Harbin Dongan Auto Engine Co., Ltd. [哈爾浜東安汽車動力股份有限公司] 2016年12月期の動向
業績 |
(単位:百万元) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 増減率 (%) | 要因 | |
売上高 | 2,537.93 | 1,261.40 | 101.20 | -アップグレードのため、Mシリーズエンジンの販売基数が大幅増加、市場シェアも拡大。その内、M15シリーズエンジン年間販売基数が28.2万基で、全体販売基数の91%を占めた。 |
営業利益 | 69.40 | 18.00 | 285.56 | - |
経常利益 | 78.55 | 23.44 | 235.11 | - |
純利益 | 78.55 | 23.44 | 235.11 | - |
最近の動向
-子会社「哈爾浜東安汽車発動機製造有限公司 [Harbin Dongan Automotive Engine Manufacturing Co., Ltd.]」は、自主開発した6速オートマチックトランスミッションを2017年6月20日、ハルビン市でラインオフし、量産を開始。このトランスミッションは、セダン、SUVなどに適している。2017年の年産台数は3万台が見込まれ、2018年には市場需要は20万台に達すると見ている。(2017年6月20日付け各種リリースより)
-同社は、2017年6月、DAM15Kエンジン生産ライン改造プロジェクトを全面的に始動させた。このエンジンはDAMシリーズ自然吸気エンジンのバージョンアップモデル。より進んだ燃費向上技術を用いて、より厳格化される2018年版燃費規制に対応できるモデルになるとしている。(2017年6月16日付けプレスリリースより)
-同社は2017年5月8日、福田汽車の時代(Forland)TMにDAM15Lエンジンを搭載するためのプロジェクトを立ち上げると発表。これは同社と福田汽車の提携調印後初のプロジェクトとなる。(2017年5月12日付けプレスリリースより)
-2017年4月、同社はDAM10E新エネルギーハイブリッド共同試作運転が正式に稼動。(2017年4月15日付けプレスリリースより)
-2017年1月、同社初のDAM15TGDI直噴ターボエンジンが点火に成功。このエンジンは2018年4月量産段階に入り、MPV、SUV、セダンなどに適している。(2017年1月23日付けプレスリリースより)
-2016年12月、同社2016年第30万基エンジンがラインオフ。(2016年12月15日付けプレスリリースより)
-同社の取締役会は、子会社「哈爾浜東安力源活塞有限公司 [Harbin Dongan Liyuan Piston Co., Ltd.]」がここ数年赤字経営を続けていることから、これを解散することを決議。哈爾浜東安力源は2002年、同社が35%、河北天馬力源活塞工業 [Hebei Tianma LiYuan Industry] (現社名は力源活塞工業集団股份有限公司 [Liyuan Piston Industry Group]) が65%を出資して設立した、資本金15百万元の合弁会社。主にエンジンピストンを生産。2015年の売上高は3.57百万元、純利益は1.27百万元の赤字だった。(2016年4月16日付け会社公告より)
-同社はDAM12TGDI 直噴ターボエンジンの点火に初めて成功したと発表。このエンジンは同社の自主開発によるもので、オールアルミケース、高圧縮比設計、DOHC4バルブ、デュアルVVT技術などを採用している。DAM12TGDIの出力は85kW/L、最大トルクは180Nm/L。排ガス規制「国5」に適合するとともに、「ユーロ6」にも適合する性能も備えているという。(2016年2月16日付けプレスリリースより)
審査合格
-同社は、長安汽車のQCA2.0プロセス審査一次審査に合格したと発表。QCAは長安汽車のサプライヤー品質能力認証体系。(2017年4月17日付けプレスリリースより)
製品プラットフォーム
-2016年末現在、同社は、3気筒ターボチャージャー 、4気筒ターボチャージャー 、Mシリーズアップグレード、ハイブリッドという四つのプラットフォームを保有。フロント&リアドライブトランスミッションの五、六プラットフォームの新品開発作業を行っている。
製品生産状況
グループ内
-南京長安欧尚向けDAM15Bが量産開始。
-保定長安客車P102向けDAM15Lが量産開始;保定長安客車Q001向けDAM15DRが量産開始;保定長安客車G201向け3気筒ターボチャージャープラットフォームエンジン(M12T)サンプルが完成、車のキャリブレーションを進行中。
グループ外
-北汽威旺M20/M30及び昌河福瑞達M50S向けDAM15シリーズエンジンが量産開始。
-福田伽途向けDAM15シリーズエンジンは、2016年1月から量産開始。
-北汽福田伽途V5向けDAM15シリーズエンジンは、2016年10月から小ロット量産輸出;伽途フロントドライブプロジェクトは、2016年6月からロードテスト開始、2017年上半期量産開始予定。
-北汽威旺M50Nプロジェクトは、2017年上半期に量産開始予定。
生産能力
工場 | 設計生産能力 (万基/年) |
2016年12月期生産能力 (万基) |
利用率 (%) |
Mシリーズエンジン |
40 |
40 |
75 |
Fシリーズエンジン |
19 |
19 |
1.6 |
-子会社「哈爾浜東安汽車発動機製造有限公司」の生産能力
工場 | 設計生産能力 (万基/年) |
2016年12月期生産能力 (万基) |
利用率 (%) |
エンジン |
30 |
36 |
120 |
トランスミッション |
30 |
30 |
5.6 |
今後の見通し
-今後2年間のエンジン販売計画
目標 | 2017年 | 2018年 |
販売基数 (万基) | 30.6 | 33.5 |
売上高 (億元) | 23.8 | 26.4 |
開発体制
-黒竜江省級技術センターを保有。同センターは20年以上のエンジン設計・開発経験を有し、2016年末現在、約450名あまりの技術者が在籍。
研究開発費用 |
(単位:百万元) |
2016年12月期 | 2015年12月期 | 2014年12月期 | |
研究開発費用 | 52.32 | 36.34 | 33.65 |
売上高に占める割合 (%) | 2.06 | 2.88 | 4.53 |
特許
-2016年末現在、248件の特許を保有。そのうち発明特許は5件。Mシリーズ製品の特許保護を完成。
製品開発
-Mシリーズ3気筒プラットフォーム(M12TGDI/M12T)
-Mシリーズ4気筒エンジンアップグレード(M15Kエンジン)
-Mシリーズ4気筒プラットフォーム(1.5TGDIエンジン)
-北汽新エネルギーM10Eエクステンダー
-DAT15Fフロントドライブトランスミッション
-DATT18Rリアドライブトランスミッション
-DAT20F6フロントドライブトランスミッション
-DAT15R-Aリアドライブトランスミッション
設備投資 |
(単位:百万元) |
プロジェクト | 予算 | 2016年投資額 | 進捗 (%) |
VVT | 531.16 | 22.55 | 48.25 |
6速トランスミッション | 197.26 | - | 7.66 |
小排気量ガソリンエンジン | 155.63 | 1.60 | 7.46 |
外部購入設備 | - | 14.07 | - |
品質向上プロジェクト | 19.80 | 6.92 | 49.16 |
トランスミッション品質向上 | 17.24 | 10.22 | 59.28 |
鋳造能力拡大 | 55.61 | 21.43 | 34.42 |
Fシリーズエンジン組立ライン更新 | 81.09 | 13.08 | 16.13 |