発。「ACE-I」は7インチフルカラーTFT液晶ディスプレイを採用し、タッチパネル機能を搭載。画面一つでナビゲーション、ビデオ、オーディオシステムなどの操作が可能で、気象情報や道路情報も入手できる。また、このシステムはSDメモリーカード、USBキー、MP3プレーヤー、iPod(R)等に対応している。(2010年4月23日付プレスリリースより)

-自社開発した最新技術を展示車の「C-Beyond」に搭載させ、中国のカーメーカーとマスコミに公開した。 クライメートシステム、インフォテインメント、コネクティビティと内外照明において、40点以上の革新技術を展示した。(2010年7月29日プレスリリースより)