Johnson Electric Machinery Factory Co., Ltd. [徳昌電機工業製造廠有限公司](旧 徳昌電機) 2022年3月期の動向
業績 |
(単位:百万ドル) |
2022年3月期 | 2021年3月期 | 増減率 (%) | |
全社 | |||
売上高 | 3,446.06 | 3,156.16 | 9.19 |
営業利益 | 187.48 | 258.49 | (27.47) |
経常利益 | 170.11 | 248.38 | (31.51) |
純利益 | 152.20 | 219.19 | (30.56) |
自動車用製品グループ (APG) | |||
売上高 | 2,644.3 | 2,443.44 | 8.22 |
1)自動車用品グループ
-同社の全社売上高において最も大きな割合を占める自動車機器関連事業は、前年比微増の26億4,430百万ドル。為替の影響およびE. Zimmermann GmbHの買収の影響を除くと5%増。
<地域別増減>
2021年3月期の売上高は為替の影響を除き、全社で5%増。地域別ではアジア4%増、ヨーロッパ3%増、米州10%増。
アジア
-複数の製品カテゴリーで売上増となり、前年比4%増。 クロージャーシステム、ステアリングシステム、パワートランスミッションシステム、サーマルマネジメ ントシステムなどが増加したものの、オイルポンプやエンジン向け部品は主に半導体不足による生産調整により減少となった。 また、上海のロックダウンによる影響も受けた。
欧州
-ほぼ全てにわたる分野で売上が増加、前年比3%増となった。 粉末冶金製品およびステアリングシステム、ブレーキシステム、シートアジャストメントなどは増加したものの、冷却ファン製品およびオイルポンプが主に半導体不足による生産調整により減少した。
米州
-同地域でもほぼ全ての製品分野で増加し、前年比10%増。 なかでも熱管理システム、ブレーキシステム、エンジンマネジメントシステム、および燃料電池用途を含む粉末冶金部品が特に大きく増加した。なお一部半導体不足による顧客の生産調整による影響を受けた。
買収
-2021年5月31日、ドイツに本拠を置く自動車機械企業のE.Zimmermann GmbHを24.2百万ドルで買収。
-4百万ドルで、イスラエルの自律型AI技術企業であるCortica Ltd.合弁会社Lean AIを設立、ファクトリーオートメーションなどに活用できる教師なし人工知能による品質検査ソフトウェアの開発を行う。(2022年アニュアルレポートより)
製品開発動向
自動運転パワーステアリング向け製品
-高度自動運転機能向けに、冗長性を確保したパワーステアリングモータープラットフォームを開発、市場投入すると発表した。ブラシレスモーターを採用し、軽量構造となっている。最適化したバッテリー及び構造、また先進アルゴリズムによって高速位置フィードバックが可能、自動運転におけるステアリングシステム向けの高信頼性を実現したという。インターフェイスは顧客ごとにプログラムの統合や共同開発ができ、またプラットフォーム設計となっており、同じ生産ラインで異なる出力のモーターの生産に対応できるため開発サイクルや研究開発コストを大幅に削減できるという。(2022年4月29日付徳昌電機の公式サイトより)
e-Axle向け製品
-新エネルギー車におけるe-Axle向けパックを開発し、量産を開始していると発表した。パーキングロックアクチュエーター、4WD切替モーター、角度検知のためのレゾルバを統合したもの。(2022年1月14日付プレスリリースより)
ヘッドランプ内の結露除去デバイス
-ヘッドランプ結露防止装置を発表。この製品はモーターアクチュエーター及び湿度管理技術を使用し、ヘッドランプ内の湿気を除去するもの。すでに量産を開始しているという。(2021年10月18日付プレスリリースより)
電動ブレーキブースター用モーター
-スマートブレーキ用ブラシレスDCモーターを発表。ローター慣性モーメントが小さく、高出力で、ブレーキの素早いレスポンスを実現。ポジションセンサーにはレゾルバを使用し、高精度と耐熱、耐振動性を確保した。量産が開始されており、北米の電気自動車(EV)に搭載されているという。 (2021年9月23日付プレスリリースより)
高速充電技術向け高出力電動コンプレッサー
-電気自動車(EV)の急速充電時の発熱を抑える高出力電動コンプレッサーを発表した。70kWhで充電した際、0%から80%までの充電にかかる時間は8分。従来の一般的な電動コンプレッサーと比較して、冷却機能が67%以上向上、最大電圧は900Vとなり、排気量は最大57㏄。6Cでの超高速充電においては、バッテリーの温度を下げ、安全性を高めることで充電効率を高めるという。(2021年8月18日付プレスリリースより)
研究開発体制
-ドイツ、英国、イタリア、日本、米国、中国、イスラエル、スイスにR&Dセンターを保有。
-研究開発分野は:マイクロスイッチ、ラジエーターモジュール、HVAC、シート、エンジンマネジメントシステム、トランスミッション、ブレーキシステム、ランプ、パワーウィンドウ、ドアロック、バックミラー。
-2022年3月31日現在、従業員数はアジア、欧州、米州を併せ全世界で35,000名超、そのうち1,500人以上がエンジニア。
設備投資額 |
(単位:百万ドル) |
2022年3月期 | 2021年3月期 | 2020年3月期 | |
合計 | 316.4 | 263.6 | 282.1 |