Johnson Electric 2009年3月期の動向

ハイライト

業績 (単位:百万ドル)
2009年3月期 2008年3月期

増減率(%)

要因
全社
売上高 1,828.1 2,220.7 (17.7) -
営業利益 46.8 188.8 (75.2) -
税引き前利益 37.3 170.1 (78.1) -
純利益 37.8 138.2 (72.6) -
自動車用製品グループ(APG)
売上高 905.2 1,157.0 (21.8) 1)

1)
-一定の通貨基準で比べた、自動車製品グループの上半期売上高は、前年度と比べ5%の減少。上半期のアジアでの売上高は、依然として上昇。欧州は現状維持だが、北米は顧客需要が低下し減少。

-下半期の売上高は、322.8百万ドルと上半期の582.4百万米ドルから259.6百万米ドル、45%の減少。米ドルに対するユーロの交換価値が顕著に低下したことが影響。ユーロの為替差益28.9百万米ドルを除いた売上高は、上半期に比べ下半期は40%の減少となった。

-全ての地域で下半期の売上高は、上半期に比べ減少。欧州の売上高は、195.1百万米ドル(53%)の減少。アジアでは21.7百万米ドル(24%)、米国では42.4百万米ドル(34%)の減少。

自動車用製品グループのユニット別業績
ボディクライメイト(Body Climate)
-ウインドーリフト用やパワーシートアジャストメント用、パワーリフトゲート用モーターを含むボディクライメイト製品の売上高は、76.1百万米ドルで前年度の104.6百万米ドルから28.5百万米ドル、27%の減少。為替差益はほぼ無し。

-欧州の売上高は、24.2百万米ドルと前年度の34.2百万米ドルから10.0百万米ドル、29%の減少。為替差益の要因を除くと売上高は31%の減少。欧州では下半期、ウインドウリフト需要の急激な低下により著しい減少となった。

-アジアの売上高は、12.4百万米ドルと前年度の9.7百万米ドルから2.7百万米ドル、28%の増加。為替差益はほぼ無し。アジアでのウインドウリフトの売上高は、特に中国、韓国、中東で主に新製品の立ち上げや市場進出への強化といった前年の改善策の結果、上昇。

-米国の売上高は、39.5百万米ドルと前年度の60.7百万米ドルから21.2百万米ドル、35%の減少。北米ではシート製品の売上高が、ピックアップトラックや大型SUV市場の下降により著しく低下。この下降は、上半期から始まり、下半期に加速した。

ボディインストルメント(Body Instrumentation)
-ミラー用、ヘッドランプ用、ドアロック用、シンチングラッチ用、ウォッシャーポンプ用モーターを含むボディインストルメント製品の売上高は、134.1百万米ドルで前年度の169.1百万米ドルから35.0百万米ドル、21%の減少。為替差益を除くと売上高は、22%の減少。売上量は、上半期に上昇したが、下半期は主に米国や欧州の乗用車市場の下降や供給網の合理化により減少した。

-欧州の売上高は、81.1百万米ドルと前年度の107.8百万米ドルから26.7百万米ドル、25%の減少。為替差益を除くと売上高は26%の減少。

-アジアの売上高は、37.0百万米ドルと前年度の41.3百万米ドルから4.3百万米ドル、10%の減少。為替差益を除くと売上高は12%の減少。顧客の輸出量減少や韓国での需要の衰えにより減少。こうした減少は中国での成長を相殺する結果となった。

-米州の売上高は、16.0百万米ドルと前年度の20.0百万米ドルから4.0百万米ドル、20%の減少。経済悪化による自動車売上高への影響が要因。

パワートレインクーリング(Powetrain Cooling)
-主にクーリングファンモジュールやモーターで構成されるパワートレインクーリング製品の売上高は、339.6百万米ドルと前年度の428.0百万米ドルから88.4百万米ドル、21%の減少。為替差益を除くと売上高は23%の減少。生産数量は上半期はわずかな減少にとどまっていたが、下半期になると急激に落ち込んだ。

-欧州の売上高は、205.2百万米ドルと前年度の292.6百万米ドルから87.4百万米ドル、30%の減少。為替差益を除くと売上高は31%の減少。経済悪化による自動車売上高への影響やモデル末期車用プラットフォームの需要減少、競争力のない製品を段階的に停止したことが要因。

-アジアの売上高は、77.7百万米ドルと前年度の67.6百万米ドルから10.1百万米ドル、15%の増加。新製品の発売やアフターマーケットの販売ルート拡大による収入の増加により成長。売上増加は、米ドルに対する中国人民元高も要因。為替差益を除くと売上高は6%の増加。

