Kunming Yunnei Power Co., Ltd. [昆明雲内動力股份有限公司] 2016年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 増減率 (%) 要因
売上高 3,925.63 2,831.79 38.63 -2016年、ディーゼルエンジンの販売が好調だったため、エンジンの平均販売単価が上がり、利益の大幅増につながった。
営業利益 154.20 143.36 7.56 -
経常利益 259.94 201.83 28.79
純利益 223.52 171.20 30.56



新会社

-2017年7月22日、同社は科力遠混合動力技術有限公司(CHS)と合弁会社「無錫同潤混合動力技術有限公司[Wuxi Tongrun Hybrid Power Technology Co., Ltd.]」を設立すると発表。合弁会社の登録資本金は6億元。科力遠が51% 3.06億元を、同社が49% 2.94億元を出資する。主にHT3800(ディーゼル/ガス)、HT1800(ディーゼル)、HT2800(ディーゼル)エンジンハイブリッドトランスミッションアセンブリの設計、開発、生産、販売を行う。年間30万台のディーゼル/ガスハイブリッドトランスミッションアセンブリを生産する計画。建設当初は15万台の生産を見込む。(2017年7月22日付け会社公告より)

-2017年6月30日、同社は、同社の支配株主である雲南雲内動力集団有限公司が中国汽車技術研究中心[CATARC]及び雲南省貴金属新材料控股集団有限公司[Sino-Precious Metals Holding Co., Ltd.]と合弁会社「中汽中心機動車高原質量検験中心(雲南)有限公司[CATARC Motor Vehicle Plateau Quality Inspection Center (Yunnan) Co., Ltd.]」を設立すると発表。合弁会社の登録資本金は1億元。各社の出資額と出資比率は、CATARC 70百万元 70%、雲南省貴金属15百万元 15%、雲内集団15百万元 15%。合弁会社は約2.5億元をかけ、約300,000平方メートルの敷地に工場と設備を建設し、自動車完成車及びエンジンの高原環境テストを行う。(2017年6月30日付け会社公告より)

製品ラインオフ

-同社は、YNF40国Ⅴ適合エンジンの量産に成功し、製品をラインオフしたと発表。この4バルブ、国Ⅳ、国Ⅴ適合ディーゼルエンジンの最高出力は125kW、最大トルクは600Nmで、国Ⅵへの適合も可能であるとしている。現在、同社が進めている 「環境保護型小型商用車用エンジン実用化」 プロジェクトは、YNF40を主としており、その年産能力を10万基とする計画である。(2016年1月14日付けプレスリリースより)

研究開発費用

(単位:百万元)
2016年12月期 2015年12月期 2014年12月期
研究開発費用 134.78 132.73 114.45
売上高に占める割合 (%) 3.43 4.69 4.73

製品開発費用

(単位:百万元)
項目

2016年投資額

D09 国IV対応ディーゼルエンジン開発プロジェクト 5.59
D25/D30 国IV対応ディーゼルエンジン開発及び実用化 24.77
YNF40ディーゼルエンジンの開発と実用化 1.21
国Ⅴ対応天然ガスエンジン開発 -
東部技術センター 0.43
企業技術センタープラットフォーム建設 0.39
他の部品の開発 3.50
YNシリーズ建設機械用ディーゼルエンジン開発 1.55
2.0Lバイフューエルエンジン開発 1.89
D19国Ⅴ対応乗用車用エンジン開発 2.72
D65オフロード用ディーゼルエンジン開発 3.95
国Ⅳ対応商用車部品開発 1.17
国Ⅴ対応商用車部品開発 3.00

自動車用ディーゼルエンジン後処理システムの技術研究及びモジュール化製品の開発と実用化

0.62
効率化小ボア径マルチシリンダーディーゼルエンジン技術標準制定プロジェクト 0.19
年産5万基国産コモンレールオフロード用ディーゼルエンジン生産技術開発及び実用化 2.06
20-50KWガス発電機の開発 0.79
雲南省イノベーション方法応用プロモーション&デモンストレーションプロジェクト 0.48
オートマチックトランスミッションパワートレイン開発 9.18
D20国Ⅴディーゼルエンジン本体の開発及び実用化 8.93
D14ディーゼルエンジン開発 1.96
D16国Ⅳディーゼルエンジン及びJAC M3完成車搭載開発 0.44
国VIディーゼルエンジン開発 1.08



研究開発体制

名称 業容
内燃機研究所
[Internal Combustion Engine Institute]
- ディーゼルエンジンの設計開発、製造設備の開発。
- 北京理工大学と提携で内燃机工程センターを設立。
- 昆明理工大学と提携で昆明雲内動力股份有限公司内燃機製品研究・開発試験センターを設立。
- 天津大学と提携で蘇万華院士研究室を設立。


