Georg Fischer AG 2017年12月期の動向

最近の動向

業績

(単位:百万スイスフラン)
2017年12月期 2016年12月期 増減率 (%) 要因
全社
-売上高 4,150 3,744 10.8 1)
-EBIT 491 443 10.8 -
GF Automotive部門
-売上高 1,482 1,355 11.0 2)


要因
1) 売上高
-2017年12月期の売上高は前年比10.8%増の4,150百万スイスフラン。同社の全3部門、特にGF Piping Systemsの増収が貢献した。


2) GF Automotive部門
-2017年12月期のGF Automotive部門の売上高は、前年比11.0%増の1,482百万スイスフラン。自動車向けの軽金属鋳造部品およびとトラック向け鋳鉄品の受注が堅調で、売上高が増加した。年後半のユーロ高の影響で、本業の成長は9%であった。

買収

-2018年1月末、同社はスイスの精密鋳造部品メーカーのPrecicast Industrial Holding SAの買収を発表した。産業部門、特に成長が見込まれる航空部門での同社の存在感が高まる。部門名はGF Casting Solutionsに変更される。(2017年アニュアルレポートより)

-同社は、ルーマニアの高圧アルミダイカストメーカーのEucastingを買収すると発表した。今回の買収によりGF Automotiveは軽金属部品事業を強化する。Eucastingは従業員500名、売上高50百万スイスフランで、売上の60%超が自動車事業によるもの。1960年にイタリアで設立、2006年にルーマニアPitestiのダイカスト工場を開設した。2010年にはPitestiの南約50kmに位置するScornicestiにアルミ鋳造工場を開設している。(2017825日付プレスリリースより)

新工場

-スイスBielに工場を新設すると発表。新工場は敷地面積24,500平方メートルで、最先端のR&Dセンターやアプリケーションセンターも備える。同社のスイスにある既存の3拠点はBielに移転する。Georg Fischerは今後3年間で新工場に80百万スイスフランを投資する。(2017年3月8日付プレスリリースより)



見通し

-年平均成長率3%~5%、売上利益率8-9%、投下資本利益率18-22%を目指している。

研究開発費

(単位:百万スイスフラン)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
GF Automotive部門 19 18 18
全社 112 104 102

開発体制

-GF Automotive事業部の研究開発施設は2カ所: Schaffhausen (スイス) と蘇州 (中国)。

設備投資額

(単位:百万スイスフラン)
2017年12月期 2016年12月期 2015年12月期
GF Automotive部門 103 89 80
全社 172 155 138

海外投資

<米国>

-同社は、傘下のGF AutomotiveLinamarの合弁会社であるGF Linamarが、米国で初となる工場を米ノースカロライナ州Mills Riverに開設したと発表した。総面積57エーカーの高圧ダイカスト工場は、自動車産業向けにアルミニウムやマグネシウム製の軽量化に貢献する部品を製造する。今後5年間の総投資額は約100百万ドル。すでにいくつかの大型受注を獲得していることから、数年以内にフル稼働に達する見通しだという。(2017106日付 Mexico-Nowより)