-米州の売上高は、56.7百万米ドルと前年度の67.8百万米ドルから11.1百万米ドル、16%の減少。これらの減少は、北米の経済悪化や前年にはいくつか記録した単発の補修用ビジネスが無くなったことが要因。

パワートレインマネージメント(Powertrain Management)
-フューエルポンプやエアポンプ、エンジンエアマネージメントシステムを含むパワートレインマネージメント製品の売上高は、58.4百万ドルと前年度の67.0百万米ドルから8.6百万米ドル、13%の減少。為替差益を除くと14%の減少。

-欧州の売上高は、29.4百万米ドルと前年度の33.4百万米ドルから4.0百万米ドル、12%の減少。為替差益を除くと13%の減少。売上高は、顧客の在庫縮小による供給ルートの合理化が新製品発売による増収を吸収し減少。

-アジアの売上高は、11.2百万米ドルと前年度の13.8百万米ドルから2.6百万米ドル、19%の減少。為替差益を除くと売上高は22%の減少。中国の成長を日本と韓国市場の縮小による急激な減少が吸収し、アジア全体では減少となった。

-米州の売上高は、17.8百万米ドルで前年度の19.8百万米ドルから2.0百万米ドル、10%の減少。新製品の発売よる利益は、自動車市場の減少により北米での特に下半期の売上高の減少が吸収。対照的に南米では、顧客が拠点をコストの高い北米から南米に移動したことにより前年と比べ著しく成長。

シャシーブレーキング(Chassis Braking)
-ブレーキングシステムやトランスミッションアクチュエーションを含むシャシーブレーキング製品の売上高は、21.6百万米ドルと前年度の41.5百万ドルから19.9百万ドル、48%の減少。

-欧州の売上高は、6.7百万米ドルと前年度の8.3百万米ドルから1.6百万米ドル、19%の減少。為替差益を除くと売上高は20%の減少。下半期の経済悪化の影響が要因。

-アジアの売上高は、2.2百万米ドルと前年度の5.1百万米ドルから2.9百万米ドル、57%の減少。為替差益の影響はほぼ無し。競争力のない製品を段階的に停止したことにより年間を通して減少した。

-米州の売上高は、12.7百万米ドルと前年度の28.1百万米ドルから15.4百万米ドル、55%の減少。ボディクライメート製品と同様に北米での売上高は、上半期から始まり下半期で加速した大型トラックや大型SUVの需要縮小が大きく影響。

アクチュエーションシステム(Actuation Systems)
-アクチュエーションシステムの売上高は、202.9百万米ドルと前年度の250.1百万米ドルから47.2百万米ドル、19%の減少。為替差益を除くと売上高は、20%の減少。

-欧州の売上高は、144.5百万米ドルと前年度の169.8百万米ドルから25.3百万米ドル、15%の減少。為替差益を除くと売上高は17%の減少。上半期、ステッパーアクチュエーターの市場進出が進んだものの、年間を通しての売上高は、自動車売上の下降により減少。また、顧客が旧式のアクチュエーターから新型で低価格の製品にかえたことによる製品ミックスの変化も要因。さらに同社の進出が進んだ中型高級車市場が経済悪化の影響を受けたことも売上高の減少となった。

-アジアの売上高は、7.1百万ドルと前年度の7.7百万ドルかあら0.6百万ドル、8%の減少。為替差益を除くと10%の減少。

-米州の売上高は、51.3百万米ドルと前年度の72.6百万米ドルから21.3百万米ドル、29%の減少。市場全体の下降や大型トラック市場の縮小が要因。

スイッチ、センサー、ソレノイド(Switches, Sensors, Solenoid)
-スイッチ、センサー、ソレノイド製品の売上高は、72.4百万米ドルと前年度の96.3百万米ドルから23.9百万米ドル、25%の減少。為替差益を除くと売上高は26%の減少。

-欧州の売上高は、46.2百万米ドルと前年度の63.0百万米ドルから16.8百万米ドル、27%の減少。為替差益を除くと売上高は28%の減少。市場の縮小に加え、ノンコア製品ラインを終了したことが収益減少の要因。

-アジアの売上高は、12.3百万米ドルと前年度の11.3百万米ドルから1.0百万米ドル、9%の増加。為替差益を除くと売上高は8%の増加。アジアの売上高は、安定して拡大。前年に発売した新しいサブシステムが成功のひとつの要因。

設備投資

設備投資額 (単位:百万ドル)
2009年3月期 2008年3月期 2007年3月期
アジア 44.9 69.9 54.2
米国 4.6 6.4 3.8
欧州 16.5 22.5 18.7
合計 66.1 98.8 76.7