-国家認定の企業技術センターと昆明技術センター、成都ガス開発センター、東部技術センター、山東技術センターを保有。

-同社の技術センターは昆明市科学技術局より「昆明市ディーゼルエンジンエンジニアリング研究センター」に認定された。(2016年1月21日付けプレスリリースより)

-2014年7月、江蘇省無錫市に東部技術センターとして無錫分公司 [Wuxi Branch] を設立。

新製品

-2016年7月15日、同社の開発したDEVシリーズユーロⅥ排ガス基準適合エンジンD25試作品第1基の点火に成功。この開発プロジェクトは2015年末に始動したもので、主にユーロⅥ軽型車及びユーロⅥ重型車を対象としている。このエンジンは電子制御VNTターボチャージャー、バイパスバルブ付きEGRシステム、1800bar燃油システム、電子スロットル熱管理システムなどの技術を採用し、後処理装置の構成をDOC/DPF/SCR/ASCとして、ユーロⅥ排ガス基準をクリアしている。(2016年7月28日付け各種リリースより)

設備投資

(単位:百万元)
プロジェクト 予算 2016年投資額 進捗 (%)
完成製品倉庫第2建屋建設 272.73 4.20

99

商用車生産能力整備 42.95 2.65

99

環境保護型小型商用車用エンジン実用化 350.63 168.93

75

ガスセンター建設 79.94 27.95 65
国Ⅲ以上の天然ガスエンジン5万基生産ライン 60.00 6.34 85
国Ⅳ及び国Ⅳ以上のエンジン生産ライン改造 4.46 0.04 90
山東省共同エンジン工場建屋建設 25.00 8.39 95
小ボア径マルチシリンダーディーゼルエンジンシリンダーブロック、シリンダーヘッドの鋳造工場デジタル設備導入 80.00 11.69 20
小ボア径マルチシリンダーディーゼルエンジン製造デジタル設備導入 140.00 14.10 0.1
東部技術センター建設 342.47 52.53 50



国内投資

-同社は子会社「山東雲内動力有限責任公司 [Shandong Yunnei Power Co., Ltd.]」 に対し、40百万元の増資を行うと発表。同社は38百万元を出資し、2百万元は山東東虹工貿有限公司 [Shandong Donghong Industrial Co., Ltd.] が出資する。増資後、山東雲内動力の株主と持株比率は、同社87.41%、青州市富民農機有限公司 [Qingzhou Fumin Agricultural Machinery Co. Ltd.] 6.39%、山東東虹工貿有限公司 6.20%となる。増資により調達した資金は主に国Ⅲ、国Ⅳ排ガス規制適合オフロード用ディーゼルエンジンの生産能力増強に用いる。(2016年5月28日付け会社公告より)

-同社が60百万元を出資した「科力遠混合動力技術有限公司 [Corun Hybrid System(CHS)]」は2016年2月28日、長沙(Changsha)で年産100万台分のハイブリッド動力システム生産工場の建設に着手。生産開始は2017年の予定。2018年のフル稼働を目指す。第1段階では年産能力を30万台分とする計画。(2016年2月29日付け各種リリースより)

-同社は、「科力遠混合動力技術有限公司 [Corun Hybrid System (CHS)]」 に対する出資に関して、湖南科力遠新能源股份有限公司 [Hunan Corun New Energy Co., Ltd.]、浙江吉利控股集団有限公司 [Zhejiang Geely Holding Group Co., Ltd.]、重慶長安汽車股份有限公司 [Chongqing Changan Automobile Co., Ltd.] と 《増資枠組合意書》 を結んだと発表。それによると同社はCHSの増資を引き受け、60百万元を拠出する。増資後の出資比率は未定。CHSは湖南科力遠と吉利集団が2014年11月25日に設立した合弁会社。主にハイブリッド駆動システム、動力電池、モジュールなどを生産している。吉利集団はその後、上海華普汽車有限公司 [Shanghai Maple Guorun Automobile] に株式を譲渡、現在は湖南科力遠が51%、上海華普汽車が49%を保有している。今回の増資では、湖南科力遠が現金で200百万元、重慶長安が技術と現金で200百万元、同社が現金で60百万元、3社合わせて460百万元をCHSに出資する。正式な増資合意書を調印する前に上海華普汽車は保有株式を吉利集団に再譲渡することになっているが、吉利集団は増資の引き受けをまだ保留している。引き受ける場合でも200百万元を超えないとしている。(2016年2月19日付け会社公告より)